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やすおきのブログ一覧

2014年06月03日 イイね!

インテークについて

インテークについていろいろと測定してみましたが、単純な気流で静的な抵抗を測ってるだけですので、この結果がそのままエンジン出力にはつながりません。

測定した結果からは、フィルターの違いよりもダクトやフラップの影響の方が大きいという事がわかってきました。
フィルターはどれでもエンジン出力には大きな影響はないようですので、好きな物を選べばよい事ということです。

では、ダクトの方はどういうものが良いのかという、難しい方のお話です。
あらかじめ断っておきますが、専門知識もなく計算ミス多発症の私には荷が重い話なのですが、今までの測定で性能が決まるわけではない、という事を書いておかないと不味い気がしてきたので頑張ってみます(^_^;)

ご存じだと思いますが、ダクトの役割は概ねこんな所でしょうか。
・エンジンの熱気を吸わず吸気温度低下によるエンジン出力向上
・慣性力により充填率が高まりエンジン出力向上
・吸気脈動によって充填率が高まりエンジン出力向上

吸気温度について
夏と冬でパワーの違いが体感できますし、サーキット派の方はタイムにも出ると思いますから、わかりやすいですね。吸気温度が10度下がると約3.5%ぐらいエンジン出力を向上できます。
ダクトによって、エンジンの熱気を吸わないようにするだけで、相応のパワーアップにつながります。

慣性力による充填率について
ダクト中を流れる空気の勢いによって、吸気バルブが開いた時に空気を押し込むという事です。
そんなものに効果があるのか、私も半信半疑な所があるのでちょっと計算してみました。

どれぐらいの空気を吸ってるの?

4000rpmでは 1.8(L)/2*4000(rpm)=3600L/分=60(L/秒)
6000rpmでは 1.8(L)/2*6000(rpm)=5400L/分=90(L/秒)

毎秒ペットボトルで60本分以上ですから、なかなかの量です。

ダクトを通る空気の速度は?

直径5cmのダクトで4000rpmのとき = 30.5(m/sec) 110(km/h)
直径5cmのダクトで6000rpmのとき = 45.8(m/sec) 165(km/h)
直径8cmのダクトで4000rpmのとき = 11.9(m/sec) 42(km/h)
直径8cmのダクトで6000rpmのとき = 17.9(m/sec) 64(km/h)

意外と速いですね。
ラムエア効果を得るためには、5cmのダクトだと4000rpmで110km/h以上からですが、8cmでは42km/hからです。この点だけに注目すればダクトは太い方が有利になります。

ダクトを流れる気流のエネルギーは?

ダクトが50cm x 5cmで4000rpm = 1.00
ダクトが50cm x 5cmで6000rpm = 2.25
ダクトが35cm x 8cmで4000rpm = 0.27
ダクトが35cm x 8cmで6000rpm = 0.62
(いちばん上を1としたときの相対的なエネルギー量です)

流速の二乗に比例し、長さに比例するところがポイントです。
エネルギー量が多いほど慣性力による充填作用は高まりますから、この点だけに注目すればダクトは細くて長い方が高性能な事になります。
例えば、長さ1m直径1cmのダクトの場合、6000rpmでのエネルギー量は112.5にもなります。

吸気脈動について
空気というバネを吸気脈動で揺らしたときに、うまくリズムが合えば端点での圧力が高まる事を利用して充填率を高めるものです。
これはパラメータが多くて一般化が難しい上、自分の知識では何とも算出できないのが残念(>_<)
概念的には、ダクトの長さに比例して短いほうが高回転向き、長いと低回転向きです。



一方でダクトのデメリットというと、
・吸気抵抗の増加によるエンジン出力低下
・慣性力により充填率が変動しエンジンレスポンスが低下
・吸気脈動によって充填率が低下しエンジン出力低下
などでしょうか。

吸気抵抗について
管を空気が流れるとき、内面との摩擦や粘性によって抵抗が発生します。これも計算が難しくて具体的な数字にはできなかったので相対的な関係になりますが、こんな感じです。

ダクトが50cm x 5cmで4000rpmのとき = 1.00
ダクトが50cm x 5cmで6000rpmのとき = 1.50
ダクトが35cm x 8cmで4000rpmのとき = 0.27
ダクトが35cm x 8cmで6000rpmのとき = 0.41
(いちばん上を1としたときの相対的な抵抗の大きさです)

流速とダクトの長さに比例して増加する所がポイントです。
この点だけに注目すれば、ダクトは短くて太い方が良く、できればない方が高性能になります。

慣性力による充填率の変動について
慣性力は充填率を高める作用がありますが、これは動いている空気は急には止まれない事を利用した物です。と同時に、止まっている空気は急には動けないのでレスポンスが低下する要因にもなります。
スロットルを閉じる操作をしても押し込まれる空気で回転数の低下が遅れる、開いても動かない空気で回転数の上昇が遅れるというターボラグと似たような現象で、スロットルの通りにパワーが付いてこなくなるという事です。
この点だけに注目すれば、ダクトは慣性力が小さくなるように、太くて短い方良く、できればない方が高性能になります。

