
JFEエンジニアリングが開発したという「超急速充電器」。3分で充電が可能とのこと。
確かに、蓄電池を併用すれば、それだけ出力することは可能です。
しかし、充電器側が出力できるからと言って、車両側が受け入れられるかどうかは別問題です。
たとえば、現在のCHAdeMO規格の急速充電器。最大出力電流は125Aです。そしてこれを使うと、i-MiEVは30分で80%の充電が可能とのこと。
i-MiEVは48Ahだそうですから、その80%は38.4Ah。125Aで30分充電すると、62.5Ah。
計算があいません。
そう、これが現在の電池の実力なんです。電池には安全のため上限電圧が決められていて、それを超えないように充電は制御されます。したがって、電池の入力特性が悪ければ、おのずと電流は絞らざるを得ません。
おそらく、i-MiEVが125Aの電流を受け入れられるのは、SOC30~40%あたりまでなのではないでしょうか。
3分で50%とのことですから(ニュース記事を読むと3分80%のように読めますが、JFEのリリースでは3分50%です)、i-MiEVの場合だと480A(なんとCレート=10)の電流が流れることになります。
この大電流を受け入れるには、充電コネクタやハーネス、コンタクタ、ヒューズなど、全てがそれに対応できるようにしなければなりませんし、電池の発熱や寿命への影響も相当のものがあると思われます。
充電方式もやっとCHAdeMO規格で統一されたばかりです。JFE一社の方式に対応する車両が、果たして出てくるのか。
今年度中の市場投入を目指すとのことですから、今後の展開が楽しみです。
Posted at 2010/06/08 02:05:58 | |
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