
今回はLEAFを題材にタイトルの件を考えてみました。
LEAFの最高出力は80kW(109PS)ですが、もしもこれをチューンして300馬力にするとすれば、何をすればよいでしょうか。
まず思いつくのはモーターの最大出力をあげることですが、これだけでは十分ではありません。
図に示したのは、LEAFが搭載する
電池セル(AESC製)の25℃における20秒入出力特性です。
これを見ると、SOC50%時の最大出力は概ね1300W程度となっています。
LEAFは、この電池を96セル搭載していますので、1300W×96セル=124.8kW が最大出力となります。
つまり、どんなに高出力のモーターを搭載しても、必要な電力を電池が供給できなければ、モーターはその能力を発揮することができないのです。
電池の出力性能は、低SOC時や低温下では下がりますので、その点も考慮しなければなりません。
したがって、LEAFで300馬力を発生させるためには、電池を改良するか、搭載する電池の数を増やす必要があることが分かります。
NISMOが製作した
「NISSAN LEAF NISMO RC」も、最高出力が80kWのまま市販車と変更がないのも、ともするとこういったことが理由のひとつなのかもしれません。
Posted at 2011/07/04 00:48:16 | |
トラックバック(0) |
EV | クルマ