2010年03月18日
スピーカーケーブルの話に引き続いて,RCAケーブルの話です.一般的な電気店で手に入れられるような安価なものから,それこそ目が飛び出るような高額の商品まであるわけですが,ここではあくまでリーズナブルな選択という意味で書かせて頂きます.
まず,個人的に,素材については拘ってもほとんど意味がないという立場です(スピーカーケーブルのところで述べたとおりです).線径についても,流れる電流が非常に小さいですから,極太の線などは意味がありません。つまり,ごく一般的なケーブルで十分なのです.スピーカーケーブル,RCAケーブルをはじめ,オーディオ一般に関して極めて理論的かつ明快な議論が展開されているページがあります.詳しい議論はこちら:
http://www.ne.jp/asahi/shiga/home/MyRoom/Audio.htm を見て頂ければよいと思いますが,RCAケーブルについて簡単にまとめると,よほど細いケーブルを用いるのでなければ,一般的な同軸構造のケーブルなら問題ないと思ってよいと考えてよいでしょう.シールドケーブルにもいくつか種類があるわけですが、それはここでは議論しません。
「では,その辺のDIY店で売られている安物でもいいのか?」という話になります.それは◎ではありませんが,十分に○です.実際はほとんどそういった汎用品で十分なのです.問題があるとすれば,廉価の製品はコネクタに過度な荷重がかかった際に接触不良になりやすいこと,線材が細いため,断線の危険性があること,またアース不良の発生率がやや高いといった点でしょうか.アース不良のケーブルはステレオ再生環境では意外と気づかないことが多く,オルタネーターノイズが聴こえるような場合に原因を探ると,RCAケーブルのアース不良が原因であることが多いのです(もちろん,機器の内部でアース不良が生じている場合もあります).
海外の製品を中心として,そこそこよい値段のケーブルがたくさん売られていますが,果たしてそれらは丈夫で,接触不良が少なく,ノイズに強いのでしょうか?答えはNOです.私は非常に有名な海外のケーブルメーカー製品を当初使っていましたが,アース不良のノイズに悩まされた上に,コネクタの接触不良を修そうとした際,コネクタの歯が折れてしまいました.仕方がないのでピンプラグだけ付け替えましたが,線材がリッツ線で(リッツ線自体は本質的に音にはプラスです)ハンダづけが難しく,非常に苦労しました.その経験から,ケーブルに必要以上の投資をするのは止めました.くどくどと書くのは好みませんので,このぐらいにしますが,高額がケーブルを買っても,必ずしも製品価格に見合うような性能が得られるとは限りませんので,十分にご注意ください.ちなみに私は高額のケーブルを使っても音は本質的にほとんど変わらないと思っています(ノイズ耐性に対する性能は別ですが、それは後日あらためて議論します).
とすると,リーズナブルな価格で十分な性能のケーブルを得るにはどうすればいいのか?ということになりますが,RCAケーブルを自作するという選択肢があるわけです.次回は,RCAケーブルの自作について述べたいと思います.
Posted at 2010/03/18 16:08:22 |
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カーオーディオ | クルマ
2010年03月17日
長らくカーオーディオを楽しんでいるわけですが,少しずつ覚書程度に経験談を書いていきたいと思います.
今日はスピーカーケーブルの話.廉価な製品から超絶価格の高級品まで,さまざまなケーブルが売られているわけですが,はっきり言って,ケーブルの材質による音の差はありません.疑うのなら,なんども時間をかけて聴きこんでみればわかります.20年以上ホームオーディオやカーオーディオをやった経験から,材質による音の違いは無いと断言します.その理由は,ネット上のいろいろなところにありますから調べて頂ければよいと思います.では,ケーブルならなんでもよいのか?ということになりますが,それはそれ,ある程度のスペックは必要ですし,趣味のものとしての拘りはあっていいと思います.というわけで,今日はスピーカーケーブルについて書きたいと思います.
ケーブルに流れる電力量を考えると,はっきりいってミッドもサブウーハーも16ゲージ1.3sq程度で十分です.ただ,経験上,ケーブルの径を増やすと低音の量感は増えることは確認していますから,もし"どでかいサブウーハー"を積むというのなら,12ゲージを選択してもいいと思います.
さて,材質そのものはふつうのタフピッチでもいいのですが,まぁふつうのカーオーディオ用のケーブルというと,たいていはOFCでしょう.あとはちゃんとカーオーディオ用としての耐熱性(90℃程度)が考慮されており,丈夫な厚めのシースが採用されていればOKです.
価格や入手のしやすさなどを考慮すると,私のお勧めのケーブルは,オーディオテクニカのAT7420(18ゲージ), AT7422(16ゲージ), AT7424(12ゲージ)です.
http://www.audio-technica.co.jp/products/caracc/cable/at7420.html
ツイーター用なら,このラインナップのなかでもっとも細い7420を選んでもいいでしょう.このケーブルのよいところは,プラスとマイナスで色が違うところです.初心者でなくとも,うっかりプラスマイナスを逆に接続したりしますから,見た目でプラスマイナスが分かりやすいというのは重要です.また,素線の表面がコーティングされているので,酸化しにくく耐久性が高い(ように感じる)というのも良い点です.シースも丈夫で,非常にまじめに作られたケーブルだと思います.線径を3種類選べる点もよいですね.それ以外では エーモン製のスピーカーケーブル(品番:1190,1191)も,価格が安く必要十分な性能を持ったケーブルとしてお勧めできます.
驚くほど値段の高い高級ケーブルは、上にあげたごく一般的なケーブルといったい何が違うのでしょう?もしかしたらほんとうに音がいいのかもしれませんし,ほとんど変わらないかもしれません.しかしながら,判断するのは「自分」です.スピーカーケーブルに限らず,使用するすべての機器は自分の耳で判断して決めることが大事ですよ.
Posted at 2010/03/17 12:20:28 |
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