2010年12月20日
「なまさんの仙台弁辞典『お』」…の巻
皆様おばんでございます。
今日の仙台は「本当に師走ないんだいか?」っつうぐれぇぬくい一日でございましたが,皆様がお住まいの地域はいかがだったすぺか?
さでさで,「なまさんの仙台弁辞典」だげっども,今回は『お』でがす。
これまで同様,言葉の前の◎,○,●は頻出度ば示しでます。△は「絶滅危惧種」だと思ってければOKです。
そしで,より仙台弁さ詳しい「みんカラ」ユーザーさんがいだら,修正・加筆のコメントばお願いいだします。
◎おい(おれ) ⇒ 自分
△おいだみをおがけすた(おいだみばおがけすた) ⇒ おごってもらった時などにかける言葉
◎おいでぐべや(おいでぐべし) ⇒ 置いていこう
○おおかぜ ⇒ 暴風雨,台風
△おおまぐれ ⇒ 大食い
◎~おがげしすた ⇒ ~(かけて)しまいました
○おがさん(おがちゃん) ⇒ お母さん
△おがす ⇒ ①育てる ②(頭髪やひげを)はやす
◎おがすな ⇒ おかしな,変な
◎おがすねごど ⇒ いたずら,おかしな事
△おがすねもの ⇒ 怪しい人,不審者
△おがつぇごだ ⇒ 可笑しい,面白い
△おがまさん ⇒ 正月の神様 ※台所に祀る場合が多い
◎おがる ⇒ ①成長する,大きくなる ②得意になる,調子に乗る
△おがわ ⇒ おまる,便器
△おぎ ⇒ いろりの炭火
△おぎあがり ⇒ 田植え,稲刈りなどといった農家の共同作業の後のみんなでの飲食のこと
●おぎあげ ⇒ ①海から吹いてくる風 ②東風
○おごご(おごこ,おここ) ⇒ 漬物
○おごわ(おこわ) ⇒ 赤飯
●おさめ ⇒ 税金
◎おしぇる(おしる,おせる) ⇒ 教える,知らせる
◎おじゃがす(おぢゃがす) ⇒ お茶菓子
●おしょうがっつぁん(おしょか゜っつぁん) ⇒ ①お正月 ②お正月の神様
◎おしょすい(おしょしぃ) ⇒ 恥ずかしい
◎おしょすがる(おしょしがる) ⇒ 恥ずかしがる
△おしんね ⇒ 昼寝
●おずいしょ ⇒ おべっか,媚びること
○おすめ ⇒ おむつ
○おすめす(おすめる) ⇒ ①久しぶりに降る雨 ②さらっと降って止んだ雨
◎おするす(おしるす) ⇒ 寸志,心づけ
○おそすぎ(おそしぎ) ⇒ 葬式
◎おだず(おだづ) ⇒ ふざける,はしゃぐ,調子に乗る
△おだづ ⇒ おかわり,追加
◎おだづもっこ ⇒ お調子者
△おだんだ ⇒ 風が止む
◎おぢゃっこ ⇒ ①お茶 ②飲み物
◎おっかがる(おっががる) ⇒ 寄りかかる,倒れかかる
◎おっかげる ⇒ 追いかける
◎おっかない(おっがない,おっがねぇ,おっかね) ⇒ 怖い,恐ろしい
△おっかなかぜふかせる ⇒ 脅す,恐喝をする
◎おつかる(おつける) ⇒ ①(他人に)身体を押し付ける ②物を部屋の隅や壁沿いに寄せる
△おっきい(おっぎい,おっちい) ⇒ 大きい
△おっくりげぇす(しっくりげぇす) ⇒ ひっくり返す
●おづげ(おつけ,おつけぇ) ⇒ お使い
△おっこむ ⇒ 洗濯物や干しもの(柿や大根など)を取り込む
●おっさん ⇒ ①おじさん ②和尚さん
◎おっちょる(おっちょぐ) ⇒ 折る
◎おっちょれる(おっちょげる) ⇒ 折れる
●おっつらがす ⇒ 散らかす
○おっぱなす ⇒ ①放置する ②(一緒に行動していた人を)置いていく
◎おっぴさん(おっぴぃ) ⇒ 曽祖父,曽祖母
△おっぺった ⇒ 落っこちた
◎おつゆ(おづゆ) ⇒ 味噌汁
△おつゆもづ(おづゆもづ) ⇒ 雑煮
◎おづる ⇒ (乗り物や高い場所から)降りる
△おでーらに(しでけさいん) ⇒ 楽にして下さい
●おでって ⇒ ご近所の冠婚葬祭を手伝うこと
◎おどげ ⇒ ①あご ②冗談
◎おどげかだり ⇒ 冗談ばかり言う人
◎おどげでね ⇒ 冗談じゃない,とても大変な,途方もない
△おどげなす(おどげなし) ⇒ バッタ
◎おどご ⇒ 男性
◎おどごぶり ⇒ 男っぷり,男性の容姿・容貌
