2013年02月03日
加湿器の要注意
これはウンチク話なので、しんどいと感じられたら読み飛ばしてください。
日本の冬は乾燥します。
特に車においても暖房エアコンをつけて走行すると、喉がカサカサする感覚に苛まれる経験が多くあると思います。そもそも暖房をつけると外部と内部の温度差が原因で空気中の水蒸気が水にどんどん変わり、カーエアコンに限らず、室内の湿度の低下が促進されます。
そこでさまざまな「加湿器」が製品として発売されていますが、ここでは非常に危険な加湿器について書きたいと思います。
まず加湿器はタイプが大きく3つあります。
■超音波式
タンク内の水分を超音波により高速振動させ、細かな粒子にし空気中に放出する。放出された細かな「水」は蒸発し水蒸気となり、結果「加湿」される。
■気化式
タンク内の水を目の細かいフィルタに染み込ませ、風をあて自然蒸発させることにより加湿する。洗濯物を室内干ししているのと同じような状況を意図的に作り出しています。
■スチーム式
タンク内の水を吸い上げ、小単位で沸騰させて蒸発させることにより加湿させる。沸騰による蒸発なので、強制的に一定の水を水蒸気に変えるので加湿能力が非常に高いことが注目点です。
上記3つの中で加湿方法で大きく線を引くと 超音波式とそれ以外で分けることができます。超音波式は加湿、つまり「水」から「水蒸気」への気化が噴出された後に起こります。気化式・スチーム式は、加湿器内で水を気化させるため、外へは水蒸気のみが噴出されます。
ところが、空気中に水蒸気ではなく水を飛散させる、という行為がいかに危険かということについて認識が必要です。まず、水といっても通常の運用では全く不純物の含まれない「純水」を加湿器に使う方などは居られないでしょう。ほとんど「水道水」をタンク内には入れる運用となっていると思います。水道水は必ず電解質イオンが含まれており、塩素も入っているので、これが電子機器に付着すると腐食や絶縁不良の原因となります。つまり故障を早めてしまうことになります。また水道水には雑菌が少なからず含まれ、それは時間とともに増殖します。よく半乾きのタオルをしばらく放置しておくとすごく臭くなる経験があると思います。あれは雑菌の繁殖による臭いです。雑菌には風邪や感染症となる病原菌も含まれますが、人間には頑丈な皮膚があり、吸引でもしないかぎり体内に取り込まれにくいのが通常です。しかし、超音波により空気中に飛散してしまうとどうなるかというと、人間が吸引し簡単に喉や肺から体内に雑菌が取り込まれてしまいます。結果病気にかかる機会を増やしてしまうことになります。
その点、気化式・スチーム式の加湿器からは「水」ではなく「水蒸気」が放出されるため、電解物質や雑菌は出てくることはありません。
それ故「超音波式」の加湿器は「使ってはいけない」製品であることがほぼ明白であることがわかります。よく超音波式の卓上加湿器で、噴出されたミストを浴びて一息ついている方々をオフィスでたまにみかけますが、非常に危険な行為であることがわかります。近くのPCなどの電子機器があると破損する可能性が増大します。周りの人にもとても迷惑きわまりありません。近くで使っている方が居たら、やめてもらうよう催すことをお勧めします。
車に於いては、最近のコンピュータが多様に使われている近代車ではこのような超音波式の加湿器を使用すると寿命を縮めてしまいます。大手メーカーの加湿器のラインナップから超音波式が全く無くなっていることからも、このような製品の危険度がわかると思いますが、無名メーカーから未だに沢山超音波式のラインナップが多く売られている現状はとても恐ろしく感じます。
ただし実際の加湿能力は水を空気中に飛散させるので高いため、上記のようなリスクと加湿能力の天秤にかける方も居られるではないかと思います。
私の天秤ではリスク回避の方に完全に傾いてしまったので、室内、車内でも気化式をメインに使っています。しかし気化式は濡れた洗濯物の水分の蒸発のように緩やかに加湿されます。今すぐ加湿したい!というニーズにはスチーム式がぴったりかもしれません。いづれにしても加湿器は気化式かスチーム式からチョイスするようにしましょう、というお話でした。
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パーツ | クルマ
Posted at
2013/02/03 02:07:50
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