
DIYで作った屋外トイレ。
Facebookからも見やすいように、一本にまとめてみました。
9月上旬
来客もあるDogHouse。以前は、祭り会場にあるような仮設トイレでもいいかな、なんて思ったりしましたが、どうせなら、こだわって創ろう、と数ヶ月間、デザインをしました。寝ても覚めても便所、べんじょ。。
9月半ば
地業工事。下水管などを敷設し、地面を締め固めました。作業は手製のタンパー。薪ストーブの材料となる丸太と、角材で即席です。
砕石をホームセンターで購入して、手製タンパーを使って締め固めました。
生コンを流し込むための型枠を作ります。
9月下旬
基礎工事。生コンを打設。
妻も伝ってくれました。
私が生コンを一輪車で運んで型枠の中に流し込み、彼女がジャンカができないよう、締め固めてくれました。
この作業は、一人ではしんどいので、ホント、助かりました。
ちなみに生コンは、八百屋で大根を買うが如く、建材屋で「生コン、くださいな」で買えるんです。
0.5立米打設。約1トンの基礎です。これで風圧対策もバッチリ♪

敷地の中まで生コン車が入ってこれないので、一輪車で小運搬の繰り返し。
生コンがなみなみと注がれた一輪車、かなり重く、こぼさないように動かすのは結構、大変です。腰にきます。
10月中旬
基礎工事。コンクリート強度が90%を超えた辺りを見計らい、床を組んで行きました。
隣地側のの壁を外から組み立てられないため、ツーバイ工法で。
床の骨組みを組んで行きます。デザイン優先としたので、寸法が半端になっちゃってます。
戸建建築で使うボルトで基礎に土台を固定。
10月下旬その1
給排水をつなぎ、床の断熱、スタイロフォームと言う商品を断熱材として床下に敷き詰めます。
壁の下地作り、と進みます。
10月下旬その2
基礎としての土台が完成。合板を張りました。構造合板24ミリです。
外壁も、隣地境界線側だけ先行で完成させます。完成させた壁を建て込む、いわば豊臣秀吉城方式。
耐候性・コストなどを考慮して、塩ビのサイディングを使いました。
結構な重量なので、建て方には家族に手伝ってもらいました。
ホンの8ヶ月前の事なのに、子供たち、まだまだあどけなさが一杯です。
壁式構造は、壁と骨組みが同時に進むので、DIYに持ってこいの工法です。
こうやって壁と床、壁と壁をビスで緊結していけば出来上がって行きます。

白いヒラヒラは透湿防水シート。他面との仕舞のために余らせています。
使うビスも多様。一番右のビスがスタンダードな太さ。残る3本はかなりの強度があり、構造材の固定にうってつけです。
一気に屋根と壁の下地まで張ってしまいます。
屋根上にかかっている黒いシートは仮に載せたもの。耐候性がむちゃくちゃいいです。庭の片隅に5年間放り投げてありますが、今なお全く劣化なしです。
正方形の開口が出入り口。約1メートル角で、高さは左側のDogHouseの開口高さに合わせてあります。
屋根材は、DogHouseに余っていたスレート。セメントを固めた屋根材です。一個あたりの大きさ・重さが手ごろで作業しやすいのもメリット。ただし2000年以降、ノンアスベストになってから、割れやすいです。
防水シートを敷いた上にスレートをビス留めしながら敷いて行きます。
DogHouseの屋上に置いてあったので汚れがひどいですが、どのみち風雨にさらされるので、このままで良しとしました。
窓もつけました。
これまたポリカーボネートが余っていたので、それを使用。枠は木製。溝を掘ったりせず、シーリングのみで止水してみました。
下地材まで張り終え、この後、壁の防水です。
防水工事の前に水切りをつけていきます。市販のカラー鉄板水切りを加工して使います。
11月上旬
壁の防水工事。透湿防水シートをセオリー通りに張ります。
その上に桟木。通常は、縦のみもしくは横のみですが、格子状につけました。

これは、モダニズムへのオマージュという意味合いから、外観を野暮ったくしてしまう水切り、笠木、雨樋を見せたくなかったことに起因しています。
それらはもちろん機能的に不可欠なものですから、省くわけにはいかないので、このような設計にした訳です。
といっても、、皆さん「ふーーんそうなんだ」で終わっちゃいますけど。笑
DIYで最強の道具は?と聴かれたら、迷うことなく「軽トラック」と答えるでしょう。こうして足場代わりにもなります。

この時、超風邪をひいており、フラフラしながら作業していました。
焼杉ちっくな外壁を張っていきます。焼杉に見えますが、防腐剤の入った塗料を塗ったんです。これが焼杉っぽく見えるので、お気に入り。
11月初旬
電気配線。さすがに寒さがこたえるように、、
11月上旬〜中旬
寒いんですが、1メートル角の出入り口、ということもあり中は暖かく、絶好の立ち飲み屋に。
トイレやめて、立ち飲みバーにすっか?なんて考えてました。
壁面の断熱材はロックウールにしました。
タッカーというホチキスみたいな道具で断熱材をつけていき、テープで目張りしていきます。
外壁張りも壁断熱も終えました。このころになると、妻にもイメージを判ってもらえるように。
当初、土足のまま使えることを考えていたので、床にも防水をしました。仕上げは19ミリ厚のパイン。
大嫌いな巾木も、掃除がしやすいようつけました。
ウレタンニスという塗料で仕上げます。これ、オススメです。
室内に石膏ボードを張っていきます。

これ、コナコナになるし、物が割れやすいし、でなかなか手間がかかります。
ビス留めしていき、継ぎ目にファイバーテープを張って、専用のパテで埋めます。
仕上げは、珪藻土ちっくな塗材を使用しました。表情が豊かで、下地の仕上がりに左右されにくく、個人的には一押しの工法だな、と思っています。
と、そんなところに某誌編集長。
近所で取材があり、そのついでに寄って下さいました。
11月中旬〜下旬
内装が完成。照明の位置もこだわりです。

頭上から照らされる普通の照明とは異なり、ほんのり感をより深く感じることができます。
ワインでお祝い。

出入り口から向こうに見えるのが、ガレージ・DogHouse。
これから扉を作ります。
枠を組んで
防水して
仕上げです。
これだけ無垢材を使うと、重くなってしまいますが、どうしてもこの表情にしたかったのです。
便器はウォシュレット付き♪ 妻のリクエストです。
ご満悦。
12月3日
室内からの引き手は、車好きらしく「牽引フック」
完成です。
9月から着手して、ほぼ週末作業なので年内掛かりましたが、述べ作業日数は18日間でした。
母屋に便所が一つなので、朝、便所の順番待ちをせずに済むようになり、家族からも好評です。
屋外トイレを作ったおかげで、遊びに来たみんなでガレージでの宴会も心置きなく楽しめています。
建築デザインにこだわりつつ、DIYしてみました。