
お次は、トライアンフの新型モデルであるボンネビルT120についての試乗インプレです。
トライアンフは、クラシックスタイルのモデルを2016年から一新し、エンジンを水冷化すると同時に、
各種の電子制御システムを組み込んできました。
具体的には、スロットルバイワイヤーの採用、トラクションコントロール装備、スリッパークラッチ装備、
ABS装備、ライドモード設定(Rain/Road等)です。ライドモード以外の機能は、クラシックスタイルの
3車種(ストリートツイン、ボンネビルT120、スラクストンR)に共通して装備されます。
さて、早速この新型になったボンネビルT120にまたがってみましたが、まず排気量が従来の
865ccから一気に1200ccまで拡大されたのに、あまり取り回しがボンネビルT100と変わらない
ことに驚きます。
エンジンをかけてみると、270度クランクの独特のパルス感を伴った排気音が聞こえてきますが、
振動が非常に抑えられていて、快適性を重視した現代的な味付けになっています。
一見穏やかなんですが、素性は1200cc・80ps・105Nmのパワフルなエンジンですから、
相当躾けられているな、という感じがします。
他に気付いた外観としては、ボンネビルT100同様のツインメーターにLCDパネルが追加され、
ライドモードやトラコン・ABS設定・トリップ・オドなどの表示を行うようになっています。
クラシカルだけど新しい、って感じのメーターです。
また、フロントがダブルディスク化されて、排気量アップに伴ったブレーキ強化が行われています。
走り始めると、ドリュリュリュという感じの270度っぽい音を立てながら静かに低回転で
進んでいきます。 1500rpm以下は苦手なようで、2000rpm前後を使ってトルクで流す感じの
エンジン設計になっているようです。
ライドフィールは、トルク型のエンジンに合わせて乗り心地が良く、直進安定性も高い安定志向に
なっています。 しかし、標準装備のタンクパッドに膝を掛けるようにしてバンクさせると、
自由に車体を振り回すこともできます。ワインディング区間では、中々の走りを見せました。
乾燥重量は、224kgと中々の重量級なのですがタイヤが細かったりすることで軽快感を出せて
いるのでしょう。
ボンネビルT120のギアは6速になっています。ギアの守備範囲の都合上、街中で使えるのは
4~5速くらいまでです。
さて、いざスロットルを開け気味にして1200ccエンジンのパワーを味わってみると、
低回転では軽く鳴いていたエンジンが豹変し、ズドドドドというパワフルな音を立てながら
激しい加速をしていきます。 さすがは、1200ccという感じで、3500rpmくらいから
鋭く上が吹け上がるようになっているようです。 試乗車は、まだ慣らしが終わってないので、
回転数を守って、そこまで回せませんでしたが、スロットルの開け具合に答えて鋭く加速する
のは、従来のボンネビルになかったキャラクターです。
試乗から戻ってきて、改めて外観を見ると従来のクラシカルスタイルに身を包んだ姿をしていて
まさか、これに1200ccものエンジンが乗っているとは思えない形になっています。
この新型ボンネビルは、見た目がクラシカルなスタイルでありながら、ハイトルク・ハイパワー
エンジンを搭載しツアラー的な性格を持った、マルチプレイヤー・・・タイガー1050あたりから
乗り換えても、そのまま違和感なく乗れるような、凄いバイクだな、と正直思いました。
お値段の方は、約¥148万円とお高いですけど、それに似合った凄さを持ったバイクでした。
さて、次はストリートツインになりますが、これまたクラシックスタイルのバイクながら、
性格が大きく異なるバイクになります。。
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2016/04/11 21:21:37