
毎度、肥後の怪しい整備屋のお地蔵様です。
部品の調達や、私自身の病気による入院や身内の不幸等にて、『一進一退状態』の長い間かかって作業していたカプチーノ(EA11R)の作業があらかた終了です。
作業内容は、
①ブローしたミッションをO/Hのついでに、クラッチ一式O/Hし、某メーカーのクロスミッションを組み込む、その際WPC及びDLC処理も施す。ミッションオイルはOMEGA 690/レッドラベル(75w-90)を使用。実は、最初はロータスのドグ・ミッションを使う予定でしたが、予算の関係でこの仕様になりました。その代わり、慣らし後には焼きつき易いシンクロを守る為、ミッション・オイルクーラーを取り付けます。(このオーナーさん、既にミッション3回目の交換です・・・。)
②持病とも言われるシート後部及びサイドシェルの『錆による穴!』の防錆処理および、穴を上下から鉄板で覆い、リベットとパネルボンドにより補修。また、錆の出やすい袋状になっているフレーム部分には、防錆剤の『ノックスドール』を噴霧注入する。仕上げに、フロアー・アンダー部や前後タイヤ・ハウス内、リヤトランクアンダー部をシャーシブラックにて全面塗装。
③サイドシェル部に沿わせて補強材の装着。(ロードスター用/NA系を加工流用)
④フロント・ロアアームの延長により、キャンパー角を付ける加工。
⑤燃料ポンプ及び、フューエルレギュレーターを新品へ交換し、ポンプはバッテリー電圧をリレーを介して直にかける電源配線を追加加工設置。ちなみに、カプチーノは燃料が減るとコーナーリング時に『息つぎ』状態を起こすので、部品取りのガソリンタンクを降ろし、ポンプ周りに隔壁を作る作業を行い、出来上がったら即タンクを交換します。

⑥フロント・ブレーキキャリパー及び、ローターのサイズアップによる強化。(他社純正部品・キャリパーは1600ccクラスの物。ローターは1800ccクラスの物《6本スリット加工も施す》・を加工流用。ブレーキパッドは『アクレ・フォーミラー700C』を装着。Pバルブ部はスルータイプ《バルブ無し》へ交換し、フロント・ブレーキの効きに合わせ、リヤ・ブレーキキャリパーの効きをフルとする)。また、車両の走行が20万キロ近く、純正ブレーキ・ホースの交換歴も無いので、この機会にステンメッシュ・ホース(ブラック・ナイロン・コーティングType)へ交換。ちなみに、ブレーキの純正シム・プレートを現在部品商にて発注中にて、入荷したら装着予定。また、ローターのバックプレートはローターサイズがかなり大きくなったので不適合にて、はずしてしまいました。
⑦フロント・フェンダーダクトの穴を拡大し、さらに上下ダクトの間に隔壁を設け、上部ダクトはエンジンルームの熱を、下部ダクトはインナー・フェンダー下部をカットし、フロントタイヤハウス内の熱を抜くようにする。更に、社外のサイドステップ(TAKE OFF)もエアーが抜ける様に、純正フロント・アンダーフェンダー下部に大穴を開け、サイドステップ自体にも穴あけ加工。本当はGTカーの様に大きなダクトにしてしまい、ベンチュリー効果によるダウンフォースの増加を得たかったのですが、それはやりすぎとの事で止めました(笑)

⑧中途半端なアーシングがしてあったので、改めてアーシング施工し直し。ウチはアーシング施工時には、普通のアーシング配線にプラスして既存の純正アースポイントへの連結も施します。
⑨エアクリーナーを某毒キノコ・スポンジタイプからメッシュタイプへ交換。
⑩部品取り車についていたドアミラーの防眩ブルーミラーを移植。
⑪死にかけのオルタネーターをこれまた部品取り車から移植。
⑫以前、オーナーさんが峠にてバトル中に、なんと!『猪の突撃による事故』にて潰れていたA/Cコンデンサーをはずし、それに伴いA/Cコンプレッサー及び、レシーバー・タンクやA/C配管を撤去。ちなみに、このはずしたA/Cは、わざわざR12ガスからR134ガス仕様にコンプレッサーから配管Oリング、レシーバー・タンクまで全て交換していたのですが、そのA/C機能を発揮する前の事故にて一度も使われませんでした・・・。
⑬機械式VVCの取り付け。
⑭エンジン自体の走行距離が15万キロを超えているので、オイル交換時にワコーズの『エンジン・パワー・シールド』をオイルに添加しエンジンO/Hまでの間の延命(?)とする。オイルはOMEGA G-1(10w-40)を使用。
⑮一部の経年劣化した水周りホース類を交換。
⑯リヤ・バンパーもフロントバンパー及びサイドステップ同様に社外品(TAKE OFF)に変更されており、純正のバック・ランプが無理やり取り付けてあり、見た目も悪かったので、部品取り車『スバル・ビストロ』のバックランプを移植。
⑰前回交換からの走行距離も交換時期であったので、リヤ・デフオイルもOMEGA 690/レッドラベル(80w-90)に交換。
⑱経年劣化により、破れていた前後足周り各部のボールジョイント・ダストブーツをジョイント部のグリスアップした後、全て交換(全部で10箇所)。(スタビ・リンケージのダストブーツは設定が無いので基本ASSY交換となるのですが、スタビ・リンケージのボールジョイントの状態が良好なので、切れている部分をシリコンコーキングにて補修しました。)

以上です。
後は、足周りのセッティングをこれから行い、フロント及びリヤのモノコックロアアーム・バー及び、ブレーキ・マスターシリンダー・ストッパーを手持ちの端材にて加工製作します。
そして、ひと月ほどオーナーさんにミッションの慣らし走行をしてもらった後、ミッション・オイルの交換及び、シンクロの保護の為のミッション・オイルクーラーの取り付けをします。
それにしても・・・・、沢山の画像貼り付けって面倒ですねぇ~(笑)
Posted at 2014/05/11 13:32:02 | |
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