【暖機】
今となっては余り使わなくなった言葉の一つですね。
アイドリングストップまで叫ばれている昨今ではむしろ、目の敵にすらされかねません。
街中で注意を払って観察していても、エンジンスタート即勢い良く走り出す車の実に多いこと···
これがエンスーの多く集う大黒や辰巳であれば、走り出す前に予めエンジンをかけておく姿も目にしますが、それも万人とは言えません。
性能の良くなった現代の車にはもう、
予備動作である暖機という概念は必要ないのでしょうか??
これはあくまで私とウチの嬢の場合ですが、
コールドスタートした場合、水温計の針が動き出してこの位置に来るまではその場で待機というのが決まり事になっています。
その間私は嬢に付きっきり、
でもこれは一般的ではなく、普通ならエンジンをかけて車から離れておく事も出来るでしょう。
ウチの場合は多少なりともエンジンを弄ってあるので、
ある程度エンジンが暖まるまではほんの少しスロットルを開けておかないとアイドリングしてくれないんです。
(暖まればバラけながらもアイドリングしますヨ)
ハンドスロットルという手もあるので、
受傷前にはシートから離れてアイドリングする姿を眺めながら一服、なんて事もしていたのですけど、
これをクルクル回すのが今の私には難しいんだな···
スクリューピッチが細かいから、効かせるには結構クリクリクリクリ何回もまわさなきゃならない
(笑)
スプリントのハンドスロットルがダッシュボード下のレバー式になるのは、
水平3連メーターになった101系からだったでしょうか。
エンジンが暖まるまでの時間(安物でない煙草が1本灰になる位の)も嫌いじゃありません。
それは期待に満ちた時間であり、
無事に帰って来れますようにという祈りの時間であり、車とのすり合わせの時間でもあります。
そんな数分間に音楽を流す事があるんです。
勿論、嬢にはステレオはおろかラジオさえ付いていませんから実際に音を出す訳じゃありません。
それに例えあったとしても、
エンジンをかけた嬢の車内では聴こえようはずもないですしね。
(苦笑)
俗に言う(私だけ?)脳内iPodってヤツですよ。
それとはちょっと違うのですが、
以前仲間内で「ガレージから車を出す時にBGMをかけるとしたら何?」って話題になった事がありまして、
その時に挙がったのが
グランツーリスモのOP
(1のしか知りませんが···)
Car Graphic TVのOP
(これは確かに盛り上がるかも)
Thunder BirdのOP
(おお!!英国版人形浄瑠璃のアレかっ!!)
ワルキューレの騎行
(地獄の黙示録??)
ジャンルは違えど何れも気分が高揚する選曲ですね♪
私はといいますと·····
さて、エンジンが程よく暖まってガレージから出られたとしても、まだ待たなければなりません。
走り始めはまだミッションオイルもデフオイルも冷えたままですから、操作は丁寧確実に。
それらが暖まる頃にはベアリングも適温になるでしょうから、それまで踏むのはおあずけ。
でもね、そんな『待ち』の時間が車との距離を縮めてくれるんです。
何時もと違う音はしないか?
異常な振動はないか?
匂いはどうだ?
計器は正常か?
ブレーキのタッチはどうだ?
五感を使っての対話、
『ご機嫌伺い』と揶揄される事もある恒例の行事、
もちろん嫌なはずがありません。
水温計に遅れること暫く、油温計の針も動き始めて、
シフトレバー越しに伝わる感触も堅さがとれてきました。
ホイールベアリングも適温に達したのでしょう、転がり抵抗がスッと減って車が軽く感じられます。
ここまでくれば『待ち』の時間は終わり、
あとはパーシャルで鼻歌を唄わすも良し、
床まで踏み込んでシャウトさせるも良し、
楽しい時間の始まりです♪
Posted at 2020/07/18 15:20:03 | |
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