
いつもの様に、試乗ネタを求めてネットサーフィンをしていましたら、ベタなゆるキャラ的なフランス車ルノー・カングーに最先端の6速EDC+1.2Lダウンサイジングターボエンジン搭載車が追加発売されたと言うでは無いですか!
そのベタなユルいキャラ的なフランス車イメージが染み着いて居るルノー・カングーに最先端の6速EDC+1.2Lダウンサイジングターボって、そのキャラに余り似合わない気がします。
そうは言ってもルノーだってこのカングーを厳しい販売競争の嵐が吹き荒れて居る世界の自動車マーケットを売り抜く為にも、世の流れと無縁で居る訳にも行かないですよね。
とにかくこう言っているわたくしもとても気になるので、さっそくルノー横浜青葉での試乗を予約しました。

当日予約をしたルノー横浜青葉へ出向いて先方が用意した6速EDC+1.2Lダウンサイジングターボエンジン搭載のルノー・カングーの試乗ドライブに出掛けました。

走り出して見ると、1.8mを超える車幅の堂々たる体躯の割にボクシーなフォルムと高めのシートポジションのおかげか見切りが良くて、そう広くも無い裏道の試乗ルートでも取り廻しに苦労しないのが、好印象です。
また、空荷のライトバンを転がす様な足回りがバタつく様なことも無くて、ドッシリした走行感も更に好印象です。
インテリアを眺めて見ても、如何にも豪華で華やかな装備はほとんど付いていませんが、
機能的な装備には不足は無くて、クルーズコントロール、オートエアコン、オートライト、オートワイパーまで装備しているし、国産車見たいにUVカットガラスやプライバシーガラスだって付いているので、問題有りません。
数少ないマイナスポイントを挙げるとしたら、過給が掛かればパワフルな1.2Lダウンサイジングターボエンジンですが、街中を這いずり廻る様にGo Stopを繰り返してカングーを転がして見ると過給が掛かり切らない低速域のターボラグによるアンダーパワー感が気に成るかも知れません。

試乗ルートを一回りしてショールームに戻ってエンジンフードを空けてパワートレーンや補機類のレイアウト等を確認しました。
余計な化粧カバー等が一切無いスズキ車のエンジンルームに近い印象です。
ここで気になったのは、ブレーキのマスターシリンダーが右ハンドルにも関わらずに左側に設置されていることです。
言われて見ると、ブレーキペダルを踏み込む際のペダル反力が多少強めで意識的に強く踏み込まないとスピードをコントロールし難いフィーリングが有ったのを思い出しました。
こうして考えて見るとルノー・日産グループのプラットフォームやパワートレーン共用化は中途半端で歯痒いですね。
ルノーの1.2Lダウンサイジングターボエンジンも日産ノートに搭載されているスーパーチャージャー付の1.2L 3気筒エンジンとは気筒数も異なるので全く別物ですし、ルノーのEDCは少なくとも日本国内にはその搭載車が有りません。
新型トゥインゴと新型スマートを双子車にしたり、日産スカイラインにダイムラーグループ製の2.0Lターボエンジンを搭載したりと他所のグループとの共用化には熱心なのとは全く対照的です。
他所のグループとの共用化は開発コストの軽減にはなっても共用化したパワートレーンや部品類の調達コストは結局グループ外に出て行ってしまう物です。
ルノー・日産グループ全車の右ハンドル車の開発や生産とかも日産に担当させるとかも行い、グループ全車の右ハンドル車の完成度を高めて欲しいですね。
【まとめ】
あのドッシリした走行感と、ユルいフランス車のキャラクターとは、6速EDC+1.2Lダウンサイジングターボエンジンのマッチングは改善して煮詰めるべき伸び代が残されていますので、今後の年次改良に期待するしか無いですね。
今のルノー・日産グループにはその余力は無さそうですが、現在日本国内の輸入車マーケットはコンペティターが増え盛り上がっているので、クリーンディーゼルエンジン搭載車を導入することを検討して欲しいです。
また、NV200の様なライトバンをeNV200としてEV化するのも良いですが、カングーをEV化して、e-Kangooとするならば、バッテリー搭載スペースもたっぷりありそうなので、結構面白そうです。
Posted at 2016/09/04 14:06:23 | |
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