もうすぐR32ともお別れ・・・
R32へのオマージュとして、別の場所にあったブログ記事を再掲します。
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ゴルフVのR32には、VW自慢のDSGが搭載されている。(ゴルフIVのR32にも、元祖DSGが搭載されていた。ただし日本未導入)
このDSGは、現時点で最高の2ペダルオートマティックミッションといわれており、原理的には、6MTのシフトチェンジとクラッチワークを機械任せにしたもので、アルファロメオのセレスピードなどと同じ部類になる。
ただ、このミッションが現時点で最高と言われるのは、ちょっとした訳がある。
ゴルフIV&ボーラにV6エンジンを積むにあたって、エンジンの大きさ以上に厄介だったのが、トランスミッション。スポーツ=6MTという公式が成立し始めた当時、なんとしても実現しなければならなかったのが、コンパクトな横置き6MTの開発。
そこでゴルフIIIVR6でのノウハウを成熟させて完成したのが、3軸式のトランスミッション。
通常トランスミッションは、2本のシャフトに直径の異なる歯車を配して、その接続を切り替えて動力を伝達するが、ゴルフではシャフトを3本にして、1速から4速と5速・6速・後退のギアをそれぞれ1本ずつのシャフトに配し、2本のシャフトを切り替えることによってギアボックスのコンパクト化を図っている。
シャフトそれぞれにに最終減速比が設定されているため、4速(変速比1.088)より5速(変速比1.108)のほうが数値上で大きいといった逆転現象もおこっている。
なんともヘンテコなミッションなのだ。
この6MTをベースに、クラッチを2系統にして電子制御化を図ったのがDSG。
6MTでは通常の乾式単板だったクラッチを、湿式多板にすると同時にインプットシャフトを二重構造にしてダブルクラッチにした。
発進時には、1速と2速の両方が選択されており、1速側(奇数段)のクラッチがつながることによって車は動き出す。2速側(偶数段)のクラッチは切れた状態で、空回りをしていることになる。
2速への変速は、1速側(奇数段)のクラッチが切れて、2速側(偶数段)のクラッチがつながることにより、切れ目無くシフトチェンジされるというカラクリ。この状態で既に3速が選択されて次の変速に備えるべく、空回りしている。
この動作を繰り返して、6速まで動力の切れ目なし(ホントは若干あるけど)に変速できる仕組みになっている。なんとも画期的なミッションなのだ。
変速時間はコンマ何秒の世界、MTで電撃変速しても敵いっこないスピード。
しかも電子制御なので、エンジンの回転合わせは完璧、アクセルあおりすぎて「あわわ」となることもない。
ヒール&トゥなんてことしなくても、ブレーキングと同時にパンパンギアダウンができる。
アナクロな私からすると魔法のようなものなのだ。
6MTの話を書くつもりが・・・まぁ、いいか。
でも個人的には、クラッチ蹴り蹴り、ガチャガチャするほうが好き。
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R32(GOLF R32) | 日記
Posted at
2009/12/18 01:01:48