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2024年08月31日

[8BL-PC40] CBR600RR(2024)のツーリング性能

[8BL-PC40] CBR600RR(2024)のツーリング性能 今年の夏も猛暑でしたが、気付いたらかなりバイクに乗っていました。7/21(日)から6週連続でツーリングに行き、8/10~8/12の3連休では2回ツーリングに行ったため、計7回(うち1回だけF800R)は乗ったことになります。

今週は台風10号の影響で乗れる感じではないので、徒然なるままにCBR600RR(2024)のツーリング性能について今の印象を書いておきたいと思います。

車両レビューにも書きましたが、現行PC40の長所と短所は以下の通りです。

長所
①外乱に強い優秀な足回り(純正セットは柔らかすぎるので硬めることが前提)
②優秀なシフター(特にシフトダウンは素晴らしいの一言)
③不必要な介入を感じさせない各種電子制御

短所
①フロントローターは交換必須(純正の4.5mm厚はフルブレーキ一発で歪みます)
②致命的な中間トルク不足(ECU書換推奨)
③水温がヤバく排熱も並のリッターSS以上)

電子制御の介入などについてはサーキットメインの方とは印象が異なるかもしれませんが、ギャップや外乱のあるストリートにおいてはABSもトラコンもちゃんと仕事をしてくれた方が安全安心に繋がります。

セカンドバイクのF800Rのトラコンは介入時のパワーダウンが激しく、ギャップで車体が軽く跳ねただけで強烈な介入をするので、一瞬前のめりになるような減速をして逆に怖いのですが、CBR600RRのトラコンはモード1で走っているとメーターでも見ていない限りは介入がわかりません。

TC1000でフルバンク中にリアが出た時には体感できるレベルで介入してきたこともありますが、大きく滑らない限りはクリップからの立ち上がりで全開にするとランプがチカチカして介入自体はしていても、滑らないギリギリのラインで車体を前に出してくれるのでなかなか良いです。

6軸センサーも具体的にどういう仕事をしてくれているのかはわかりませんが、ハーフウェットの伊豆スカでフロントタイヤが白線上で滑った際にも一発で収束して「あ!滑った!」くらいの感想でそのままコーナリングを続けることが出来たので、サーキットよりもストリートでこそ活きる制御なのかなと思いました。

仲間や知り合いの誰に貸しても全員の共通見解として「下のトルクが全然ない」というのがあります。純正状態ではまともな加速を見せるのは11,000rpmから、ECUチューンをしても9,000rpmからで、そこまでは下手をすると400ccにも負けるのではないかというドン亀加速しかしてくれません。

おそらくユーロ5適合の為に触媒がメチャクチャ邪魔をしているのだと思いますが、仲間の2024年式RR-Rは逆に過去最高レベルのトルクが下から出ているので、排ガス規制は排気量が小さいほど不利なように作られているのでしょう。環境負荷は「率」ではなく「量」で決まるものなのですから、規制するなら排出する有害物質の量で規制すべきなのですが、車もバイクも「低排気量車ほどパワーダウンが激しいので大排気量車やターボ車を買うしかない」という本末転倒な結果になっていますね。

で、このトルク不足はストリートでもかなり致命的で、ヘアピンを曲がったら1速でも6000rpmくらいまではどうしても落ちてしまいます。そこから10,000rpmくらいまでは亀加速しかしないので、同じミドルSSカテゴリーである6RやR6と走っていると、立ち上がりや長いストレートがある度にみるみる離されていくことになります。

いくら足回りが良くてコーナリング性能が高いと言っても、6RやR6相手にコーナーのツッコミだけで追走するのはかなり厳しく、仮に先導で多少離せても、長めのストレートがあったらすぐに追い付かれるということになります。ホント、なんなんすか、これ…

というわけで、私のCBR600RRはスプロケを計6丁分ショートにしました。
純正のF:16T/R:42T→F:15T/R:45Tですね。

リアを45Tに上げるにはチェーンのコマ数を増やす必要があったり、スプロケを替えるとシフトポジションインジケーターがバグる(PC40はバグってもシフター自体は使えますがRR-Rで丁数を変えすぎるとシフターが動かなくなるそうです)のでECU書換時に減速比の変更もする必要があります。面倒ですが「それでもかなりショートにしないとマジで加速しないよ!」というのが私からの忠告ですw

で、ここまでやるとようやく「過激なSS感はないけどまあまあキビキビ走れるかな~」くらいにはなるのですが、高回転キープでぶん回していると今度は水温問題が襲ってきます。

コアガードを付けなければもう少しマシなかもしれませんが、ツーリングではコアガードだけは絶対に付けておかないと、前走車が飛ばした小石がラジエーターに直撃したら簡単に穴が開いて走行不能になります。私の仲間は過去に何人もそれを食らっています。で、コアガードを付けると特に1速メインの峠では水温が120℃を超えて完全にオーバーヒート状態になってクーラントを吹くんです...

タイトル画像では119℃を表示していますが、この時は122℃まで上がって都民の森でクーラント(無印ヒートブロックなので他車に迷惑はかけていないと思いますが…)を吹きまくって知らないオッサンが寄ってきましたw

川野の駐車場から都民の森まで片道走っただけでこれで、他にも道坂峠を通過した後もコンビニの駐車場でダバダバ吹いてました。水温がキツいのは知っていたので無印ヒートブロック入れてアンダーカウル外してこれですよ...

