2015年09月17日
トヨタのFRスポーツカーの86はフロントミッドシップを売りのひとつにしています。フロントミッドシップとは一番の重量物であるエンジンを前輪の車軸より後ろに搭載することで前後重量配分の最適化やフロントオーバーハングを減らして運動性能を向上させる手法です。かつてホンダがFFミッドシップなんて意味不明なものを作ってましたね(笑)
数年前にかなり話題になっていた86がデビューしてから私も気になっていろんな本を読んでみました。そこにはフロントミッドシップって書いてありましたが、写真を見ると前輪の車軸からエンジンが少しはみ出しているので厳密に言えばアウトですよね…。マツダのFRのスポーツカーだとフロントミッドシップは昔から使われていますし、採用されてる全てのクルマでエンジンが前輪の車軸より後ろあります。私は長年ロードスターに乗っていてマツダが妥協せずに作ったスポーツカーであることに誇りを持っていました。
大昔にあったトヨタ2000GTなんて誰がどう見ても完全なフロントミッドシップだったのに…。
あとヨー慣性モーメント低減のため重量物である前後それぞれのブレーキキャリパーをクルマの中心側に寄せて設置する手法は運動性能にこだわりを持ったスポーツカーでは今や定番ともなりつつあります。しかし、なんと86の場合は中心側につけるどころか逆に外側についてます。残念ながらこだわりはないようですね。かつてMR-Sの時はちゃんと中心側についてたし、リアオーバーハングを減らすためトランクまで排除していたあの時のこだわりはどこへ行ったのでしょう?
86ではボクサーエンジンによる低重心をやたらアピールしていますが、スバルから奪ったエンジンで自慢されても説得力がありません。
挙げ句の果てにロードスターのプラットフォームを使って次期86を作るなんて話まであります。とてもガッカリです。
こういった魂のないクルマが増えたから若者たちのスポーツカーやクルマ離れが起きているのではないでしょうか?ですから、金を払ってでも欲しいと思えるような作り手の熱いこだわり感じるクルマだったらいいワケです。マツダのスカイアクティブが売れているのはそういうことかと思います!

Posted at 2015/09/17 11:17:11 | |
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2015年09月14日
市販されているクルマやバイクのエンジンは単気筒からV型12気筒、水平対向や変わり種のW型エンジンなど多種多様です。詳しい方でしたらご存知の通り気筒数が変わるとエンジン音と特性が変わります。さらに多気筒化することで振動を減らしたり、エンジンパワーを上げやすくなります。しかし、実はエンジンの気筒あたりの排気量が大きい方がトルクが出るので多気筒化すると低速トルクが出にくくなります。あとフリクションロスが増えるため燃費が悪くなります。
そのため、単気筒なんかは振動が出やすくパワーが出ませんが、エンジンが軽量で燃費や整備性がよく低速トルクが出ますから街中を走る時はいいハズ。単気筒のまま排気量を上げたビッグシングルなんてものもありますが、かなり鼓動だそうです。
アメリカンバイクのハーレーが昔から使ってるVツインは不等間隔爆発のため独特のバラけたサウンドになります。このサウンドと鼓動感により根強いファンがいるのだと思います。
ビジネスバイクとして低燃費・高耐久性で世界中から愛されているスーパーカブですが、マツダ系チューニング会社のM2を発足させた立花啓毅氏がかつてブリヂストンでバイク開発をしていた時にスーパーカブへの競合車として上回るパワーのエンジンや変速ショックを減らしたバイクを作ったそうです。しかし、ユーザーから走らないと苦情があったそうです。というのもカブには独特の変速ショックがあるためそれが速く走ってるような雰囲気が出ていたそうです。
私が大好きなユーノスロードスター(NA6)はテンロクのB6エンジンなんかは実馬力が100馬力程度とかなりしょぼいですが、設計が古いので若干振動を伴ってエンジンが回るのが鼓動のように感じるんです♪こういう鼓動感があると多少遅くても速く感じます。開発コンセプトが街中を流している40キロくらいでもスポーツカーを味わえものですからピッタリです!
ですから、個人的にスムーズに回るエンジンだけが正義ではないと思います。
例えば、フィアット500のツインエアは二気筒エンジンなので結構振動・騒音がありますが、それが鼓動感につながって街乗りでもすげー楽しいんです!ちょっとマニア向けですけどこういった鼓動感のあるエンジンはオススメです♪

Posted at 2015/09/14 18:17:40 | |
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2015年09月02日
私が昔乗っていた初代のNAロードスターでエアフロレスに憧れて取り付けて何度も地獄見ることになったフルコンのフリーダムのお話です(笑)フリーダムは開発者の方がもともとご自分の初代MR-2用にフルコンを自作したのが始まりだそうです。なのでトヨタ系のラインナップが豊富です。ハチロクでも装着率が高いです。
初めてフリーダム化して結構大変だったのが空燃比マップの学習でした。当時は高精度な空燃比計が10万くらいしたので手が出せず純正のO2センサーを使ってやってました。この方法だとまず空燃比マップの全域を理論空燃比で学習させないとなので私はノーマルエンジンだったから大丈夫でしたが高圧縮比のチューニングエンジンだとノッキングでブローするリスクがあるやり方です(怖)しかも、普通に走っても全域を学習させられません。低回転から高回転まで低負荷から高負荷まで均等に使わないとならず空燃比マップの学習に何ヶ月もかかってしまいました…。後々高精度な空燃比計がようやく5万円代まで値下がりしたのでGRID製のものを手に入れたらビックリするほど学習のスピードが早くてマジでビビりました!ただ、たまに空燃比計が熱暴走することがあってちゃんとした数値が出なくなりエンジンがストールしてしまうため私は緊急時用にフィードバック制御を切ったデータを入れて対処しました。そのせいで一度会社に遅刻したことがありましたので…。
あと意外と苦労するのがアイドリングを安定させることです。フリーダムは純正ほどの安定性がありません。特にスロポジ制御の場合はスロットル開度しか検知していないため吸入空気量の変化がわかりません。なのでISCVが開いてアイドリング回転数が上がると空燃比が薄くなってしまいます。そこでISCVの開度に応じた増量補正が必要です。
フリーダムはセッティングできる項目がかなり多く名前の通り何でも自由にいじれますが、よくわからずにデータを変えてしまうと不調になります。あとたまに不調になった時に原因がわからない場合があります。純正のようにダイアグがありませんので不調の原因がフリーダムのセッティングなのか、エンジン側なのか、配線なのか自力で犯人探ししなければならず一番苦労するところです。トラブった時のために調子がいい時のデータをバックアップで残しておけば安心です!(フィードバック・学習機能OFFで)

