2010年10月16日
オイル選び
先日、久しぶりに帰郷して兄弟たちと車談義をした。そのとき、車のメンテナンスに関する考え方が、人によって大きく違うことに驚いた。今日は車のメンテナンスのなかでももっとも基本的なオイルの話について書こうと思う。
さて、皆さんはオイルをどの程度の頻度で交換するだろうか。量販店では3,000kmとか4,000kmで交換するよう薦めているようだが、さすがにこれはちょっと「オイルを売らんかな」的な雰囲気がアリアリだ。なぜか外車系のディーラーはオイルにはあまりうるさくないようで、15,000km程度までなら大丈夫、ということになっているらしい。さて、これをどう判断するかだ。
確かに、15,000km乗ってもエンジンが焼ききれたりすることはなかろう。しかし、オイルを長く使えば使うほど、エンジンの内部にはスラッジが溜まってくる(これはちょっと調べれば実例写真がすぐに見つかりますよ)。もちろん、スラッジも程度が問題であって、総走行距離数が少ない場合にはそれほどの問題はない。ちょっとヤバくなってくるのは、10万キロを超えてきたような場合である。この場合はエンジンをいったん下ろして、カムカバーを外して清掃しないとどうしようもない、といった事態になるかもしれない。とすると、新車で購入した車を10万キロも乗らずに乗り換えるなら、15,000kmの交換でも構わない、ということになる。考え方の問題なのである。
しかし、今の車は丈夫である。乗ろうと思えば20万キロ以上は軽く走ってしまう。そのぐらいは愛車を大事に使っていきたいと考えるなら、やはりもっと短いサイクルでのオイル交換が望ましいのではないか。で、私の交換サイクルであるが、5,000kmもしくは半年である。たまにうっかりして6,000kmぐらい走ってしまうこともあるが、年に2回の交換は必ず守っている。さすがに3,000kmというのは、ちょっとオイルがもったいないのではないかと思う(ほとんど汚れないはずである)。
次に、オイルの選び方について書こう。「鉱物油で十分だ」という方はこれ以降は読まなくても構わない。どうしても全合成とか、100%化学合成といったオイルに手が伸びてしまうという方はもう少しお付き合いいただきたい。
調べるとすぐにわかることであるが、昨今は100%化学合成のオイルはほとんどない。ちなみに日本では化学合成油の代表のごとくブランド力のあるMobil 1も、いわゆるPAOやエステルを用いた100%化学合成油は0W-40のRPだけだと聞いた。これは、日本の場合、化学合成油の表示に関する規制が甘く、VHVIなどの高度水素化分解油も化学合成油に分類されているため、とのことだそうだ(その話は元気なときにまた書こう)。ちなみに、本物の100%化学合成油は、4リットルで15,000円とかするわけで、その辺の量販店で売られている合成油の倍ぐらいするので区別はつくと思う。
ちょっと嫌な話をしたが、似非?化学合成といっても通常の待ち乗りに使うならまったく問題ないし、レースに使うわけでもないので、これで十分である。独断と偏見で、2,000cc以上の大型車に向くと思われるオイルを上げておこう。
1. Mobil 1
泣く子も黙るMobil 1で、これが駄目なら他のオイルも全部だめだろう。RP以外はほんとうの意味での100%化学合成ではないが、日本酒だって純米なら旨いというわけでもないので、RP以外のMobil 1が悪いわけでは決してない。好みの粘度で選んでいただきたい。個人的には5W-40 と 5W-30 が好みだ。最近は低粘度指定の車種が増えているけれど。。。
2. BP アルテシア プレミアム
このオイル、オートバックスなどでは売ってない。タイヤ館専売のオイルなのである。BPのオイルなら量販店で交換すればいいではないか、と思うかもしれないが、タイヤ館では「はかり売り」をしてくれるのだ。つまり、オイルが無駄にならなくて澄むのである。このオイルも一応、全合成をうたっている。中身はBPの合成油とほとんど一緒だと思う。現在、5W-40を愛用中。ちなみにその前は同じくタイヤ館専売のビートルーブというSUNOCO製のオイルを使っていた。
3. オートバックス Vantage フォーミュラ1/フォルテシモ
オートバックスの専売オイルであるが、缶をみるとモービルが製造していることがわかる。Mobil 1といっしょだとかちょっと違うとか。まぁ、そんなことはどうでもいい。たいていのオートバックスでは「はかり売り」をしてくれるはずである。品質はまったく問題ないので、5W-30と5W-40からチョイスしてほしい。
と、オイルについてかなり勝手なことを述べてきたが、5,000km以下で交換するなら、はっきり言って鉱物油だろうがなんだろうがそれほどの違いはないと思う。純正オイルで十分ということだ。ちなみに、オイルも家電製品と同じで、銘柄が違っても製造元は同じだったり。なので、銘柄にこだわりすぎるのも問題かもしれない。。。
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メンテナンス | クルマ
Posted at
2010/10/17 00:48:47
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