よく雑誌やブログのコメントを見ていると、ロールスロイスは維持費が・・・なんてコメントが大多数だ。本当にそうなのか、私の例をご紹介したいと思う。対象としては私が大好きなW116の450SEL。さらにS210を当て馬にしてみる。
なお450SELは、保険料率が判らないので、私のS210の料率をそのまま当てはめてみる。車検や整備費用は別に、あくまで目安としてご覧いただきたい。また諸元は年式までは合わせていないので多少の寸法等の違いはご容赦を。
①Rolls-Royce Silver Spur 1989年式
排気量 6750CC, 車重2,275Kg, 登録後24年経過
自動車税 ¥111,000/年
重加算税10% ¥11,000/年
重量税18年経過 ¥31,500/年
自賠責保険 ¥13,920/年
任意保険代金 ¥58,920/年
年間諸費用合計 ¥226,320/年
②Mercedes Benz 450SEL 1980年式
排気量4520CC、車重1,755Kg , 登録後33年経過
自動車税 ¥88,000/年
重加算税10% ¥8,800/年
重量税18年経過 ¥25,200/年
自賠責保険 ¥13,920/年
任意保険代金 (¥79,330/年)
年間諸費用合計 ¥215,250/年
★450SELとの維持費の差って年間で2万円以内???。RRの任意保険は、W210より全然安いのです。
排気量2600CC車重1,620Kg, 登録13年経過
自動車税 ¥51,000/年
重加算税10% ¥5,100/年 来年から
重量税 ¥16,400/年
自賠責保険 ¥13,920/年
任意保険代金 ¥79,330/年
年間諸費用合計 ¥165,750/年
※任意保険の主な基本条件;
東京海上日動火災保険(株) 35歳以上補償、無事故等級20,ゴールド免許、レジャー使用、対人対物無制限、後遺症補償5000万円、弁護士/もらい事故/事故現場/入院/メデイカル各アシスト付き、故障によるお車搬送費用+交通宿泊レンタカー等諸費用補償つき
料率クラス RR = 車両9,対人7,対物1,障害5
E240 = 車両8,対人5,対物4,障害5,
(つづく)
ロールスロイスは全国で1000台くらいの登録があるらしい。抹消車両はその3倍位はあるかもしれないが、圧倒的に台数が少ない。うち新車で買った人は半分に足りるだろうか?そう、私のように中古で入手した人が相当数いるはずだ。
一旦RRに乗ると、多くはまた別のRRに買い替えるそうだ。悪評ばかりのRRの筈では?。何故か。まずRRオーナーは、決して他人にRRの良さを語らない(自分もそうだから・・・)。もう一つの要素は、旧いものほど職人の手が掛かっているからだ。
RRは触れて乗ってみなければその良さは決してわからないと思う。
ドアを開けて乗り込み、車内に目を移す。顔が映るほどの最高級胡桃材のウッドパネルに、牛を12頭も使ったコノリー中でも最高級グレードのレザー。分厚いカーペット。車種専用のロイヤルドルトンのデカンタとクリスタルグラス・・・。製作はスタンダードのシルバースピリット・スパーでも1台あたり3か月も要した。
街中にRRを乗り出す。80年代に味わったあの外車のプレミアム感を今でも十分に味わうこととなる。道行く外国人が振り返り、タクシーやトラックは寄ってもこない。道行くプレミアムカーが道を譲ってくれ、まるで新車のS600と変わらない存在感だ(投資額はその3~10分の1でも(爆))。
でも、オーナーは多くを語らない。いや、持っていることすらもなかなか口に出さない。RRってどうですか?って聞かれて「いや、レクサスと比べたら乗れたもんじゃないですね」なんて答えたりする。十中八九、腹の中ではそんなこと夢にも思っていない・・・酔狂で買ってみました・・・なんて照れ隠しの常套なのだ。
RRって何?と聞かれると、ありきたりだが時計のパテックだと思う。メルセデスは、時計での世界品質標準であるオメガでありセイコーだ。プロユースにもガンガン使えるほど耐久性があり、また虚栄心ではどこに装着していても恥ずかしくないだろう。(まあレクサスだけはセイコーレベルか。ほかの日本車をカシオとすると・・・)
いくら性能を満たしているといっても、光り輝くパテック・アクアノートを装着して登山やスキューバに出かける人は相当に少ないだろう(貴族はそれをするかもしれないが)。オメガより高価だからといって性能が優れているとは限らない。耐久性が高いとも限らない。みんな、パテックのあの品質感と希少性に大枚を払うのだ。
パテックをがんがんに使ったらすぐに傷だらけぼろぼろになるだろう。RRも同じだ。大事に、そっと傷をつけないよう、とっておきの時を選んで乗るものなのだと思う。
よくRRに乗ってがっかりしたという人が居る。決まってRRをがんがんに乗っちゃった人だ。鑑賞用時計をヒマラヤ登山に使っては駄目なのである。(つづく)
今週は海外客人のいわゆるアテンドで、朝~晩までぎっちりとスケジュールが入っており相当に摩耗してしまった。心身ともに疲れ気味なので、弩級二台を愛でて目の保養にする。生憎天気が悪く、RRのボデーケアだけで終わってしまった。そこで写真は少し前のもの。
リンカーン・コンチネンタル・タウンカーとロールスロイス・シルバースパー。こうして並べると、2台は全然異なるアイポイントであることがわかる。
ちなみに寸法は、
77年式リンカーンコンチネンタルが全長5950X全幅2040X全高1410
89年式ロールスロイスシルバースパーⅠが全長5370X全幅1890X全高1490
存在感は・・・・まあ引き分けというところか?
着座すると、RRでは天井に頭髪が触れそうになるが、リンカーンでは全然余裕がある。運転のしやすさは断然にRRだ。リンカーンは、着座位置が低く、前端も後ろもよくつかめない。リンカーンで三越本店の自走駐車場に入るのは多分不可能だろう。
なお、リンカーンのラジエーターグリル、モチーフは南北戦争時代の北軍の旗から。ラジエーターグリルは盾を抽象化、エンブレムは盾に浮き上がった★。今では星条旗の★となるはずである。一方のRRのグリルは、もちろんパルテノン神殿。両者似ていても全然異なる起源。そしてリンカーンのほうがずっと人間らしい。
なおここは3カ所ある置き場の1つ。別の2カ所は隣県で自己所有地+屋根付きだが、ここは月極。さすがに6メートル級2台が入る屋根付き車庫は区部ではなかなか見つからない。夏や梅雨はRRを屋根下へ疎開させることにしていたが、預かったクルマなどが占拠し、やむなくここではボデーカバーを掛けてしのいでいる(悲)。
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