
日産は、LEAFのレンタカーを大々的に配備しています。そして、車両価格を考えれば非常に安い価格で貸し出しています。(今なら、24時間6825円)
これは、レンタカーでLEAFに乗ってもらうことで、EVへの理解と関心を高めようという日産の戦略だと思います。
確かにEVに興味のある人間にとって、レンタカーでそれを気軽に体験できるというのは、非常にありがたいことです。
しかし一方で、「レンタカー」でEVに触れさせることにより、EVへの否定的な理解と感情を助長してしまっている側面があるような気がするのです。
マイカーとしてEVを使用されている方のブログなどを読むと、航続距離や充電インフラなどに関しては、それなりに満足しているケースが多いように感じます。(それらを理解した上で購入しているので当たり前かもしれませんが)
一方、レンタカーでEVを使用した方のブログなどを読むと、これらへの不満が非常に大きいように感じられます。
仮にそうだとして、これはある意味当然のことです。
日常の暮らしの中では、EVに限らず車で遠くまで行くということは、そう多くはありません。そして、EVユーザーの自宅には充電用コンセントという充電インフラがしっかりと用意されています。
しかし、レンタカーで車を借りるということは、「非日常」です。
あえて遠くに出かけようとするケースが多い。そして自宅という充電インフラを使用することもできない。
さらに言うと、EVは乗り方によって航続距離は大きく変わります。EVに慣れていない方はどうしても航続距離が短くなりがちですし、EVの加速感などを味わうために急加速などをしてしまえば、なおさらです。
そうなると、航続距離や充電インフラへの不満が大きく出るのは必然です。
また、レンタカーユーザーが使用することで、週末の急速充電器に順番待ちを生じさせているケースも多々あると思われます。
(実際、週末は「わ」ナンバーのLEAFが急速充電器を使用しているシーンをよく見かけます。)
そしてそれがまた、レンタカーユーザーのEVへの不満を助長するという悪循環が生じているように感じられるのです。
そもそも、非日常のために存在するレンタカーと、日常ユースに適したEVは、マッチングが悪いのです。(離島など、行動範囲が限られているところを除く)
そういった場でEVに触れさせるということは、果たしてEVの普及にとってよいことなのでしょうか。日産には、レンタカーでEVを提供することの是非について、一度考えてみていただきたいと思います。
それとも、LEAFレンタカーとはLEAFの販売台数を稼ぐための、ただの押し込みの場なのでしょうか、、、。
Posted at 2012/01/23 00:16:10 | |
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