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無伴奏チェロのブログ一覧

2011年09月15日 イイね!

LEXUS LS って どうよ

LEXUS LS って どうよ









成功のポイントは発想の転換にあった。
塾は子供達のためにあるのではない。
子育ての不安から逃れたい親のためにあるのだと。


ターゲットは母親。
家計を握るのも、育児の決定権も母親にある。
不安を抱えた母親の心を掴むことが全てだ。



当時は、まさか妻がこんな仕事を始めるとは思わなかった。
子供達には塾に行かせず、妻が家で勉強を教えていた。
自分の子が済んだら、次は他所様の子供達になった。


自宅で教える個人塾が、市内数か所に展開するまでに。
大量の名門大学生をバイトで雇い入れ、人事が仕事になっていった。
私まで仕事を辞めて手伝うようになって久しい。



塾の仕事はマネジメントと月1回の講演会。
何の目的かと言えば、母親たちを集めてファンにさせること。
簡単に言えば、韓流スターみたいな役回りらしい。


妻が母親たちを叱りつけ、自己改革せよと強く叱咤する。
そのあとで子供のために必死な母親を、優しく励まし慰める。
私の役目は、任せて下さいと言うこと。


塾の経営に、ポリシーや理念、指針なんていらない。
「お子さんはできる、問題はあなた」と堂々と言いきる妻。
母親の不安を増幅させ、引き受ける役になりきる。


子供の将来に満足なんて約束できるはずがない。
受験にしくじっても、後悔は子供の責任。
合格すれば私たち塾のおかげとなる。



毎月、定期的に月謝が入ってくる。
広告宣伝費は湯水のように無担保で銀行が貸してくれる。
慣れるとお金を使わなければという思いに駆られるようになる。


室内の内装は全て国産無垢材を使用。
什器備品類をロハスで徹底させる。
派手さや安っぽさは排除し、徹底して自然志向を出す。



月に一度、全ての会場を回る講演会にも気を遣う。
所得の高いエリアでは、最高級品を身に着けること。
所得の低いエリアでは、高級品は排除して簡素に振る舞う。


母親からの相談は、個別に時間を割く。
母親をファンにさせるためだけに専心精魂、心血を注ぐ。
同じ母親の心理だからわかるのだろうが、感心すらする。



妻のおかげでこうしてレクサスに乗っていられる私。
団体職員として勤務し、好きな研究に没頭していた頃が懐かしい。
息子二人は医師になり、この塾の跡を継ぐとしたら孫になるだろう。


カリスマ性や説法だけでは、もう年齢的に限界がきている。
これまでのイメージ戦略で、この先どこまで続けられるか不安もある。
意識のずれを埋める揺るぎないブランド確立のために、お金を注ぎ込む。


うちの塾はレクサスのように、高級、安心、先進のイメージ。
誰のために稼ぐかと言えば、不出来だった場合の孫たちのため。
ボケる前にバトンを渡したいが、その前に銀行に乗っ取られないか心配だ。


出向先がなく、経営に塾知した支店長連中が余っている。
塾練した海千山千の彼らを信用していたら、無一文で追い出されてしまう。
お金の扱いだけは、未塾な社員たちには任せられない。



ライフワークとのめり込む妻を、教祖のように奉るのもそろそろ辞めにできないか。
何より塾は学校や家庭ではないし、私たちは教育者でもない。
妻の不安を取り除けない世間の夫たちに、つくづく同情する。


これ、同類相憐れむってことか。











Posted at 2011/09/15 13:38:16 | コメント(9) | トラックバック(0) | ビジネス/学習
2011年09月09日 イイね!

TOYOTA iQ って どうよ

TOYOTA iQ って どうよ










夫を軽蔑している。
蔑視だなんてくだらないし、己に辟易するから考えない。
「ただそこにいるアレ」と思うことにした。


夫に浮気を聞かされて喜ぶ妻はいない。
そんな簡単なことがわからないオトコだと、気付いてみれば悲しい。
アレは夫じゃない。 同居人だ。


アレのケータイから、ソノ現場らしき写真が複数出てきた。
どう見ても高校生にしか見えないパツキンや、学生風ばかり数人。
ラブホと思われるベッドの上でバスタオル巻いて、これコンパじゃないでしょ。



