
さあ、
土曜日の業務が終わったら藤橋に向けて出発だ。
数ヶ月前から準備に余念がない主催のお頭や、マザーヘッドのメンバーには遠く及びませんが、
関係各所への根回し
(業務日程の調整やら、これが肝心な家内への(笑)
をスタートさせたところからがイタジョブの始まりという点では私も同じ。
去年の10月開催の際には、
それまでに間に合うよう、お師さんが急ピッチでTMR換装を仕上げてくれたにも関わらず、
決算期の繁忙で体調を崩してしまってとても行ける状態になく、
(ワクチンの2回目接種とも重なってしまって)
涙をのんで諦めましたが本来の5月開催な今回こそ!!
前週のツーリングで感触確かめて不具合箇所を拾い出し、
その時に運悪くヒットした下回りのチェックの為にジャッキアップして寝板で車の下に潜り込みまでした。
何だそんなコト
中学生にだって出来るじゃないか
って、鼻で笑われるに違いありませんが、自力では床から起き上がれない重度障害者にとって寝板を使っての作業はハードル高く、
パンタジャッキ(シザーズジャッキ)とフロアジャッキ2台使ってのジャッキアップ(低床ジャッキ買えよ)からのリジットラックかけして寝板で潜る。
たったこれだけの事が全部独力で出来るようになるまでに
受傷してから実に9年かかりました。
それももし今回、下回りをヒットしなかったら?
そしてよりによってそれがイタジョブの前週でなかったら?
お師さん所のリフトがふさがっていなかったなら?
おそらく未だ寝板作業にはトライしていなかったでしょう。
万が一ではなく十が一?
いや三が一くらいの確率で起き上がれない事態に備えて、
予め近隣に住む友人に
「起き上がれなくなっていたら、脚持って引き摺り出して起こしてくれ」
「1時間しても連絡なくて電話にも出なかったら様子見に来てくれ」
って、
携帯を命綱にして潜りましたよ。
(笑)
それもこれも全てイタジョブ行きたい一心で、
心底好きなものは最良のリハビリたり得るんですよ。
どうですか?
9年前私に【歩けない・文字が書けない・車の運転なんてとんでもない】と、
再起不能宣言をされたリハビリ医の皆さん?
曲がりなりにも今私は
二足歩行をし、ペンを片手に事務仕事をこなして、福祉車両じゃない
しかも3ペダルMTな右ハンドルでも左ハンドルでも動かして
(残念ながらまだ乗れると公言出来る程のレベルではない)
六十数年前の全てがノンアシストの骨董車と共に、時速百◯十Kmで岐阜にだって往復してみせましたよ♪
誰だって
それが心底好きな事やモノの為だったらどんなに辛かろうが苦には感じず、
あなた方の言うところの“奇跡的な回復„をみせる確率は高いんです。
だから安易にヒトの可能性を摘み取るような発言は口にしない方がいい。
私のように
「そんな訳あるかぃ!」
「まあ見とれ」って反抗心からかえって奮起するタイプばっかりじゃなく、
医師の言葉を鵜呑みにして諦めてしまう人だっているのだから。
9年ぶりの寝板作業にひとり興奮して
(家内は何がそんなに嬉しいのか理解不能な様子でしたが(笑)
話題が逸脱してしまいましたけれど、そろそろ本題の“下回りヒット„に戻しますね。
しゃがみこんでの目視で確認した(&してもらった)通り、オイルパンやミッションマウントのサポートに何かがヒットした形跡はありませんでした。
ライト片手にそれこそ隅から隅まで何か擦った跡でもないか?
と目を皿にしましたが、
そもそもたかが擦ったくらいではあの衝撃はあり得ません、大きく損傷している筈なんです。
つまり落下物にヒットの線は無い。
となると濃厚なのが舗装の窪みにでもタイヤを落とし込んだか?
というのも当日ミーティングからの帰り道、
その前のセクションで後続を少し引き離してしまった為スローダウンしたのが丁度この辺りでヒットしたんだよな~
って箇所、
落下物ならとっくに片付けられているだろうけど一応更に速度を落として通過してみたのです。
その時に目に入ったのが路面に空いた窪み?らしきモノ。
通過がてらの一瞬だったので正確な大きさ深さは不明ですが、
深かったと仮定して落とし込んだらどこがヤバい?
