
993RSに設定された便所バケツ色と巷で囁かれるリビエラブルーが、通常カラーとしてカタログに載ったのは94年と95年の2モデルイヤーでした。
該当の車種は993、968、928になります。
正直言って世界的に見ても売れてはいなかったようで海外サイトを見ても、今となっては中古車物件に”レアカラー”の表示があったりします。
96年モデルである993RSと993ターボ、GT2にリビエラブルーの設定があったのは、実際に生産されたのが95年の前半であると思われる事から説明できそうな気がします。
ソリッドのブルー系は、96年モデルからはより濃い目のブルーターコイズに取って代わられる事になります。
そしてリビエラブルーには2種類のカラーコードが設定されています。
カラーコード リビエラブルー(色番号:S8) 3AG→水性・エナメル 2層 39E→エナメル 単層
※Dupont :F0453 ※Ditzler(PPG) :19220
ナショナルジオグラフィックのポルシェ工場DVDの中にありましたが、現在のポルシェは、基本は水性塗料で機械化されていますが、メインの色付けの工程は今でも人がやっているようです。上塗りのボディ色は、職人がスプレーガンで塗装作業をしているのです。
下地処理→サフェーサー電着→ボディ色→クリアー層と、現在ではメタリックだけではなくソリッドにもクリアー塗装がされているようです。
自分のRSの状況を見ますと、カラーコードは39Eでエナメル単層
確かにコンパウンドで拭くと、ウエスが真っ青になる事から見てもクリア層は無さそうです。
今まで見たリビエラブルーの車両は39Eばかりなので、基本は溶剤系のエナメル塗料を単層でベッタリ塗ってあると思われます。
そして更に想像すると、最近のポルシェに派手なソリッドカラーが少なくなった理由として、塗膜が薄くなる水性塗料は、クリア上塗りが必須であることを含めて細かい発色クオリティの管理が難しく、カタログカラーにするのが避けられているのではないか?という事に・・・真偽はあてになりません。
近年では、日本仕様には設定がありませんが、後期型の911GT3、GT3RSにリビエラブルーの個体が見られるようです。この辺りは水性塗料で塗ってあるのか?検証してみたいものです。
でも、もう少しでいいので、鮮やかな色目のポルシェを見たいものだと思います。
参考までに欧州車の外装塗料はM&Aによる集約が進んで、こんな感じで系列化されているようです。
・BASF → グラスリット、R-M(アール・エム、オリジナルネームはリンシッド・メーソン)
・アクゾノーベルコーティング → シッケンズ、レゾナール
・デュポン → スタンドックス
・PPG
現在はポルシェ=デュポン(スタンドックス)、フェラーリ=PPGが基本と思われます。



Posted at 2011/10/16 20:54:00 | |
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