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2012年01月03日

スピーカーユニットの選び方(第1回:メーカー毎の音の違い)

 1月3日、そろそろ正月気分から抜け出さねばならない時期だ。カーオーディオの話題のなかで、いちばん重要なスピーカーユニットの話をしよう。

 よく知られていることだが、スピーカーユニットは音の8割を決める。よっぽどオーディオに精通している人でないかぎり、アンプの違いやHUの違いをすぐに聞き分けることは難しい。ところが、スピーカーならかなりの確率で聞き分けられるし、自分の好みのユニットを選び出すことも簡単にできるのである。なんだかんだ言って、スピーカーを決めることがオーディオではもっとも大事であるということはデジタルだUSBオーディオだの言っている今の世の中も何も変わらない。デッドニングがどうの、アンプがどうのという前に、とにかくスピーカーの入れ替えを検討するのがいちばん大事なのである(私は純正オーディオの状態でデッドニングから入るのは嫌いである)。

 さて、きわめて個人的な主観で述べることをお許しいただくとして、まったくの予備知識がない方がスピーカーを選ぶ場合、どのメーカーから選ぶべきかを以下に述べる。カーオーディオ20年の知識から5つのメーカーをここでは挙げさせていただくことにする。

1. Carrozzeria
基本的に高音質の代名詞的なユニットである。カロは音が薄いとか、軽いとか、キンキンするとか、そんな薄っぺらな評論に耳を貸してはいけない。カロッツェリアつまりパイオニアというメーカーはよい音とは何かを知っているメーカーである。スピーカーで言えば、3万円以上のユニットは非常に優秀であり、コストパフォーマンスもきわめて高い。特に、TS-V171Aや、TS-Z172PRS, 132PRSあたりは、これ以上何を望むというのか?というほどクオリティの高い音を出す。
 ちなみに、本来のカロッツェリアっぽい音を奏でるのはTS-Zでなく、TS-V171Aの方である。やや低音がソフトだが、余計な音が出ず、音の立ち下がりが早い。つまり、過渡特性に優れている。解像度を重視した質の高い再生音はカロッツェリアXに通じる音作りだ。対してPRSのほうは余韻を意図的に出す音作りがなされており、厚い中域、芯のある低音を軸とした音を出す。楽器的な音の色づけを認められたユニットである。
 ハイエンドのカロッツェリアXは、繊細、緻密、過渡特性に優れ、付帯音を極力排除した解像度の高い音作りが基本である。これはこれで高音質を追求する方向性としては正しいのだが、音楽再生に対して若干冷淡な性格ゆえに、一部の音楽好きに嫌われてしまうという結果になっているのかもしれない。
 それでもやはり、誰がなんと言おうと高音質ユニットの代表格である。ちなみに私はミッドにカロッツェリアを使っている。詳細は後日。

2. Kicker
力強く、パワーが入り、それでいて音の輪郭表現に優れている。ロックやポップス、女性ボーカルやジャズにも向く。大音量派の専用ユニットのように思われているが、実は非常に万能で、どのジャンルにも向く優れたユニットである。カロッツェリアに比べてやや音が厚めで、余韻を出す鳴り方だ。ただ、レンジの両サイドはあきらめている印象があるので、特にツイーターのハイエンド側は物足りないかもしれない。それでも、15kHz程度までの必要な音域は十分に確保されている。
 私も以前はKickerのRS6Cを使っていた。これはAutoSound誌のリファレンスとしても活躍していたユニットである。ただ・・・ しばらく使っているうちに飽きてしまった。なんとなくニュートラル過ぎるというか、誰にでも喜ばれるような鳴り方がおもしろくなくなってしまったのである。ちなみに、Kickerと同じような傾向のユニットにはJL Audioがある。かつてのベストセラー、XR650 CSi や XR650 CXi などがそうだ。やや厚めの中域、元気のいい低域に、少しキラッとしたツイーターをあわせるという鳴り方だ。もちろん、JLに比べるとKickerのほうがモニタースピーカー的な鳴り方ではあるのだが。
  いずれにしても、米国製のユニットは日本人にとっては聴きやすく、心地のよいユニットが多い。BOSEは一般のユニット販売からは撤退してしまったが、何か同じ方向性を感じる音である。力強く芯のある音を出す米国製のユニットとしては、JBLもお勧めしておきたい。

3. BOSTON
考えてみると、これも米国製のユニットである。非常にニュートラルで落ち着いた音を出すユニットだ。解像度が高く、余計な音が少なく、さりげない音の出し方をする。前述のKickerに比べると、一歩引いた控えめな鳴り方をする。JLやKicker, JBLのように、ハイパワーを後ろ盾に勝負してくるユニットとは一味違う。きっとこちらを好む人も多かろうということで、BOSTONを挙げておきたい。

4. MACROM
一時はMorelのユニットをOEMで使っていた時期もあるが、今はオリジナルのユニットに戻っているようだ。少し地味な鳴り方をするMorelに比べれば明らかにソウルフルな鳴り方をする。ツイーターの鳴り方に少しぎらっとするところがあり、例えばBOSTONやFocalあたりと比べると濃い音を出す。モニター的というよりは楽器的であり、やはりスピーカーはこうでなくちゃ、という人もいるのではないだろうか。欠点は価格がやや高いことか。

5. PHASS
かつて私が愛用していたユニットである。ミッドレンジにはペーパーコーンやPPといったごくスタンダードな素材が使われている。余計な音は少なく、ややソフトな感触で、やさしくしっとり鳴る。ツイーターもミッドもOEM品が多いようだが、ポテンシャルの高いユニットを選んで作ってもらっているようだ。全般的にきめ細やかなやさしい音なので、R&Bやヒップホップ、16ビートでテンポの速い曲を聴くとミッドが負け気味になる。私も、以前PHASSのペーパーコーンの13cmミッドウーハーを使っていたのだが、音楽によっては明らかにコーンが負けて音楽について行けない場合があった。クラシック、JAZZ、スローな女性ボーカルは絶品なので、難しいところである。ちなみにこのメーカーから出されているツイーターは非常に高音質のものが多い。ツイーターだけ単品で使ってもよいほどである。私自身、かつてはこのメーカーの定番商品であるAT28Evoを使っていた。AT28はきわめて高音質だが、やや線が細く、冷たい傾向の音である。今はあえて雑味のあるScan Speaksを使っているが、そちらに飽きたらまたAT28Evoに戻すかもしれない。サブウーハーを使わず、2Wayでしっとり聴くのが好きという方にお勧めする。

とりあえず、以上のようなところか。私のお勧めにはALPINEが入っていないのだが、もちろん、ALPINEも優秀なユニットはたくさん出している(私が評価できるほど音を知らないだけである)。あと、Focalについても触れていないが、正直、私はFocalの音が苦手だ。ハイエンドのFocalは悪くないと思うが、ミドルクラスはツイーターの音に独特の癖を感じる。クラリネットがオーボエに聞こえるような、そんな印象を持っているが、今の新しいユニットでは解消されているかもしれない。

 スピーカーの話はとにかく尽きない。もっとたくさん書きたいところなのだが、今日はお勧めのメーカーを挙げさせていただいたところで休ませていただくことにする。

それではまた・・・



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Posted at 2012/01/03 01:10:43

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