2014年10月02日
日本充電サービス(NCS)の充電器が利用できる日産の新ZESPが発表されました。
月額3000円でNCSの急速充電器が使い放題とのこと。従来のZESPからの差額で見れば、月額1500円でNCS急速充電器の都度料金無料ということになります。
この料金プランを設定した日産には、正直失望しています。
都度料金無料という料金設定は、次のような行動を生みます。
●自宅に帰れるだけの電池残量があるのに、わざわざ外で充電する
●場合によっては、V2Hで家に戻すことを目的に外で充電する
●あえて家で充電せず、外で充電する
●満充電近くの充電電流が低い領域でも、いつまでも充電する
私は、ネット上で問題視されることの多いアウトランダーの充電よりも、上記のような行動をとるEVユーザーの方が問題だと考えています。
アウトランダーが外で充電することは、ガソリンの消費を減らすことに直結するため、CO2排出量の低減や、石油消費量の低減に寄与できます。
しかし、家で充電すれば済む状況のEVが外で充電することは、社会的に何のメリットもありません。
NCSの料金体系が時間課金(分単位)となりそうな情勢を見聞きし、私は大いに期待していました。時間課金で、その料金が家庭での充電代と同等以上であれば、上にあげたような行動を取ることはなくなるものと期待していたからです。
しかし、都度料金を無料にしてしまっては、充電渋滞が減ることはありません。次の目的地に行くための充電が必要な状況でも、本来充電が不要なEVユーザーのために、不便を強いられることでしょう。
果たして、三菱はどのような料金体系で出してくるのでしょうか。
しかし、日産がこのような料金体系としてしまった以上、NCSのネットワークは使いにくいものとなることは間違いありません。
※時間課金より電力量課金が公平だと考える方もいるようですが、満充電付近の低電流域でいつまでも充電している状況で、ほとんど課金されないというのは全く公平とは言えません。また、急速充電器のコスト構成において電気代の占める割合は小さく、電力量課金にすることに合理性はまったくありません。
Posted at 2014/10/02 02:17:15 | |
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