あっさり白状したアレ。
自動車学校の教官をしているアレ。
パツキンも学生も、教え子ばかりだと自慢げだ。


「オレ、もてるんだぜ。
 バレンタインのチョコだって一番だし、写メ撮られることも多いし」

だから何?
アンタの仕事が教官なだけで、無知なコドモ騙して何してんのよ。



あたしとアレは、中学時代の同級生。
卒業後の同窓会で再会して、あれよあれよと結婚まで行った。
田舎の長男だったアレは、親の土地に親の金で家を建ててもらった。


できちゃったの息子に次いで、年子の娘。
育児に取り組むあたしを横目に、アレはお気楽にガキどもと浮気三昧。
あたしを満足させてもくれず、ガキに貢いでどうすんのよ。


妊娠中の風俗は許した。
帰ってくると、どんなプレイをしたか面白おかしく報告するアレ。
あたしもかまってやれないから、お小遣い程度ならと思った。


でも、シロウトはダメでしょ。
二十歳前後なんて、何かあったら責任取れないじゃん。
その区別がどうしてわからないのかしら。



日に日にアレへの愛情が冷めてゆくのがわかる。
触れられるのもけがらわしいと思った感覚も、今はもう平気。
すでに家族ごっこ、父親と暮らす感覚だ。


子供が二十歳になったら離婚することで話を決めた。
子供達を育てる義務が、あたしにもアレにもある。
まだあと十数年アレと一緒に暮らすかと思うと、情けなくて泣けてきそうだ。


慰謝料ぶんどって独立するか。
いや、資産なんて預金がほんの少しあるだけ。
未就学児を預けて働くにしても、不況で就職のあてもない。


養育費だって払い続けられる保証がないし、ひとりで育てるには不安だ。
あたしの実家は姉夫婦が同居しているから戻れないし、父も入院中。
余計な心配はさせたくない。



アレが死んでくれれば、家は相続で子供達のものになるし、お金も入る。
交通事故ならなお保険料が多い。
他人様に迷惑かけることなく死んでもらうには、どんな手があるだろう。


うちのクルマはトヨタIQ。
良く見れば四角くコンパクトで棺にぴったり。
軽と違い、意外と頑丈そうなのが玉にきず。


どこを緩めればブレーキが効かなくなるのかしら。
アクセルが戻らないは二番煎じだからインパクトに欠けるし。
カーブでハンドルが抜けるっていいかも。


こう考えると、殺人計画ってのも結構楽しめるじゃん。
アレを事故死に見せかけ殺害する策を、あれこれ練ってみる。
やっぱここは名探偵コナンを読んで勉強すっかな。












Posted at 2011/09/09 10:40:56 | コメント(5) | トラックバック(0) | 暮らし/家族
2011年09月04日 イイね!

FORD EXPLORER って どうよ

FORD EXPLORER って どうよ









一番上のリフトを降りた先に、そのステージは存在した。


カナダ西部、天国に最も近い場所を意味するスキー場。
眼下に雲を見下ろすリフトの終点は、狭いわずかなスペースがあるだけ。
右手のスロープに沿って進めば、上級者用ゲレンデへと続く。



その一団は、スロープへは向かわないようだった。
リフトで着けていた板を脱ぎ、肩に担いで立つ若い男女数人。
仲間を待つにしては不自然と思い、話しかけた。


装備と身なりから、皆、上級者であることはすぐに察した。
風よけになっている小さな丘を登ると、左手に続く山の稜線が見える。
細く延びる尾根、どこまで行けるのか、先はあるのか。


人ひとりがやっと歩ける幅の雪の上を、一列になって進む。
歌を口ずさむもの、笑顔で話しかけるもの。
その先に何があるのか知らぬまま、最後尾を彼らに付いて歩く。


ストックをつき、ゆっくりと一歩一歩、足跡を辿りながら進む。
踏み外せば、左右どちらも切り立った急斜面。
新雪なら雪崩、氷層であれば滑落の危険を考える。



30分も歩いただろうか、ヒュッテもリフトも見えない稜線に並んで立つ。
僕を含めた若者8人が笑顔で向き合い、誰かのウォッカで乾杯をする。
親しみを込め歓迎の言葉をかけてもらうが、どんな仲間かはわからないまま。


「よし行こう」

狭いスペースでスキー板を足に着けると、最初のひとりが奇声をあげ滑り出す。
落ちてそこから見えなくなると言ったほうがいい。


実際、立った姿勢だと断崖絶壁にしか見えない斜面も、滑り出すと周りが見える。
銀に輝く真っ白な雪、黒に近い色をした青空。
白と青の狭間を、後塵に粉雪を撒き散らせて滑る複数のスキーヤー。