吸気脈動による充填率の低下について
先ほどは、脈動によって充填率が向上すると書きましたが、逆の現象も起こります。
空気はバネですから、ダクトによって固有の周期が与えられます。この周期はエンジン回転数とは無関係に固定ですから、バネの周期と吸気の周期が合えば充填率が高まりますが、例えば1/2周期では逆に圧が低下して充填率も下がります。
また、ダクト形状や容積に関係する位相の問題もあり、単純に○○cmならXXrpmで効果的とはなりません。



以上のように、ある側面ではダクトは長くて細いほうが良く、別の側面では太くて短い方が良いのです。
その転換点をどのあたりに置くのかが、ダクト設計の肝でしょう。


よく言われている通りですね。

その点、純正のエアクリBOXは良くできてますね。
長く細いダクトによってそのメリットを享受し、ダクトの吸気抵抗が問題になる領域ではフラップを開いてデメリットを打ち消します。

2ZZに比べて1ZZが低回転域でのトルクが太いと言われるのは、ダクトの違いとフラップの開閉制御の違いの影響も大きいのかもしれませんね。
2ZZは1ZZよりも高回転まで回りますから、より多くの空気を吸います。エアクリBOXのフラップは同じですから、1ZZと同じダクトでは流速が速くなりすぎでデメリットが無視できなくなるため、太く短くなっていて、結果的に慣性力が低下して低回転でのトルクが低下している可能性はあります。
Posted at 2014/06/03 15:04:20 | トラックバック(0) | エアクリーナー | 日記
2014年06月02日 イイね!

エリパのインテークダクト再計測

エリパのインテークダクト再計測昨日の測定結果がどう考えても納得できなかったので、もう一度測定してみました。


今度は正しく測定出来るように接続部分は全部テープでシールしています。


ただ再測定してもつまらないので、CDAとエリパのダクトを入れ替えて、その影響もみてみることにしました。

結果は昨日とは違って納得できるものになりました。
やっぱり昨日はどこかミスっていたようです。(^_^;)


CDAフィルター+CDAダクト ⇒ 63.5mV, 91.3Hz
CDAフィルター+エリパダクト ⇒ 64.5mV, 94.6Hz
純正ボックス+K&Nフィルター+エリパダクト+フラップ閉 ⇒ 64.5mV, 94.9Hz
純正ボックス+K&Nフィルター+エリパダクト+フラップ開 ⇒ 62.0mV, 90.3Hz
純正ボックス+K&Nフィルター+CDAダクト+フラップ閉 ⇒ 63.0mV, 92.2Hz
純正ボックス+K&Nフィルター+CDAダクト+フラップ開 ⇒ 61.5mV, 89.1Hz

測定値をながめてみると、フィルターそのものの吸気抵抗は掃除機程度であればCDAも純正BOX+K&Nフィルターでも大差ないく、ダクトとフラップの開閉の影響の方が大きいことがわかります。
もっとも、より流量が多いエンジンの場合はまた違った結果になると思います。

吸気抵抗が少ない順に並べると、フラップ開 > CDAダクト > エリパダクトでした。
エリパダクトよりCDAのダクトの抵抗が少ないのは、やっぱり長さが短い(約35cm対50cm)事がその理由でしょう。
Posted at 2014/06/02 17:28:53 | トラックバック(0) | エアクリーナー | 日記
2014年06月02日 イイね!

エリパのインテークダクト

エリパのインテークダクトエリパの"S2 AIR INTAKE FORM & HOSE"を使って測定してみました。


全景

上から、1ZZ純正ダクト、エリパダクト、CDAダクトです。

純正ダクト(直径50mm)よりエリパダクトはかなり太く(直径80mm)、長さもやや長い。


CDAよりは細く見えますが、蛇腹の内径はほぼ同じ80mmです。


測定は前回と同じ環境です。
1 純正ボックス+K&Nフィルター+ダクトなし
2 純正ボックス+K&Nフィルター+純正ダクト
3 純正ボックス+K&Nフィルター+エリパダクト
4 純正ボックス+K&Nフィルター+エリパダクト+気流
5 CDA
の5通りで、純正ボックスのフラップは閉じた状態です。
気流というのは、エリパダクトの吸い込み口に掃除機の排気を当てた状態。


純正ボックス+K&Nフィルター+純正ダクト ⇒ 71.5mV、109Hz
純正ボックス+K&Nフィルター+ダクトなし ⇒ 64.5mV、95.5Hz
CDA ⇒ 62.0mV、90.3Hz
純正ボックス+K&Nフィルター+エリパダクト ⇒ 60.5mV、86.7Hz
純正ボックス+K&Nフィルター+エリパダクト+気流 ⇒ 59.5mV、86.1Hz
という結果に。

