 三菱のプレスリリース
三菱のプレスリリースによれば、首都高に急速充電器を増設すると共に、有料化を開始するそうです。
その価格は、1分40円。私はこの値付け、非常にうまいなと感じました。
急速充電器の運営コストを以下のように仮定します。
 ①設置費:200万円(600万円-補助金400万円)
 ②電力基本料金:60万円/年
 ③保守費:30万円/年
これを8年で回収するとすると、月に約10万円の利益が必要です。
月に100回利用されるとして、1回の充電で1000円の利益が必要となりますので、従量電気代込で1回1200円程度に値付けする必要があるのです。
(NEXCO中日本によれば、H25年上半期の東名の急速充電器の利用回数は、平均3.2回/日だそうです)
つまり、この1分40円が受容されないとなると、急速充電器が自立的に設置・運営されることはないことが明らかとなるのです。
(上記計算でも利益は生まれませんから、このレベルでは営利目的での設置は考えられません。税金や管理コストも入っていません。)
また、1200円という価格は、ガソリンにすれば8ℓくらいです。燃費を15km/ℓとすれば距離にして120km。
30分充電して120km走行というのはLEAFであれば十分考えられますから、走行コストとしてもガソリン車同等レベルと言うことができます。
また、分あたり課金であれば無駄な充電(低電流域での充電)が避けられ、回転率があがります。
それらを考えると、この値付けは非常によく考えられた、興味深い設定であると言えるのではないでしょうか。今後はこの価格が、ひとつの基準となっていくかもしれません。
(使用する電力量は車両によって差があるのに不公平だという意見もありますが、全体のコストに占める電気代の割合を考えれば、その議論は無意味です)
  Posted at 2014/03/06 02:38:58 |  | 
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