Posted at 2015/09/02 17:18:22 | |
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2015年08月25日
テレビの討論番組なんかでたまにやってる原発賛成派VS反対派の対決を見ていますが、毎回本質をついた議論にならず煮え切らない思いでガッカリしていました。ですから、賛成派と反対派の人たちがよく言われる意見をそれぞれ取り上げて検証してみたいと思います。
◎賛成派
・原発がないと電気料金の値上げする
・CO2が出ないから温暖化対策には必要
かつて原発は安全だし、発電コストが一番安く、CO2が出ないから温暖化対策によい。と三本柱を長年アピールしてきました。しかし、今や安全神話は崩れ去り、実は一番安いと言われた原発は逆に一番高いんです。これは原発に本当に詳しい専門家の中では常識です。いまだに原発が安いと言ってる専門家はニセモノです!さらに温暖化対策に関しては最近私のブログで書いた「CO2は本当に悪者か?」でCO2犯人説は論理的に矛盾があると指摘しました。
◎反対派
・安全性に問題がある
・廃炉費用が多額
・放射性廃棄物の処理の問題
・原発は熱効率が低い
アメリカではテロ対策で原発に飛行機を突撃されても耐えるように求められています。他の欧米諸国でも原発は危険なものだと認識して様々な安全対策を施しています。しかし、真面目に安全対策をやるほどコストがかかりすぎてしまい割に合わなくて原発の新設を止める国が続出しています。
意外と知られていませんが、原発の熱効率はかなり低いんです。
◎発電所ごとの熱効率
原発 約30%
火力(従来)約40%
火力(最新)約60%
原発は熱効率の低さから大量の排熱を海水に捨てています。それが温暖化につながっていると警鐘を鳴らす学者もいます。ですから、原発の倍の熱効率を持つ最新のコンバインドサイクル式火力に置き換えれば安全性が高く作業員の被曝や危険な事故の心配もありません。
あとコージェネレーションというシステムはガスタービンなどを回して発電と同時に排熱まで有効利用することで総合効率は80~90%なんて超高効率なんです!
実は六本木ヒルズにコージェネが設置されています。通常は都市ガスを使って発電して、排熱は冷暖房や給湯に使われています。緊急時は灯油をバックアップで使えます。
原発と違い都会のど真ん中に設置できるのがメリットですね!コージェネは都市ガスがあればどこでも使えますから無駄が多いが遠方からの送電線いらずでエネルギーの地産地消ができちゃいます♪

Posted at 2015/08/25 17:02:37 | |
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2015年08月23日
今週のモーニングバードのそもそも総研では「そもそも日本の奨学金制度は今のままでいいの?」という内容でした。
奨学金は大学などへ進学したいけど経済的に厳しい学生たちが現在約50%近くも利用しているそうです。皆さんもご存知の通り奨学金として借りた分は社会人になってから返さなければなりません。しかし、最近は景気も微妙だし、さらに派遣社員のような非正規雇用が増えてしまい給料は安くて長期間働けない場合があります。そのため、奨学金を返したくても返せない人が大勢います。
外国では授業料が無料だったり、奨学金が返済義務のない給付型の国がほとんどなんです。ところが日本だけは授業料は有料な上に奨学金は返済義務がある貸与型となっています。さらに返済方法も外国では給料に合わせて変動する所得連動型なのに日本では毎月決められた額を返済する均等型のため特に給料が安い新人にとっては負担が大きいワケです。学生に対して非常に厳しいものとなっています…。そのため、奨学金の返済を滞納してしまう人が跡を絶たないそうです。こんな状況では若者たちは未来に希望を持てません。
奨学金問題について玉川徹氏が文部科学大臣の下村博文氏に直撃しました。下村大臣も現状の奨学金を教育ローンと変わらないと嘆いてました。数年後に所得連動型の返済に変わるそうです。さらに将来的に高校と大学の授業料の無料化を目指しているそうです。しかし、残念ながら日本では公的につぎ込んでた教育への資金は先進国中で最下位なんです…。
過去にフィンランドでは財政難になった時に反対がある中で教育に投資をすることで現在の教育先進国になることができました。
私の地元の新潟県長岡市では「米百俵」という話が有名です。大昔に戦に敗れた長岡藩は極度の財政難におちいって日々の食事すらままならなく困窮していました。こんな状況を見かねた仲間の藩から百俵の米を贈られました。そこで大参事の小林虎三郎氏は反対を押し切って贈られた藩士たちに米を分け与えずに売ったお金で学校を建てました。小林虎三郎氏は「百俵の米も、食えばたちまちなくなるが、教育にあてれば明日の一万、百万俵となる」と藩士たちを諭したそうです。現在を辛抱して種を蒔くことで将来に大きな実がなるという話です。今の日本もこのような米百俵精神を持って欲しいものです!

Posted at 2015/08/23 11:34:54 | |
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