2012年05月26日
さて、新しく導入するナビをPanasonicゴリラに絞ったまではよいが、問題はどの機種にするかである。ミニバンの車内でテレビをみることを考えると、7インチは必須である。廉価版の機種を除くと、CN-GP710VD(CN-SP710VL)もしくはCN-GP700FVD(CN-SP707FVL)の2機種になる。この2機種の違いは画面表示がVGAかQVGAか、テレビがワンセグかフルセグかという点だ。量販店でなんども見比べたが、テレビを見る限りは別にQVGAでもいいかな?と思うものの、地図画面に関しては見易さ、情報量ともにVGAが圧倒的に優れており、これはVGAにするしかないと心に決めた。というわけでCN-GP710VDもしくはCN-SP710VLを購入することになった。ちなみに710VDはカー用品店向けの商品で、710VLは家電量販店向けの商品である。
710に決めた時点で、テレビをどうするか考えなければならない。710はワンセグしか内蔵していないためである。つまり、フルセグが見たいならば外付けでチューナーを取り付けなければならない。「そうすると、操作はリモコンになるのか・・・ちょっと面倒だな」とも思ったのだが、実は外付けチューナーのすることによって非常に大きな利点が生まれるのである。それはあとで述べるとして、とりあえず、710VD(VL)と外付けチューナーの組み合わせでいくことになった。外付けチューナーは同一のメーカーで評判もよいことからPanasonic TU-DTX600一本に絞った。2012年に入って価格もかなりこなれており、まさに今が買いどきだ。
ひとつ、注意しなければならないことがある。バックカメラとの接続だ。私はECIPSEのBEC104にアダプターを介してRCAのビデオ信号を取り出している。バック信号をアダプターに入力すると、カメラの映像が出るものだ。これをゴリラにつなぐと、映像入力が検知された時点で画面が地図からカメラ映像に切り替わる。非常に便利な機能がゴリラには備わっているわけであるが、実は外部入力すなわち外付けチューナーをつなぐ場合の映像入力端子とバックカメラの映像入力端子は共用になっているのである。つまり、地デジチューナーとバックカメラの両方を710につなぎたい場合は、切替器が必要となるのだ。
切替器はいろいろなメーカーから便利なものがでており、データシステムのAVS430の評判がよかった。私はできるだけ小型で、かつバック信号を用いて必要最小限の2chのビデオ信号を切り替えることができる機種ということで、ビートソニック製のBR01を選んだ。この商品は非常に小さく、コンソールの裏側に無理なく収まることも考慮しての選択である。たとえば、地デジチューナーの映像出力がナビに流れている状態でも、シフトレバーをバックに切り替えることにより、すなわちバック信号が入力されれば、映像をバック信号側に切り替えてくれるというわけである。
ビートソニックBR01を使って地デジチューナーとバックカメラを接続すれば、ゴリラ上で地図画面を表示しているときにバックギアに切り替えると、バックカメラの映像がゴリラに入力されて画面がバックカメラに切り替わる、また地図を映しているときに地デジチューナーの電源を投入すると、地図画面が地デジチューナーに切り替わる、ということで非常に便利この上ない環境が出来上がるのである。もちろんテレビを見ているときにバックギアに切り替えれば、画面の映像は即座にバックカメラに切り替わる。地デジのON/OFFやチャンネル操作はリモコンを使って後席からも行えるので便利である。
もうひとつ、ゴリラにはパーキング信号の処理という問題が残っている。ゴリラはパーキング信号の端子と映像入力の端子が共用になっており、実は少々ややこしいのである。外部入力もバックカメラも使わないのであれば、φ2.6mmのビスを入れるとか、パーキング信号の処理用に売られているイヤホン端子のようなものを差し込むといったことになるのだが、映像信号を入力する場合は別の方法を考えなければならない。
純正オプションの外部映像入力用ケーブルを使う場合は、パーキング線用の端子をアースするとか、ホッチキスの針を使って短絡するなどといった処理法があるようだが、私は純正のケーブルを使うことは最初から考えずにサードパーティ製のケーブルを使うことにした。ビートソニックのBC14:
http://www.beatsonic.co.jp/accessories/bc14.php
は、見た目は何の変哲もないビデオケーブルであるが、実はこれを使うだけでパーキング線の処理は終了する(不要になる)つまり、テレビの視聴に関しての不自由がすべて解消される。というわけで、とにかくバックカメラもしくは外部チューナーを接続する場合には、純正ケーブルには目もくれずにビートソニック製のBC14をお勧めする。なお、カー用品店やDIY店でも取り扱いの多いENDY製のEEX-005G:
http://www.endy-toko.jp/endy/endy_base.html
もまったく同様の目的に使える。外部入力の接続はこれでバッチリである。
地デジ外付けチューナーの音声信号は、デッキDEH-P01のAUXに入力する。ちなみに実際には変換ケーブルを使ってIP-BUSに入力することになる。これで、デッキをAUXに切り替えれば地デジの音声を聞くことができる。
ゴリラの音声出力をどのように処理するか(デッキに入力するのか)、実はこの点においてゴリラは非常に問題が多いのである。ゴリラはAV関係の音声をラインアウトとして出力する端子をもたない。外部に音声を出力する方法は、FMトランスミッターかイヤホン端子を使う方法のどちらかになる。一般にはFMトランスミッターを使うことが多いと思うが、はっきりいって、あまりS/Nが良くない。それに加えて、ガイド音声もFMトランスミッターのほうに流れてしまうのである。個人的にガイド音声はナビ本体から流れればじゅうぶんだと考えている。デッキ側に出力されてしまうと、デッキのボリュームによってガイド音声の音量も変わってしまうのが嫌なのだ。ガイド音声を車側のスピーカーから出したいという人は多いが、そうするとデッキをFMチューナーに切り替えない限りガイド音声が聞けなくなってしまう。はっきりいって、外部出力にガイド音声を流すのは「よくない」と思う。少なくともガイド音声を外部出力側に流すか流さないかの設定を可能にすべきである。
音声出力としてイヤホン端子を利用している人もいる。こちらはイヤホン端子を差し込んだとたん、本体スピーカーから外部音声が出なくなってしまうので論外である。あとは、走行中はイヤホン端子には音声が流れない(らしい・・・もちろん、例の処理をすれば大丈夫だとは思うが)。ということで、イヤホン端子も結局は使えないというわけだ。やれやれである。
実はこういった音声出力にまつわる問題がややこしいということもあって、私はあえて積極的に外付け地デジチューナーを使う方法を選んだのである。個人的に音楽はデッキ(carrozzeria DEH-P01)で聞くので、ゴリラ側のAV出力をデッキに入力必然性は高くない。動画を見たりすることもないので、地デジの音声さえデッキに入力できれば何の問題もないのである。もちろん、何かの理由で本体側のワンセグテレビを見なければならないような場合は、FMトランスミッターを使うか本体スピーカーを活用すればよいのだ。
おそらく今年?発売される新型はVGAの710と510がフルセグ化すると思われるが、わたしとしては音声出力/入力の問題から、むしろ外部チューナーのほうが都合がよかったのである。もちろん、内蔵されるのは2×2のチューナーであろうから、外付けの4×4チューナーのほうが高い性能が期待できるといった利点もある。
今日はかなり長いブログになってしまったが、ここまででPanasonic ゴリラ導入のシミュレーションは終了した。次回は購入から取り付け、そして実際にナビを活用しての感想について述べてみたい。
Posted at 2012/05/26 18:34:09 |
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