まぁ当然のホイールリムは、60というタイヤの扁平に助けられたのでしょう、
アウター、インナー共リムに損傷は見られませんし、数日経過してエア圧も低下していません。
となると覗き込んだだけでは十分に確認出来なかった為、これを確かめるのが目的で今回の作業になったともいえるフロントサスペンションのロアーアーム(お嬢の前足はダブルウィッシュボーンです)
ホイールが無事でも、
溝が深ければヒットする可能性があるところ、
それが前回の記事でも疑った
ロアーアームでもダンパーのブラケット(Not純正形状)
ここを打っていたなら、多忙なお師さんにまた手間をとらせてしまい恐縮ではありますが、
何とか突貫で作り直してもらわない限り安心して高速を突っ走れない···
···左右とも大丈夫でした。
これで一安心、車両には何の不安もありません。
ところで、
スプリングの色が変わっていますから一目瞭然ですが、脚回りのセッティングを変更してもらいました。
オレンジ色のがダンパーをOHした際に一緒に交換してあったranaのもの。
一目見ただけでバネ長が今までのメルヴェのより短いと感じましたが、
バネレートは変えていない
との言葉にとりあえずしばらく乗ってみましたけれど···
硬いんです、ストロークしない。
路面状況さえ良ければステアリングへの応答も素早く、
切ればスパッと瞬時に鼻先が向きを変えてくれるのは気持ち良い。
けれどひとたび路面の荒れた区間に乗り入れてしまいますと、
跳ねてしまってトラクションはかからないわ、前足の接地感は稀薄になるわでとても走れたものではありません。
(涙)
以前、ほぼ同一のセッティングが施されたお師さんのスプリントと2台で出ましたが、
ペースが上がらないのでどうしたのかと思ったら、
「跳ねちゃって走りごとにならん」
って、やっぱりそうでしょ~
注意を喚起する特殊舗装なんか通過しようものなら、
いつも奥歯ガタガタいわされてましたもの。
(苦笑)
ranaが18㎏f/㎜近くありましたから
2割落として15㎏f/㎜程度に、自由長はもっと長くってお願いしておきましたら、
板金に出した際、ついでに交換してくれてありました。
レートで14.2㎏f/㎜
自由長は100㎜長くなりました。
リアはまだ確認していませんが、
前週の千倉往復ではなかなか好感触でしたから、長い距離を走っても疲労は今までより軽減されるのではないでしょうか。
下に潜っている時、ポタッと緑色の滴が顔に落ちてきましたからその出所をたどりますが、
位置的にウォーターポンプのベアリングじゃなさそうですから、きっとしょうもない原因だろうナってこれくらいじゃ動じないのが旧車乗り。
(笑)
ほらやっぱり、
インマニのサーモスタットの所、
アッパーホースとのジョイントからですね。
新品のホースでしたから、馴染むまでは増し絞めしたりして様子見するもので漏れるのは珍しくないとはいえ、
お師さんの流儀では組み付ける際はホースの内側に薄くシリコンシーラントを塗り付けてからじゃなかった?
(私はそう指導受けました)
いつ頃からなんだろう?
また、どうしてやらなくなったのだろう?
その訳が知りたくて訊ねましたら
「違うんだ、俺なら今でもそうする」
「あれをやったのは◯◯さんなんだ」
なるほど、やり方が変わった訳ではないんですね。
「ああ、それにそうした方が剥がし易い」
確かに、
ホースプラッカー差し込んでグルリで大概ペリッと剥がせますものね、
その後ガソリンかなんかでシリコンの掃除しなきゃですけど。
「そうだな」
ってのは、土曜日に出発してからアクアラインに乗る前に立ち寄っての会話です。
もちろん増し絞めはそれ以前に自分で済ませておきました。
いくら“減る„のを見越してとはいえちょっと多過ぎと判断したエンジンオイルは、
上抜き出来るチェンジャーで適量まで、およそ0.4L ほど抜いてもらい、
スタッフへのお土産のTシャツ受け取って、準備は全て整いました。
この日は
午前中の土砂降りから一転して陽射しが降り注ぎ、
みるみる路面が乾くのは良いのだけれど、灼熱のお嬢がその片鱗をのぞかせてロンT1枚でものぼせるクソ暑さ。
(この暑さが何か大事なコト忘れさせて後に後悔する事に···)
ベンチレーターオープンにして(運転席の足元ね)リアクォーター開け放して
さあ、
藤橋まで夜走りを楽しむゾ♪
【続編へと続きます】