
今日の昼間のことですが、天気もいいので神保町にカレーでも食いに行くかと足をのばして、そのついでに菅原書店でCG誌の
2013年1月号を買って来ました。以前、
試乗したM6を専門家はどうように評価しているのか、また好事家から注目を集めるM235iの基になっているM135iについてもレポートされているということで、これは読んでおこうと思ったのです。
いざ一読して肩を落としました。特にM135iについての、自動車評論家による寄稿がひどい。プロの文章ではありません。私が想像するに、一筆書きで原稿を書き終えて、すぐさま編集部へ入稿したのだろうと見受けました。読者の歓心を得るために読み直し、推敲を重ねた跡がないのです。もし私が担当編集者であれば、あの原稿が送られてきたら、まず突き返します。自身の雑誌出身の評論家で「先輩だから言いにくい」などという手前味噌な理屈は我々読者には通用しません。
私の注文は、“内容が高度で理解できないので困る。もう少しエントリーユーザーにも分かりやすくして欲しい”などということでは決してありません。たとえその車を買えなくても、また乗る機会がないとしても、写真と文章を通じて面白味を感じさせて、雑誌を購入した甲斐があったと思わせて欲しかったのです。
M135iの記事は、文章がドッタンバッタンとしています。MT車でギアチェンジの度にカックンカックンするのと似ている。スムーズに前に進まない。
別項の記事で筆者はMT至上主義、多段化したATはスムーズではあるが車を操作する楽しみが薄いと述べていて、これは一つの意見として何ら否定するつもりもないのですが、それであれば、滑らかにシフトアップする以上の手技を使った文章、評論にしないと、読者への説得力が生まれません。仮に締切ギリギリだったとしても、一発入稿をしている場合ではないのです。
私がCG誌に求めるのは、車メディアのオーソリティたる同誌編集者やプロの自動車評論家ならではの知見に基づいた、読んで楽しく格式の高い評論です。バックナンバーでしたので古本で800円でしたが、それでも“損をした”と感じさせるようでは、CG誌の権威を保つことはできないでしょう。彼らの沽券に関わることだと思いますので、奮起を促したいところですが、もしかするとこれはもはや過大な期待なのかもしれません。
●追記
同じ雑誌出身の評論家でも、例えばこんな短評もある。
http://www.webcg.net/articles/-/701
紙とWebでメディアの違いがあるにしても、こちらの方が明らかに「面白い」。
評論家にせよ、媒体社にせよ、車メーカーから車両を借りた上で試乗し論評を書く。借り受けている以上、その車をこき下ろすことは書きにくい。
それでも、英BBC「TOPGEAR」とまでは望まないが、批判する時は勇気をもってきっぱりと批判する、これが出来るのは日本の自動車メディアでCG誌くらいではないか。いや正確にいえば、かつてのCG誌くらいだったのだろう。
文章をわざと分かりにくくして、オブラートに包んだ中途半端な批判とするくらいなら、私なら思い切って購入を煽る礼賛記事にする。その方が潔いと私は思っている。
ブログ一覧 |
クルマ関連メディア | 日記
Posted at
2014/01/31 17:34:58