傾斜が40度を越える深雪の斜面。
ところどころロッキーという名の通り、岩肌が切り立って落ちている。
危険な雪屁を察しながら避け、ずっと先にある雪面を探す。



大学2年の冬、僕はひとりカナダに来ていた。
前の年の冬は、N県のスキー場でスクール教員のバイトをしていた。
4月には初めて競技会に出させてもらったが、惨憺たる結果だった。


僕より速い奴は、いくらでもいる。
僕より上手い奴も。
好きなスキーで食べてゆく道を探し、悩んでいた。


スキーヤーだけで食えるのは、どのジャンルであれトップの3人。
狙いを定め、世代を超え、勝ち続けて行かねばならない。
僕はそのスタートに立つ前に無理と悟った。



他の道を探そうと、ヒントを求め海外に出た。
目指した先はカナダ、期間は期末試験が始まる前までの40日間。
単身、拠点を移動しながら、名だたるスキー場に通い詰めた。


バンクーバーで借りたクルマは、フォードのエクスプローラー。
ダッヂのフルサイズバンや、ピックアップトラックがごろごろいる駐車場。
ここではエクスプローラーが小型車に見えてくる。



この日は風もなく晴れ、温度計は氷点下20度。
見渡す限り白銀のカーペット、細かい氷が空中を漂い光る。
山肌に止まることなく延々と一定のリズムで弧のシュプールを描いてゆく。


転べば深雪にすっぽり埋まり、気付かれず行方不明になるかも知れない。
不安や恐怖を覆い隠すほど膨れ上がった好奇心。
スキーを履いてさえいれば、空だって飛べると思った自信。



気付けば周りには誰もおらず、見渡す限り雪原だけが眼下に広がっている。
どこへ向かって滑ってゆくのか、この先には何が見えてくるのか。
ここまでくれば、あとは本能と運次第だろ。


なにより、生きてるって凄い。
僕は頭の中を真っ白にして滑り続けた。













Posted at 2011/09/04 11:57:17 | コメント(3) | トラックバック(0) | 旅行/地域
2011年08月30日 イイね!

LEXUS RX って どうよ

LEXUS RX って どうよ









ピカソだって、イチローだって、進路で悩んだに違いない。


小学生の時、通っていた絵画教室で先生に褒められたことがある。
TVにも紹介され、学校でのあだ名がピカソになった。
以降、図工と美術の成績はずっと5で、提出作品は全て何らかの賞をもらった。


親父の影響で野球好きだった俺は、ずっとプロ野球選手になりたいと思っていた。
高校進学で、甲子園を狙える私学に行くべきか悩んだが、結局は地元の進学校へ。
部活レベルでの硬式を、3年の夏まで続けた。


今まさに大学受験を前に、俺は何者なのかという疑問にぶつかっている。
勉強が好きで大学に行くなんて訳もなく、進みたい学部も定まらず。
勉強してこなかったことを棚に上げて美大受験なんてのも、俺自身許せない。



自分の人生は自分が決める。
自分は何が出来、何をして食べてゆくのか。
当たり前のテーマに、正面から向き合ってゆかねばならぬ時期なのだ。


担任の先生は言う。
就きたい仕事に最短の学部学科を選んで受験せよ。
大学は、なりたい大人になる第一歩。


そう言われても、どんな仕事に就けるかもわからないのに決められないだろ。
例えば美大を出ても、絵描きでは食べてゆけない。
漫画家になりたいからって、大学出てなれるとは限らないし。


他人より少し優れた面があったって、その特技を活かした仕事があるかは不明だ。
高校までの教えてもらう勉強から、大学は自ら学ぶ場になるという。
自分が働く姿を想像できないから悩むのかもしれない。



身近な大人に聞け。
これまでは、ただ何となく雰囲気で察して進路を決めてきた。
親父に聞くのが良いとわかっていても、なかなか言い出せないでいる。


俺の親父は、自動車部品関係の会社に勤めている。
地元の少年野球チームのコーチを、俺がいた頃からずっと続けている。
休みになると朝から出かけてゆき、なかなか話す機会がない。




会社が震災の影響で平日休みとなり、暇にしていた親父と出かけることにした。
ここしかないと、クルマの中で運転する親父に話しかけた。

「親父は何で今の仕事を選んだの?」

ステアリングを握り、前を見たままの親父が、静かに話し始めた。

「俺もずっと野球やってきたが、とてもプロになれるほどじゃなかったし。
 大学じゃオチ研ってのに入ってて、将来は落語家ってのも少しは考えた。
 でも、普通に働くってことは、簡単そうで大切なことだからな。
 会社に入って、給料もらって、家族を養うってのも大事なんだ」


