
またまた、ヨーロッパから工具が到着したよ。
てか、一緒に送ってくれってな話なのだが。(泣)
この工具、私も使った事ありません。なにより日本で売られていません。
何をするものかと言いますと。板金の仕上げに使う工具です。
ご存知の方もおられるでしょうが、ショーへ展示するような車両の外装は全て手作業で製作されています。
で、これらの車両はほとんどパテが入っていません。
その際に問題になるのが最終仕上げの工程です。
ハンマーで叩くことの多い日本の板金は、「パテ不必要」までの仕上げは至難の業であります。
私などは、目で見て判別できない仕上げになると、一度色を塗ってその凹凸を確認します。
塗装で艶が出ると、凹凸が比較的に判別しやすいのです。
ある時は、平ヤスリをワークに当てて軽くなでると、ヤスリの当たる高い部分に傷が入り、低い部分には傷が入らない。
これが均一に傷が入るまで、作業を繰り返すわけだ。
では、海外ではどおやっているのか?
そこで出てくるのがこのシュリンクディスクなのである。
日本のように、ワークを削ってその高低さを判別するのではなく、この「シュリンクディスク」は高低差を磨きによって判別するのである。
こうする事によってワークは目減りすることなく、修正が可能となる。
いや、まだ利点があるのだ。
このディスクを使うと、高い部分を磨くので、接している高い部分は熱を帯びます。
素早く霧吹きなどで冷却すると、その高い部分が収縮されて、絞りの作業も一緒に行えるのだ。
なぜ日本にこの工具が無いのか?
そう、日本はパテの性能が非常に良いからだ。
で、お客さんもそこまでの技術を望んでないからだ。
日本の技術は、お客さんが望む事で、進歩する。
職人を育てると言うよりも、お客さんを育てなくてはならないのかも知れない。
この日本は。
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Posted at
2010/08/04 22:14:31