
今回のマイナーチェンジの詳細を見て、意外だった点のひとつがESC(三菱流に言うとASC)の採用です。
ESCの義務化は、軽自動車の継続生産車の場合2018年2月ですから、現時点での採用の理由が法規対応とは考えられません。
それに、ドアミラーの電動格納すら付いていないという、装備コストダウンの徹底された10.5kWh仕様にまでESCが採用されているのですから、これには何か大きな理由があると思われます。
その理由を推測するに、おそらくこれは回生ブレーキの強化のため、ではないでしょうか。
今回、16kWh仕様の一充電航続距離が160kmから180kmに伸びているのは「ブレーキペダル連動回生機能」を採用した結果とされています。
しかし後輪駆動のi-MiEVの場合、回生ブレーキをあまり強く効かせると、旋回中の制動でスピンモードに入りやすくなってしまうため、あまり回生力を強く設定することができないと考えられます。
そこでその解決策として、ESCを採用することによりこの問題を回避し、回生ブレーキの強化による航続距離の延長を実現したのではないでしょうか。
それでも、減速時に荷重の抜ける後輪にかけられる制動力は、前輪に比べて小さいと考えられますが、理由が何であれ安全に寄与するESCの採用は喜ばしい限りです。
しかし、そもそもなぜ三菱は後輪駆動でEVを開発したのでしょう。そこにはまだ、若干の疑問は残ります。
Posted at 2011/07/08 22:31:46 | |
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