
こんばんは。11日(日)から12日(月)の一泊二日で、北海道の新エネルギ―導入状況を視察してきましたので、今晩はまず最初のレポートです♪
11日(日)はよく晴れていましたが、稚内空港に昼過ぎに到着し外に出ると、ひんやりとした風が吹いていました。気温は20度くらいだったでしょうか。蒸し暑い本州から遠いところに来たんだなぁと感じます。
空港から車で15分ほど走ったところに、日本最大のメガソーラー施設がありました。NEDO技術開発機構の委託事業として大規模電力供給用太陽光発電系統安定化等実証研究を行う稚内サイトは、5020kWと日本一の太陽電池(PV)容量を誇り、日本最北端の町から最北端の太陽光発電研究を発信しています。入口を入ってすぐのところには、一軸可動架台タイプが設置されていました。
この可動式架台は、世界的には導入が進んでいる方式ですが、日本では建設コストや日照条件等、もろもろの条件により導入事例はないとのことです。稚内は、積雪に加え、強風地域なので、そうした天候の変化に応じて、遠隔操作で角度を制御する技術の研究も行っています。 降雪時には傾斜角を60度にして落雪し、強風が吹く時には架台を水平にして、架台の構造に負担をかけないようにコントロールしているそうです。 稚内サイトは無人で運転されていて、発電所の運転・操作は基本的に江別にある総合研究所で行われています。
そして、さらに足を進めると、目の前にはどどーんとメガソーラーが広がっていました。春に山梨県北杜市のメガソーラーを見てきましたが、それに比べると、地上高を1~2メートルあげて設置されていることもあってか、「うわー、おっきい」と声がつい出てしまいます。
地上高を上げているのは、冬の間の積雪が最下段のPVアレイをすっかり覆ってしまわないようにするためです。稚内サイトでは効率よく落雪する研究を行っていて、設置角度を下の写真のように大きくして45度にするなど落雪対策の検証も行ってきました。
でもこの45度という傾斜角だと、雪は落ちやすくなっても、発電量が低下してしまう結果となり、現在は、ほとんどのPVモジュールは30度の角度で、雪がつきやすいタイプのフレームとガラス境界部分にシリコンコーティングを行い、評価を行っているとのことでした。
稚内サイトでは結晶系シリコン、化合物系、アモルファス系など各種の太陽電池を導入していますが、寒冷地における性能評価をしています。性能評価の指標であるパフォーマンスレイシオ(PR)が高いのはやはり結晶系シリコン太陽電池で、定格出力の90%というデータが出ています。
またこのサイトでは、蓄電池設備としてNAS電池1000kW(2008年運用開始)と500kW(2007年運用開始)を導入しています。太陽光発電は日照量の変化や雲などの影響で発電出力が変動するため、それをコントロール可能にするためです。下のNAS電池は風力発電などでも使われている屋外タイプの1000kWのものです。
稚内サイトのプロジェクトの目的は、出力抑制技術、PV発電所の計画運転、メガソーラーの構築など。プロジェクトは平成18年~平成22年末までの5年間にわたって行われる予定で、今回はプロジェクト終了の9カ月前に訪ずれたことになります。気になるその後について聞いてみたところ、それはNEDO、北海道電力、地元などとの話し合いによって決まるだろうとのことでした。これだけの施設を持つプロジェクトが5年で終わるのはもったいないようにも感じます。なんらかの形で、さらなるPV普及拡大のための研究成果を生かしてほしいなと思います。
稚内サイトの概要
敷地面積:14ha(東京ドーム3個分)
有効面積:12.5ha
PV枚数:28,498枚
PV容量:5020kW(一般家庭の1700軒分)
NAS電池容量:1500kw
Posted at 2010/07/13 23:42:50 | |
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