エリパダクトは純正ダクトとCDAの間かCDAと同じぐらいと予想していましたが、最良の成績でした。
何故ダクトなしよりも好成績になるのかわかりません。

次に、純正ボックスのフラップを開いた状態です。

純正ボックス+K&Nフィルター+純正ダクト ⇒ 63.0mV、91.9Hz
CDA ⇒ 62.0mV、90.3Hz
純正ボックス+K&Nフィルター+ダクトなし ⇒ 61.0mV、87.9Hz
純正ボックス+K&Nフィルター+エリパダクト ⇒ 58.5mV、81.5Hz
純正ボックス+K&Nフィルター+エリパダクト+気流 ⇒ 57.5mV、80.3Hz

こちらもエリパダクトが好成績です。
CDAが振るわないのは、フィルターの汚れが影響しているような気もしますが、純正ボックスでダクトの違いだけでこれだけ差が出ることを考えると、蛇腹状のダクトが悪影響を与えているようにも思います。
Posted at 2014/06/02 00:41:00 | トラックバック(0) | エアクリーナー | 日記
2014年05月11日 イイね!

エアクリの吸入抵抗を測定(CDA)

エアクリの吸入抵抗を測定(CDA)kazu_xxさんよりお借りしたCDAの吸入抵抗を測定してみました。


また全部計るのも大変なので、純正エアクリボックス+K&NとCDAのみです。
K&Nは象の鼻の有無も合わせて測定してみました。

測定環境も若干変更して負圧発生装置からごみパックを取り除いて、負圧が最大になるようにしています。


結果はこの通りで、吸入抵抗の低い順に

1 穴のみ(黒) ⇒ 84.8Hz
2 K&N鼻なし(赤破線) ⇒ 89,7Hz
3 CDA(緑) ⇒ 91.6Hz
4 K&N鼻あり(赤実線) ⇒ 94.6Hz
です。

CDAの成績は思ったより伸びませんでしたが、ちょっと状態に問題があって本来の性能ではないかもしれません。
ご厚意でお借りしておいて、こんな事を言うのも気が引けますが、、、フィルターが汚すぎて(^_^;)


掃除機でフィルターのごみを吸い取った後、ポンポン叩くとまだまだ出ます。タイヤカスでしょうか?

いやあ、こんなになるまで走り込んでるとは、さすがです (笑)
この状態で上記の成績ですから、きれいなフィルターならK&N鼻なしと逆転するかもしれません。

興味深いのは、K&Nの鼻付きとCDAの比較です。
両方とも鼻付きですが、K&Nの94.6Hzに対してCDAは91.6Hzと低抵抗です。
この差が、フィルターの差によるものなのか、ダクトの差によるものなのか、ダクトを入れ替えて測れれば良かったのですが、径が異なるのでうまく計測できませんでした。
ただ、純正のエアクリボックスでは鼻の有無で大きく差がついていることから、ダクト形状の違いによる影響は少なからずあると思います。





今回の測定では単純な気流ですが、エンジンには吸気脈動があります。
こういうダクトに脈動する気流を流すと、その形状により流れやすい周波数が変わってくるのですが、難しい計算は省いてCDAのダクトは純正ダクトより概ね2.2倍の周波数で効率が良くなります。
あってる保証はありません。というか多分どこか間違ってる(^_^;)
例えば、純正が3000rpmで最大効率になるとしたら、CDAは6600rpmで最大になります。

これほどの差を付ける理由を考えると、おそらくCDAは脈動の利用というより、絶対的な空気量を確保したうえで、エンジンルーム内の熱気を吸わないようにするためのダクトと解釈した方が自然です。
このあたりの性格の違いが、kazu_xxさんがCDAにあまり良い感触を持たなかったと言う理由かもしれません。(単純にフィルターが汚れてただけかもしれないけど(^_^;)

となると、どうしても脈動のある気流で測定したくなります。

そこでこちらの新型負圧容器です。


中身はまだ秘密。。。


上手く測れるでしょうか。
Posted at 2014/05/11 21:39:00 | トラックバック(0) | エアクリーナー | 日記
2014年05月04日 イイね!

エアクリの吸入抵抗を測定(追加)

エアクリの吸入抵抗を測定(追加)kazu_xxさんからバルブが開いた時はどうかとのコメントを頂いたので、早速追加で測定しました。


K&N バルブオープン 鼻付き

■ 59mV, 86Hz

K&N バルブオープン 鼻なし

■ 58mV, 82Hz

合成グラフ


バルブを開くと鼻付きでもHKSと同じ値になりました。鼻を取ると最良の成績です。
ただし、鼻の有無でも差が少なくなっているところから、測定装置の能力の限界に近くなり正しく測定できていないかもしれません。

測定器を改良して、もう少し精度を高めてみたいですが傾向はこれでもわかるかな。


Posted at 2014/05/04 18:02:47 | トラックバック(0) | エアクリーナー | 日記

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