
先日はダウンサイジングについてAudi a1やFIAT 500についてのたくさんのコメントありがとうございました。早速この休みを生かし、Audi A1、FIAT 500 TWIN AIR、Alfa Romeo MiToを試乗してきました。

まずはAudi a1です。
Audi ディーラー自体が近所になく、1時間かけて岐阜市内のディーラーへ。
店内外共に、流石ドイツの高級輸入車ディーラーといわんばかりの雰囲気です。
店外にはA8、店内にはA7が堂々なる存在感を放ってました。
今回試乗したのはA1 1.4 TFSI Sports Package。
専用サス、ホイール、シート等が標準よりもスポーツ志向になっているそうです。
あ、写真は店内の標準グレードのものです。すいません。
試乗開始。
まず気付くのが、A4なんかと同じ様な上品で重厚なエンジン音がします。国産コンパクトにありそうな不快で安っぽい音がない!そしてハンドルなんかも程良く重い。
この辺りは試乗コースに出てすぐにハッキリと分かります。
加速については、最近の欧州コンパクト全体にそうなのですが、不満はまったくナシ。トルク感が分厚く、踏めば充分に加速してくれます。スペック的に見れば、CR-Zとほぼ同等ですし、同じくらいのトルクがあるように感じました。
A1についていいなぁと感じた部分はブレーキとセンターコンソールの質感です。
AudiはA4などもそうですが、国産よりもブレーキがよく効きます。それがA1にも言えます。営業マンが言うには、アウトバーンでの高速からのブレーキを考慮してだそうです。最初は扱いにくいものの、慣れればこっちの方が絶対的な制動力は上ですし大いにアリですかね。
次にセンターコンソール。これはもうコンパクトカーの域を超えてます。アルミの装飾やデザインセンスは高級車さながらでした。「ここだけ下さい」と言いたい。
ただ、センターコンソールの高級感に比べ、ドアトリムが少々地味なんじゃないかと感じたのも事実。そう思っていると、インテリアトリムのカラーコーディネートができるということを営業マンが教えてくれました。これはMINI
COOPERやCITROEN
DS3などでも採用されているもので、自分好みに内外装の各部をコーディネートできるというもの。これで地味だった部分も鮮やな加飾が加わり、完全に弱点無し。流石Audi、パーフェクションです。

2台目はFIAT 500 TWIN AIR。
2気筒エンジンという他にはない個性を持っており、前々から試乗したかった1台です。場所は同じく岐阜市内だったので、車で20分くらいの場所にあります。
そして試乗。
・・・なんて楽しい車なんでしょう。
もはや文章にできない楽しさがありました。
音もボロボロ言ってて楽しい。
今回の試乗車中一番乗り心地が悪く、一番うるさく、一番振動して、一番ちんまりした車でしたが、一番楽しかった1台です。見た目だろうが乗り味だろうが音だろうが、全てです。
走りの性能は充分に加速していきますし、サスペンションも収まりいいです。
でもそんな性能云々をコメントするべき車ではないんじゃないかなと思わされましたので、あえて詳しくは述べません。
この車きっと好き嫌いハッキリとするでしょうね。ちなみに私は大好物です。濃い味付けが大好物なものですから。

3台目はAlfa Romeo MiTo。
FIAT、Alfa Romeoまとめて同じ場所にあるので楽ですね。
もともとは500の試乗のみの予定だったのですが、ついでということで。
今回試乗したのは、左白のCompetizioneと右黒のQuadrifoglio Verde。
共に1.4リッターのターボですが、Competizioneは右ハンドルのツインクラッチのAlfa TCT、16インチアルミ、140馬力。
Quadrifoglio Verdeは左ハンドルの6速MT、18インチアルミ、ブーストアップの170馬力。
まずはCompetizioneから。
豪華グレードということですが、そこは素の状態でスポーツ志向の強いメーカーですから。充分スポーツできちゃうくらいのポテンシャルは持ってます。例によって加速、サスペンションに不満はナシ。
TWIN AIRを乗ったあとだったので、乗りやすいイメージを受けました。Alfa TCTの恩恵もあるんでしょうね。ボディもしっかりしていて好印象。
あ、そうそう。
CR-Zにも装備されているアイドリングストップ。今回試乗した車種全てに装備されていました。Alfa Romeoの営業マンが言っていたのですが、MiToにはアイドリングストップのキャンセラースイッチも標準装備されているそうです。使うかどうかは疑問ですが、ちょっと羨ましい。
最後にQuadrifoglio VerdeのMiTo。
左ハンドルのMTなんて何年ぶりだろうか・・・。
慣れるしかないのですが・・・、試乗してるうちに慣れました。
18インチ履いてますが、乗り心地は16インチのCompetizioneと変わらないくらいいいです。サスペンションがよく働いてます。
特徴的なのは加速。半端なく速い。
CR-Zで言うモード選択のようなシステムがAlfaにも存在し、D.N.Aシステムと呼んでいます。それをダイナミックモードにした時の加速感はテンションが高ぶってしまい、そのままワインディングやサーキットに行きたくなってしまいます。演出がハッキリとしていて、違いが分かりやすいです。日本にももっと腕利きの演出家ほしいです、車専門の。
また、Quadrifoglio Verdeには本革シート、BOSEサウンドシステム、18インチアルミ、専用サス、ブレンボブレーキシステム等が標準。お得感もいいですし、私が買うならこのグレードでしょう。車を意のままに操る楽しさを味わえますし。
今回試乗した総評としては、500 TWIN AIRとAlfa Romeo Mito Quadrifoglio Verdeがよかったです。Audi A1は完成度、高級感共に素晴らしいのですが、味付けの問題です。この辺は好みです。イタリア車は味付けがハッキリしているので、好きな人は好きですし、嫌いな人は嫌いでしょう。CR-Zとキャラクターが似ているという事で言えばやはりAlfa Romeo Mito Quadrifoglio Verdeでしょうか。
また、営業マンの違いもメーカーの色を出していました。
Audiは猛暑の中スーツでビシッと決め、やり手の高級ディーラーマンといった処。気配りや車の説明も丁寧です。
対してFIAT・Alfa Romeoは50代くらいの年配営業マンでしたが、白髪、日焼けした肌にAlfa Romeoのイタリアンなポロシャツでした。
このポロシャツの営業マンがとても車にアツい人で、小排気量のMT車をぶん回して乗ることに対してアツく語ってくれました。とても気さくで話しやすく、営業マンで選ぶならばFIAT・Alfa Romeoに軍配でしょう。
思いたったが吉日で行動した1日でしたが、まさか4台も試乗しようとは思いませんでした。どれをとっても濃厚で、メーカーの凝縮されたダウンサイジングだったことは言うまでもありません。国産も味の濃い車をもっと作ってくれるとうれしいんだけどなぁ。
最後に、これだけベタボメしといてなんですが、まだ浮気してCR-Z以外の違う車に行くつもりはありませんのであしからず。