
数あるエアクリ。
どれもが高性能をうたうアフターパーツ。
その性能差はどれほどあるのでしょうか?
ということで、簡易的ですが吸入抵抗を測定してみました。
こちらが3度の試作の末に完成した、最新鋭の測定器の全貌です。
掃除機負圧発生装置を
段ボール負圧容器に接続し、試験体となるエアクリから空気を吸入させます。
側面にはセンサーが取り付けられ、負圧容器内の負圧によってセンサーのファンが回転します。
センサーの回転に応じて出力される電気信号を上に乗っているオシロスコープで読み取る作戦です。
エアクリの吸入抵抗が低く空気の通りが良ければ、負圧容器内の圧力はあまり下がりませんから、センサーとなるファンの回転数は少なくなります。
逆に吸入抵抗が多ければ、高い負圧によりファンが速く回転することになります。
測定は、以下の条件で行いました。
・フィルターなし

これで吸入抵抗ゼロの状態を測定します。
・純正フィルター

BOO+さんに借りた純正エアクリボックスに入っていたフィルターで、結構汚れている状態です。
・K&N 純正交換タイプのフィルター

何度か使用して、洗浄後に保管していた物です。
・HKSウィッシュ用フィルター

BOO+さんに頂いた物ですが、その前はサチ太郎さんが1年ほど使用した物です。目立った汚れはありませんので、フィルター部だけ交換済みかも。
純正エアクリボックスは、象の鼻付きと鼻なしで測定しました。

これで、あの鼻の部分がどの程度の抵抗になっているのかわかります。
まず、なにもフィルターを付けない穴だけの測定結果です。

■ 55mV, 68Hz
純正フィルター + 象の鼻付き

■ 75mV, 114Hz
純正フィルター + 象の鼻なし

■ 69mV, 101Hz
K&N + 象の鼻付き

■ 68mV, 107Hz
K&N + 象の鼻なし

■ 61mV, 89Hz
HKS

■ 59mV, 86Hz
グラフを重ねてみるとこうなります。
吸入抵抗の少ない順では、
穴のみ > HKS > K&N鼻なし > 純正鼻なし > K&N鼻付き > 純正鼻付き
の順で、鼻が意外に抵抗になっているのがわかります。
こんなに抵抗となる鼻が付いてる意味は、エンジンルーム内の熱気を吸わないようにすることと、慣性力による低速トルクの増強です。
鼻のないHKSはこうした効果は期待できないので、体感できるかは別としても理論上は低速トルクが細く加熱に弱い事になります。
さすがに吸入抵抗は低く抑えられていますが、純正エアクリボックスにK&Nを入れて鼻を外しても近い性能になると今回のデータからは読み取れます。
純正フィルターですが、鼻を外してもK&Nの鼻付きと同等の抵抗があるので、ごみを除去する能力以外はメリットなしです。
K&Nは評判通り優秀なのですが、純正エアクリボックスの鼻がネックでありメリットでもあります。
今回測定した範囲に限りますが、K&N+純正エアクリボックスに、サイドインテークに直結するインダクションダクトを組み合わせてラムエア効果を得るのが最良の結果になると予測しています。
Posted at 2014/05/04 17:12:51 |
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