◎おどさん(おどっつぁん,おやんつぁん,おやつこ) ⇒ お父さん
●おどすなわ ⇒ 注連縄
△おどっこねえ ⇒ ①隠れている ②音沙汰がない,消息が分からない
△おどでな ⇒ 一昨日
◎おなご ⇒ 女性
◎おなごぶり ⇒ 女っぷり,女性の容貌・容姿
◎おはようくつした ⇒ (親指のところに)穴が開いている靴下
○おはよがす(おはよござりす) ⇒ おはようございます
◎おばんです(おばんでがす) ⇒ こんばんは
△おひかり ⇒ 雷
◎おぶさる ⇒ 他人の背中に乗る,おんぶさせる
◎おぶる ⇒ おんぶする
△おふるめ(おふんめ) ⇒ ①お披露目 ②結婚式 ③宴会を開いて客人をもてなすこと
◎おぼこ ⇒ 赤ん坊
◎おぼこなす 出産をする
○おほどげさん ⇒ 仏壇
●おまずね ⇒ おまじない
○おまま ⇒ 食事
◎おみょうぬづ ⇒ また明日
△おみょげっつぁん ⇒ 十五夜
◎おめ ⇒ おまえ
◎おめさま(おめさん) ⇒ あなた
◎おめら(おめだづ) ⇒ お前たち
◎おもしぇ ⇒ 面白い
◎おもしゃぐね(おもしゃぐねぇ) ⇒ 面白くない,気に入らない
◎おもで(ぇ) ⇒ 思い
△おやがだ ⇒ 長男
●おやずがが ⇒ 両親
◎おら(おいは) ⇒ 自分は
◎おらい ⇒ 自分の家
◎おらほ ⇒ 自分の方
○おらら ⇒ 自分達
△おれさまあめ ⇒夕立,雷雨
△おろぬぐ ⇒ 間引く
◎おんつぁん(おんづ) ⇒ おじさん
△おんないん ⇒ うちに来てください,いらしてください
いやぁ,まんず結構あっだねぇ。
こん中でも『おがる』『おしょすい』『おだず(おだづ)』『おばんです(おばんでがす)』『おっぴさん』なんがは,意外にポピュラーっつうが,「代表的な仙台弁」としで紹介されるごとも多いっちゃね。
個人的に印象が強いっつうか,普段は使わねぇげっども頭ん中さ残っでんのは『おどげなす』だねぇ…。
今でも主に県北の農村地域では学校行事になるくれぇ「イナゴ捕り(佃煮をこさえるんだねぇ)」が盛んなんだげっども,おいが住んでる辺りも昔は田んぼばっかりだったのっさ。
んなもんで,東京がら越しできで間もないちゃっこい時は友達とイナゴ捕りさ行っだんだげっど,「『おどけなす』はいらねがらな!」の意味がはっぱ判んねくてねぇ,イナゴとバッタを一緒に捕っでさ,「んだがら『おどけなす』はいらねっで言っでっぺや!」って言われだもんです。
そんで,イナゴと他のバッタの口(アゴ)の辺りばよぉく観察しで,「なぁるほど,だからバッタを『おどげなす』って言うんだな」って納得した事がありましだ。
あどね,こいづは「もはや全国区」っつうが,「本当に仙台弁なんだいか?」っで思っでるのは『おはようくつした』だねぇ。
確かに,小・中学校時代は他県がらの転校生が「何それ?」っで語っでだがら,「地域的な言葉」である事は間違いねぇんだげっども,大学さ入っで北は北海道,南は福岡(おいが通っていた学部は全国でも2校しがねがった珍しい学部だっただねぇ)がら集まっできだ中,飲み会で『おはようくつした』の話をしたらば,結構使っでだって奴らが多がったもんなぁ…。
いやいや,長々と綴っでしまっだげっども,こんで『あ行』はおしまいだっちゃね。
次回は『か行』さ入るんだげっども,『か行』も結構あんだよねぇ…。
普段がら使っでる言葉は問題ねぇんだげっども,今では使わねぐなっでしまっだ言葉や,耳にしだ言葉を頭ん中がら掘り起こすんが結構時間が掛かるんで,まぁ「そのうちに」っつうこっで宜しくお願い致します。
んではまた「おみょうぬづ」。(っで「本当に明日ブログUPすんのか?」っつうツッコミはなしという事で)
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仙台弁 | 日記
Posted at
2010/12/20 19:45:03
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