
M号FDのセッティングから、断続的に点検と再現を繰り返しておりました

・・・というのも、どう考えたってノッキングではないと思うけど、ノックモニターが跳ね上がるから
基本的に、ダイナパック上での最終的なセッティングデータは安全マージンが溢れかえるほど

当日にもダイナパック上で、かなりいろんなパターンを試してどう変化するかをモニタリングしてみたものの、特徴に大きな変化はなかった・・・
ノッキングを誤感知してしまう原因として、集中アース不良やエンジントルクダンパーの振動、他にアペックスシール鳴きやウォーターポンプ空回りなどが考えられる。
そこで、後日アースを変更・追加したり、オイルポンプの吐出量変更や燃料にオイルを混ぜたり、ハンマーで衝撃を与えたりなどいろいろ車上点検してみてた・・・
他にもエンジンにブレーキがかかるようなチカラもノッキングとなるので、各テンショナーやプーリーの抵抗、インジェクター漏れ、リアブレーキの引きずりなども点検しといた
当然、全て繰り返しの確認になるから、気になる箇所は見当たらず、特に「パチッ」という音とともにモニター数値が上がるから、エキマニを冷却させてることから起こる”鳴き”だろうと改めて認識できた。ブレーキローターを赤くなるまで温度を上げて、風を直接当てると「パチパチ」音がしますね、アレと同じ

ローターは容易に1000度を超えるような温度まで上がらないけど、エキマニは軽く1000度を超えます
実際のノッキングの場合は下の絵のように一定時間持続される。
・・・で、モニター数値が上がることと、他の要素との関連性をずっと解析していました・・・
ありました

横軸を0.2秒刻みまでスケールを広げて見てみると、一目瞭然

一言でいえば、排圧が上がった瞬間にマニ内のA/Fが濃い時はその0.1秒ぐらい遅れて数値が上がる瞬間(0.1秒以内)があります

そのほか高負荷(アクセル全開後)の後のアクセルオフからしばらく遅れて断続的に数値が上がる瞬間(0.1秒以内)がある。
ちなみにブースト値はぴったり安定してるわけじゃなくて、常にウゲストゲートのバルブが上下しながら排圧を保とうとしてるため、頭のいいブーコンでも小さく波打って安定しています。だからこういうログでもとらなければ分からないけど、ブーストも排圧も常に変化しているというわけです。
結局、排圧上がる&濃いA/Fの条件が重なるとマニの温度が上がり、マニの温度に変化があれば、ローターの音と同様にパチパチ音が出るというメカニズムです。
バンデージを巻いて、マニを冷却しなければある程度の改善は望めそうな気もするけど、タービン保護と性能優先で今の形にしているので、それは考えないようにします・・・
ダイナパックの最も優れた機能である回転キープ機能(全開にしてもキープ:下の絵は4800回転キープ:)
一枚目の絵について、上がトルクカーブ、下のログデータは緑色のトルクカーブ測定時のものです。赤色のときと同じ1.0kブーストで、赤のときより、中間域の点火を進めて、ガスを減らしたもので結構薄めの状態です。ですから5000付近からスロットルを全開にしてない(青色線)のが分かりますね

ハイ、ハプニングはもうイヤなのでビッてスロットルを緩めてます

負荷も高めだったし

だから本来、緑色線のパワーチェックでは多めにパワー出てたはずだし、赤&青色線のマップでは点火が遅すぎてトルクダウンしてるでしょ

それだけ、ダイナパックの負荷は怖いってこと

それだけ、今回のリセッティングは慎重すぎるぐらい慎重すぎだったってこと
でもこのあともダイナパックでかなり回して、緑色線のときぐらいのデータかもう少し早くてパワー方向のマッピングを最終データとする代わりに補正をかなり組み合わせておりますです
今日のお話の結果、お盆明けに納車予定です
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セッティング | 日記
Posted at
2011/08/11 00:53:55