仕方がないのでコアガードを自作金網に替えたら多少はマシになりましたが、それでも水温は仲間のリッターSSよりも平均して10℃くらい高く、右足に来る排熱も半端ないです。過去に乗ったバイクの中ではRSV4の次に熱いバイクなんですが、一番納得がいかないのは「2019年式以前のPC40は別に熱くない」ということです。大幅なパワーダウン(特にトルクダウン)しているのに熱いってどういうことなんですかね?パワーを熱に変換してライダーに食らわせる仕様なんですかね?

レーサーにするならレースキットを買ってレーシングラジエーターに交換すれば解決するのかもしれませんが、渋滞中ならともかく「走っているのに排熱が追い付かない」って水冷車としてどうかと思います。触媒レスにすれば解決するのかもしれませんが、別に違法状態で走りたいわけでもないのでマジでどうにかして欲しいです。

とはいえ、熱問題とトルク不足(これから秋が来ることを思えばトータルではこちらの方が大問題ですが)を除けば、車両としての完成度は高く買ったこと自体は後悔していません。コーナーの進入でギャップを踏んでもすぐに収束するので何とかなりますし、レコード盤みたいな縦溝区間でも余裕で膝が擦れます。

公道で膝擦りすることに関しては「単なるパフォーマンスだ」とか「そんな危険な走りをするな」みたいな反対意見もあるようですが、PC40の場合の膝擦りは安全のためです。膝を擦ってもバンク角にはかなり余裕があり、フルバンクさせたかったらほとんど足を開かずに爪先と膝が同時に擦るラインを狙う必要があるのですが、それこそストリートでそんなことしていたらちょっとした砂や泥で散りますし、対向車がはみ出してきていてもそれ以上ラインを変えられません。

なので私はフルバンクさせないように膝を擦っておき、対向車等の外乱でラインを変える必要が生じた時にもう一段階曲げられるようなペースにしています。サーキットでタイムを出したいならバックステップを入れてフルバンクさせた方が良さそうですが、今は純正ステップで爪先まで擦ったらそれ以上は攻めないという感じで乗っています。

SSと言っても600ccなので乗車姿勢も楽で前傾姿勢も大したことないです。RSV4は膝の高さくらいの位置にハンドルがあったのでマジでキツかったことを思えば、メチャクチャ楽な部類に入ると思いますが、社外スクリーンを入れても風防は弱いので高速ではむしろ意図的にタンクに伏せないと風圧が大変です。

車体価格の160万前後というのは、サス交換しなくても十分攻められる足回りであることを考えれば妥当なところだと思いますが、フロントローター・スプロケ・ECU書換までは必須だと思われるので、ちゃんと乗りたいならプラス20万は仕方ないかなという感じだと思います。来年あたり出ると噂のBMWのS750RRが200万を切ってくるようならそっちの方がお買い得かもしれませんが、円安だしBMWだからきっと高いんでしょうね…

ZX-6RやYZF-R6がもう新車では買えないことを鑑みると、軽量でパタパタ倒せてストリートでもフルスロットルに出来るミドルSSはCBR600RRしかないことになりますが「フルスロットルにしても高回転に入るまでは加速しないよ...」というのがやはり一番のネガですね。

YZF-R9が出たら基本的にはR9の方が楽して速く走れそうですが、ヤマハなのできっと前後サスは交換前提の仕様で出してくるでしょう。仲間がMT-09SPを新車購入したんですが、SPでもフロントフォークがスッカスカで結局20万払ってマトリスのインナーカートリッジ入れてました。3気筒はトルクもあってかなりいいんですが、私は4気筒の高回転まで回した時の音が好きなので、レブが10,000rpmくらいのCP3エンジンは微妙なところなんですよね。むしろMT-09は通勤用セカンドバイクとして欲しいw

CBR600RRもそれなりに売れてはいるようで、ツーリング先でも結構見掛けます。ブラックは2024年式にしかないので、見かける度に「スプロケ替えてますか?このバイクマジで加速しなくないですか?」と聞きたくなる衝動に駆られますが、私はシャイなので自分からは声は掛けませんw

とまあ徒然なるままに書いてきましたが、現行PC40をお持ちの方がもしこの記事を読んだのであれば、悪いことは言いませんから

①フロントローターを320mm/5.5mm厚に交換
②スプロケを最低3丁分はショートに(F:15T化だけならチェーン交換不要)
③ECU書換

まではしておいた方が良いと思います。とにかく加速しないバイクなので最高速が240km/hでいいなら6丁分ショート化もオススメです。あと水温対策で何か良いアイディアがあれば教えて下さい。来年の夏までにラジエーターウォータースプレーでも自作するか真剣に検討しているくらい水温がヤバいです。
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Posted at 2024/08/31 09:30:32

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この記事へのコメント

2024年8月31日 10:46
ラジエターに放熱塗装、エキパイ、マフラーに遮熱塗料をしてはどうでしょうか。
放熱塗装はしていまして、この時期ノーマル車で(冷却水をPG55RCに交換程度)で高速道路巡航で水温81度ぐらいです。
コメントへの返答
2024年8月31日 11:05
コメントありがとうございます!
ラジエーターに放熱塗装は良さそうですね♪前向きに検討してみます(^^)
ちなみに3速以上で高速を流していれば私の車両も85℃くらいまで落ちることもあるのですが、水温がヤバくなるのは1速でブン回す必要がある峠です。2速メインの峠は100~105℃くらいで何とか留まるので、低速高回転時の発熱に対してラジエーターの冷却性能が不足しているようです…

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「[整備] #CBR600RR [CBR600RR]ブレーキ&クラッチレバー交換 https://minkara.carview.co.jp/userid/705465/car/3569288/8150948/note.aspx
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