俺、親父が会社でどんな仕事してるのかもほとんど知らない。
知っているのは、会社名と役職だけ。
夜遅くしか帰ってこない親父と、あまり話す時間もないし。


「親父の会社って、どんな仕事してんの?」

尋ねられた親父はしばらく黙っていたが、急に道路の縁石の切れた場所から
クルマを入れると、広い歩道の真ん中に停止させた。



うちのクルマは、レクサスRX270。
大きな荷物が載せられて便利なのと、視界が高くて気持ちがいい。
トヨタ車しか買わない我が家が、初めて買ったレクサスブランドだ。


クルマから降りて、前に来いと呼ばれた。
行くと、いきなりクルマの下に潜り込み、お前も寝ころべと言う。
並んで下へ潜ると、仰向けのまま親父が説明をし始めた。


「このクルマはFFと言って、前にエンジンがあり駆動輪も前にある。
 エンジンの下に見えるここの部品を造っているのが、うちの会社だ。
 このクルマで約2万点くらいの部品数が集まって完成品になるんだ」


これまでクルマの下に潜ることなんてなかった俺。
当たり前のことのように、クルマの構造を指差しながら説明する親父。
たった1台のクルマで、社会と人のつながりが見えてくるような気がした。



「おーい、大丈夫ですか?」

大きな声で呼ばれて横を向くと、複数の人の足が見えた。
ボンネットの下から這い出てくると、多くの通行人に囲まれていた。


轢かれたとでも思われたのだろうか。
隣りに並んで胡坐をかいている親父が、照れ臭そうに頭を掻いた。










Posted at 2011/08/30 19:48:32 | コメント(10) | トラックバック(0) | 暮らし/家族
2011年08月28日 イイね!

Audi Q7 って どうよ

Audi Q7 って どうよ










「運がいい」


私はこの歳まで、自分が運がいい人間だと考えたことすらなかった。
運不運を語る前に、自分に与えられた課題をこなす。
その結果として、今の自分があるということ。


例えば過去の試験や試合について。
本番で大ミスでもしない限り、結果は日頃からの実力だと思っている。
コンクールで落選しても、それは自分がレベルに達していないからだと。


うちのパパは口ぐせのように、自分は運がいいのだと言う。
何か良いことがあると、「ほら、運がいいだろ?」って。
そんなに喜ぶようなことかなって思うけれど、
楽しそうに「ラッキー」ってつぶやくパパを見てると、私も楽しくなってくる。



いつも呑気そうに笑顔でいるパパ。
忙しそうでも、しかめっ面をして悩んでる顔を見たことがない。
でも、人並み程度の生活は出来ているから、苦労もあるのかなと思う。


今日、家の車庫に新しいクルマが駐まっていた。
とっても大きくて、白いボディのアウディQ7。
パパ曰く、親しい友人から買ってくれないかと頼まれたそうだ。


まだ新しいであろう白い巨体は、海原を泳ぐクジラかシャチを思わせる。
座ってみるとシートは上品だけれど、室内空間は特別広いと思わない。
でも、乗っていると分厚いボディに守られ、包まれているような感覚だ。



アウディってドイツ車だし、きっと高いに違いない。
それに、これはパパが欲しかったクルマなのだろうか。
パパに聞くと、笑って「いいんじゃないか」だって。


「頼まれごとは、試されごと」
これもパパの口ぐせで、知人に頼まれたら必ず「喜んで」と答えるのだとか。
つまり、このクルマも頼まれたから買ったってことらしい。


「凄く損する場合もあるんじゃない?」と尋ねたら、「そうかも」だって。
良くも悪くも、類は友を呼ぶ。
運や出会いは、日頃のご縁で手元にやって来るものなのだそうだ。



最近パパと話していて、少しだけわかってきたことがある。
運がいいって、裏を返せばどれだけ一所懸命に努力しても報われないことがある
ってことを知ってるってこと。
だから、努力が結果として報われた時に、運がいいと口にする。


それくらい成功するって難しいことなんだとも思う。
何度も落胆し、普通なら諦めるようなことであっても、続けることが当たり前。
努力したからといって、必ず良い結果が出る訳じゃない。


でも、いつか日の目を見ることがあれば、それは運がいいと思える。
苦労を家族に見せず、そっと「ラッキー」とつぶやく。
それがオトナなのかな。













Posted at 2011/08/28 14:09:38 | コメント(8) | トラックバック(0) | 暮らし/家族

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