以前私のブログで「スーパーレスポンスエンジンは可能か?」という内容でノンスロットルなバルブトロニックなどの話をご紹介しました。実はそれを上回る実力を秘めているものを発見しました。それはフィアットのマルチエアです。
このマルチエアはなんと吸気カムがありません。その代わり油圧駆動でバルブを自在に動かしてノンスロットルを実現しています。これは世界初の偉業です!従来は全てのエンジンにカムが必要でした。ノンスロットルですら該当しす。
大昔のエンジンはクルマのキャラに合わせてメーカーが最適なカム作用角・リフト量に設定していましたが、全域でトルクを出すのは難しくある程度妥協をしていました。その後低速から高速までトルクアップさせるためにバルブタイミングを可変制御するVVT、さらに低速カムと高速カムを切り替えるV-TECが開発されました。現代ではノンスロットルであるバルブトロニック、バルブマチック、VVELが開発されました。しかし、時代が代わり新技術が開発されても結局どの方式もカムが必要でした。そのためカムに応じた制御しかできず限界がありました。そこでマルチエアは吸気カムがなく油圧駆動ですから自由度が非常に高くこれまで不可能だったような芸当ができちゃいます。例えば、バルブを二回開いたりも可能です。マルチエアだと従来よりもパワー、低速トルク、燃費アップができるそうです。
フィアット500の二気筒ターボのツインエア(マルチエア)に一度試乗しましたが、低速トルクがあってレスポンス良く加速できて燃費もいいので多少の騒音・振動はあるもののダウンサイジングのお手本のようなクルマでした。あとは耐久性に問題なければマルチエアは流行るのではないかと思います!


Posted at 2015/07/04 05:59:29 | |
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