
以前、
「LEAFの充電ケーブルはMiEVでは使えない」という題でブログを書きましたが、今回の新型i-MiEVでは、LEAFと同一のモード2充電規格が採用されました。
これにより、国内の主要EV・PHVの充電規格は、コンセントも含めやっと統一された訳です。(今回のi-MiEVでは、コンセントもEV用新型コンセントのみの対応)
さて、この充電方式ですが、以前のブログで書いた安全性に関する面以外にも、実はもうひとつ大きなメリットがあります。
それは、充電スタンド側(充電ケーブル側)で、充電電流が制御できる機能を有している点です。
現在、
日立電線や
パナソニック電工が、この規格を採用した家庭用の充電スタンドを発売することを発表していますが、そのリリースの中では以下のような記載があります。
日立電線:家庭や事務所などと連帯した電力需要と競合せずに充電することが可能となっています。
パナソニック電工:将来住宅側システムなどと連携した充電コントロールにも対応可能な仕様です。
これらはいずれも、上記の充電電流制御を前提とした記載だと考えられます。この機能を活用することで、現在問題となっている電力消費の平準化という課題に対する解決が、EVの普通充電において図ることができるようになると考えられます。
ちなみに今回のi-MiEVにおいて100V充電は、メーカーオプション化されたのと共に充電電流が15Aから10Aに下げられています。この理由はおそらく、15Aの連続電流によるコンセントの発熱等の事故を避けるためだと予想しますが、それはさておき100V充電での充電時間が従来の14時間から21時間へと長くなってしまいました。
そこでもし、
LEAFのディーラーオプションの100V充電ケーブルを使用したらどうなるでしょうか。
LEAFの100V充電ケーブルは11.2A仕様です。つまり理屈上は、18.75時間で充電できるようになると考えられます。(実際には細かな仕様の違い等により動作しないことも考えられますので、もし試される方がいたとしても自己責任でお願いいたします)
さて、こうなってくると従来モデルのi-MiEVユーザーの方は、街中に増えつつある普通充電スタンドで自分の車が充電できなくなってしまうのでは、という不安を感じるかと思います。
現在、
国の普通充電器に対する補助金の要件には、「コントロールパイロット機能(使用、非使用の切り替え可能なもの)を有するもの」という条件が入っています。
そのため、補助金対象機種においては、従来のi-MiEV、そしてLEAF・新型i-MiEV・プラグインプリウスのいずれも対応できますので、当面は安心してもよいかと思います。
しかし、長期的には従来のi-MiEVに対応していない充電スタンドが増えていくことも考えられます。そうなったとき、三菱はどのように対応していくのでしょう。是非とも、安価にモード2仕様に改造するなどの対応を期待したいところです。
Posted at 2011/07/09 22:15:03 | |
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