
先日のつづきです。
東芝の「SCiB」と言えば、充電特性が優れているのが特徴です。
そこで、「SCiB」搭載i-MiEV(以下、SCiEV)の急速充電特性について考えてみました。
SCiEVと同様の電池パックを搭載していると予想される
ミニキャブMiEVのパンフレットを見ると、急速充電は約15分で80%となっています。
予想では、SCiEVの電池容量は40Ahですから、その80%は32Ahとなります。32Ahが15分で充電されるということですから、平均電流は128A。そして、チャデモ規格の急速充電の最大電流は125A。
つまりSCiEVは、125Aの充電電流で80%まで充電が可能だと考えられるのです。
これはすごい。
LEAFでも、125Aの電流を受け入れられるのは概ね60%くらいまで。従来のi-MiEVの場合は45%くらいまでです。それを過ぎると、電流値はどんどん低くなっていきます。
しかも125Aという電流値は、LEAFにとっては2C。従来のi-MiEVにとっては2.5Cというレートになりますが、SCiEVにとっては3Cと、より条件は厳しくなっているにも関わらずです。
(Cとは容量に対する電流値の大きさです。たとえば1Cというと、定電流放電してちょうど1時間で放電終了となる電流値のことで、0.2Cというと5時間かけて放電終了する際の電流値となります。)
これを考えると、この電池をつかって16kWhの車両をつくってもらいたくなります。その場合でも、直列方向にセルを増やす分には、急速充電の時間はまったく変わらないわけですから。
(逆に、従来のi-MiEVの電池でセルを減らしても、急速充電にはやっぱり30分かかります。)
そしてこうなってくると、同じく「SCiB」を搭載して出てくると言われている、フィットEVへの期待や興味がますます高くなってきます。(だけど、
実証試験車のスペックでは、急速充電が30分(80%)となっているのが疑問です。電池容量は「200V充電で6時間以下」とあるところから見ると15kWhくらいと思われるのですが。)
しかし、今回何よりの衝撃は、ミニキャブMiEVの急速充電がオプションだということ。現代のEVで、急速充電をオプションにするとは、、、。ましてこれだけ急速充電性能に優れた電池を搭載していながら、、、。
ミニキャブMiEVを購入される方は、間違ってもオプションを付けないという選択だけはされないことをおすすめします。
Posted at 2011/06/30 02:50:24 | |
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