
「ケンとメリーのスカイライン」が好きである。
と言っても、失礼ながらクルマ自体にはあまり魅力を感じている訳ではない。
むしろ過飾さと鈍重さを感じさせるデザインは好きになれなかった。
特にハードトップに関しては、Cピラーの太さとJラインのウィンドウラインが重さを感じさせたし。
ただ、そのCM群のセンスと訴求力の高さは別物だった。大好きだったポール・ニューマンが起用されたCMも好きだったけど、スカイラインの歴代CMではやはり図抜けている。
もちろん、リアルタイムで耳にしていた訳ではない。確か、長野県・岡谷市の方ではない、(失礼ながら)スーパーの建屋を利用した様な、茨城県水海道市のプリンス&スカイライン・ミュージアム レッドパークの2階にあったモニターで拝見したのが最初である。10年くらい前だった気がする。
いかにも1970年代フォークらしい雰囲気だけど、きわめて完成度の高いCM曲。
それに加わる、美しい背景、ケンとメリーに扮する美男美女のカップル、スカイラインの組合せ。
これらが見事にコラボしていて、このCMイメージだけで、スカイラインの好感度が上がったんだろうなぁ…と想像出来た程である。
当時、「日産はCM下手」というイメージを勝手に持っていた私には目から鱗だった。
特に1972年から1974年までのCM群(第1作~第8作)は印象的だった。
クルマさえ差し替えれば、今でも十分通用する出来だとすら思っている。
ちなみに、初代ケンの陣内たけしさんは若くしてバイク事故で亡くなるんだが…。
1974年から1977年までのCM群(第9作~第16作)も悪くないけれど、やはりオイルショックの影響か、撮影をケチっている感もある。もっともそれは比較する対象が悪すぎるだけだが。
ちなみに北海道の美瑛にある「ケンとメリーの木」は第15弾で出てくる。
北海道に旅行に行った際に、実際に観てきたけど、少々くたびれていたのが印象的だった。
ちなみに、CMで使われた曲のタイトルは、「ケンとメリー~愛と風のように~」(1972年)。
CMではこのサビが「愛のスカイライン」に代わっていたけど、今聴いても良い曲である。
福山雅治さんもカバーしている。これもなかなか良い雰囲気。
やはり、良い歌は色褪せないんだなぁ…と思ってしまう。
この曲のタイトルは「ケンとメリー~愛と風のように~」。
だから、「ケンメリ」ではなく「ケンとメリー」と略さずに言って欲しいのである、個人的には。
※画像は「ケンとメリーのスカイライン」セダンのGL。
今見ると凄いテールランプデザイン…丸目4灯のGTよりも個性的かも。
Posted at 2010/05/22 00:15:28 | |
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音楽 | 日記