愛車撮影をする上で常に気にかけていることの1つに天気がある。
以前のブログでも語ったことがあるかもしれないが、実は晴天は晴天でも、全くの快晴というのはあまり面白くないと思っている。
快晴は見ていて気持ちの良いものだが、空の表情としては単調と言わざるを得ない。
逆に曇天はどうか。白いボディカラーのクルマの場合、個人的には曇天が最も撮りやすいように感じる。
直射日光を浴びた場合、陽に当たる部位と影になる部位とでコントラストが強すぎてしまい、白とびと黒つぶれが起きやすい。その点、曇天では日中でもそれが緩和されるため露出を決めやすい。
ただし、陽の光が直にボディを照らさないため、色彩に富んだ絵にするのは至難の業。
私が好きな天候というのは、、、
雲のある晴れ。
ところで、先月16日、台風18号が日本列島で猛威をふるった後、大変きれいな夕焼け空を残して去って行ったことをご存じだろうか。そして翌日、快晴となった。
どうやら台風が去った後というのは、たしかに空がきれいになるということに、きちんとした根拠があるらしい。
ならば、今週火曜日、台風26号が去った直後の関東地方。期待していつもの高台へと向かった。
台風が過ぎつつ、台風一過で快晴になってしまう前の絶妙なタイミングを狙って。。。
そして、撮った。
夢中になってシャッターを切る。
先月のような空一面に紫がかった空は臨めなかったものの、ほんのり陽の光が照らされた雲。なかなか躍動感のある大空となっていた。
でも…これでも十分だと思った。このロケ地にはもうずいぶんと足を運んだものだが、滅多にお目にかかれない空模様。露出を下げてやれば空もそこそこ色付く。
ホワイトバランスを変更して、あえて彩度を落とした現像。焦点距離は15mm。広い空を収めたい。
やっぱり紅いほうが良いかな。見ているうちに、、、やがて神龍でも現れそうな現場の雰囲気。
今回はバックビューしか撮らなかった。いや、正確に言えば「撮れなかった」。この空があったのは一瞬の出来事。強風による雲の動きは早い。儚い。
やがて日の入りを迎える。西の空を見上げれば全く雲が見えない。明日、日の出は快晴とともに訪れるだろう。
一瞬だけ現れた強烈な夕焼け空に露出を合わせた最後の1枚。なんだか86がオーラを纏っているよう。
愛車をきれいに撮るため、愛車本来の魅力ではなく、自然の力を借りていると言われればそうかもしれない。
しかし自分は愛車の魅力を引き立ててくれるこんな空の景色が好きだ。
そしてもちろん、愛車もね。
Posted at 2013/10/18 08:15:29 | |
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