
PSAが満を持して日本国内マーケットに導入したプジョー、シトロエン、DSの3ブランド向けにクリーンディーゼル搭載車が発表されたと言うプレスリリースが2016年7月12日付で出たと聞き、取る物も取り敢えず、シトロエンの公式HPでシトロエン横浜緑での試乗予約を入れ、先方からの連絡を待ちました。
すると、このプレスリリース、かなり先付けだった模様で、7月中はおろか、8月の試乗も叶わず、9月初旬にやっと試乗車にナンバー着いたとの連絡が入り、9月10日土曜日に試乗しませんか?と言う事に成りました。
当日、シトロエン横浜緑へ出向くべく港北区の自宅から、ショールームのある緑区霧ヶ丘へいそいそと出掛けました。
ショールームからセールススタッフが用意してくれたクリーンディーゼル搭載車であるシトロエンC4 Blue HDiを駆り出して見ると、フィットと比較してステアリング操作力がちょっと重めなのが気になりましたが、排気量が1.6Lしか無い4気筒のディーゼルターボエンジンを搭載するCセグメントハッチバック車の割に街中で転がすならば全く問題無いくらい有り余る低速トルクが際限無くモリモリと味わえて、アクセルペダルもほとんど踏まずに済む感じでとても好印象です。
また、流石に猫足と例えられるフランス車で、たっぷり伸縮するサスペンションが本領を発揮してBMW、MINI、マツダとクリーンディーゼル搭載車ばかりを試乗して来た中では最も懐が深く抜群に良好な乗り心地がとても印象的でした。
試乗コースを一回りして来て、ショールームのパーキングに戻って来たら、「よろしかったら、車庫入れにもトライして見てください。」と言われ、(車庫入れが下手な所バレたりしたら嫌だなと思いながら)切り返しをしようとして見ると、結構こじんまりとしたコンパクトなパーキングで、やっちまったと密かに思ったほどの角度だと思ったのですが、グィッとステアリングを切って見たら、すんなりと駐車スペースにC4のボディが収まったから、ビックリしました。
2004年に愛知県豊橋市から横浜市転居して来るまでシトロエン・エグザンティアを5ドアハッチバックとブレークの2台を合計10年乗り継いだ事をよくよく思い出して見ると、ロングホイールベースの割にステアリングの切れが良くて重宝した事が思い当たりました。

ショールームのパーキングにC4を駐車してエンジン・フードを開けて貰いエンジン・ルーム内を目視確認して見ると、遮音効果が高そうなリサイクル素材のカバーがヘッド周りに取付されていること、ブレーキマスターシリンダーが右ハンドル車にも関わらず左側に装着してあることに気が付きました。
同様のレイアウトの先回試乗したルノー・カングーは微妙にブレーキペダルの踏力が重くちょっと違和感がありましたが、C4のブレーキペダル踏む際のペダル踏力には全く違和感が有りませんでした。多分、ブレーキペダルブラケットやマスターシリンダー周りのボディパネルのボディ剛性が高くて工作精度が緻密で高く各部がスムーズに作動するのかも知れません。

写真はジグザグ操作式のATMのレバーですが、ショールームのパーキングから発進する際に迂闊にもシフトロック解除ボタンを探してしまい、「ジグザグ操作式ですよ。」とATMの操作を促され、ちょっと恥ずかしく成りました。

Cセグメントのハッチバック車としては、ゆったり目のインテリアです。

リヤゲートを開けて見て、フルサイズのスペアタイヤがフロア下に収まってもなお、広大なラゲージルームは流石実用的なフランス車です。

さて、写真はサイドブレーキとプッシュボタン式イグニッション・スィッチです。

左右席独立温度調整式のフルオートエアコンです。

自動インターバル調整機能付のワイパーレバーです。

オートライト機能付のウィンカーレバーとライトスィッチです。

パネル発光色の切替スィッチ(左下部)と三眼式メーターパネルです。

クルーズコントロール、オーディオ音量、オーディオソース切替等に各種調整スィッチ類が配置されたステアリングホィールです。

自動防眩機能付のルームミラーとルームランプです。

205/55R16サイズのタイヤと7J×16インチのアロイホィール、そしてホィールのスポークの隙間から垣間見える前後のディスクブレーキとブレーキキャリパーです。

参考までに作成して貰った見積書と月々の支払額一覧表です。
【まとめ】
シトロエンとしては、このC4フィールBlue HDiは、何とか日本国内の輸入車マーケットでのプレゼンスの挽回を図るべくとても戦略的な税込279万円と言うプライシングを行っている様に思います。
例の排ガス偽装スキャンダルが発覚して以降、日本国内の輸入車マーケットでの一時ほどの勢いが無くなったCセグメントハッチバック車の覇者Volkswagenゴルフですが、1.2L4気筒のダウンサイジングターボエンジンを搭載するTSIコンフォートラインの税込280万円と言うプライシングを横目に見て価格設定をしているのは他ならぬシトロエンC4フィールBlue HDiなのは、誰の目にも明らかです。
あの一件のおかげで、Volkswagenからクリーンディーゼル搭載車が日本国内の輸入車マーケットに投入されるにしても、かなり遅れるのは確実であり、プラグインハイブリッド(PHV)やEVの方により軸足が移っているのは確実ですが、PHVやEVはクリーンディーゼル搭載車よりも現在は相当割高なので、そうは上手く行かない筈です。
そうなると、Volkswagenグループ以外の輸入車メーカー達は今後もクリーンディーゼル搭載車を追加投入し、日本国内の輸入車マーケットでの拡販を図ると思われますので、わたくしも何か楽しみになって来ました。
Posted at 2016/09/12 00:40:58 | |
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