
初心者目線の愛車撮影術。今回は「構図を考える①」。
愛車を撮る場合、例えば車の近くに立ってアップ写真を撮っても、出来上がりは見慣れた普通の写真になってしまって、いまいち印象に残る写真にはならない。なぜなら被写体も露出もピントも全てド真ん中にある被写体が基準になって撮られているので、いわゆるスナップ写真のような構図になってしまったからだ。せっかく愛車を撮るならインパクトのある写真を撮りたい。それにはどうしたらよいのか。
いくつか方法はあるが、そのうちの1つに「三分割法」というのがある。これは車を撮るとき以外にも使えるコツだが、ファインダーを覗いたときに縦横それぞれに2本のラインを想像して、縦に3分割、横に3分割、計9コマの四角を作って、被写体や背景をそのラインに合わせて撮る手法だ。
例として参考画像を付けてみた。この写真も三分割法を使って撮ったものだ。
まず最初に縦に2本ラインを敷いた3分割を考えてみる。そうすると左側のラインにちょうどテールゲートが配置されていて、また右側のラインにはフロント先端部と富士山の頂上付近が重なる。
それから横に2本ラインを敷いた3分割を考える。すると上段は大空、中段はオーリス、下段は地面という3段階に分けられる。この分割した部分の被写体や背景のそれぞれがバランスよく配置されることで、均等でバランス感のある写真になる。
ではなぜこういった写真からは安定感を感じるのか。
それは写真を見た人に、写真の中にある9コマだけでなく、写真には写っていないさらに外側にあるコマまでも推測させる力があるから。例えば横のライン上段に写っている大空。写真の上段に少し空を写しておくことで、写真を見た人はさらにこの上の景色が想像できる。すると実際に写っている空よりさらに広い空を見ることになるだろう。ここに一定方向に伸びる面白い雲が浮いていれば、余計に印象的だ。この構図としては大きな空の下に愛車があって、暮れゆく太陽、遠くに富士山が見える絶景。この3つがポイントになった写真となった。
おそらく被写体(車)のアップ写真では印象に残る写真にはならなかったのではないか。構図を考えて撮ると写真がもっと面白くなる。
Posted at 2010/05/19 08:48:13 | |
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