
昔々、まだドリフターズに
荒井注がいた頃、うちには警察犬登録されたシェパードの♀『エディ』号がいました。親戚から譲ってもらった犬です。
最初は『アロー』号というシェパードがいたようですが、病気になり、急遽、アロー号を戻すと同時に、エディが代わりにうちに来たと聞いています。(アロー号はその後長生きして、親戚宅で顔を見ました)
エディはとても勇敢な犬で、相当みんなは怖がっていたようですが、私はまだ幼稚園生だったからか、エディには全く恐れを抱いてませんでした・・・といいますよりも、むしろエディのほうが私をすごく優しく扱ってくれました。
馬乗りならぬ犬乗りになっても、おとなしいし、
全くおとなしい犬でした。たぶん、私が子供だったから、エディのほうが気を使って優しくしてくれたのでしょう。しかし、他の犬にかぶりついたり、私が飼っていたヒヨコがエディの犬小屋に走りこんだ時には、てっきりご飯だと思って、目の前でパクッっと(涙)
ワンワン泣きました・・・エディはまるで猫がネズミを獲って買い主に見せるように「すごいでしょう」と得意気な様子だったのですけど・・・こちらは(泣)
でも、エディとの付き合いもそんなに長くありませんでした。
小学校に上がった頃、両親からエディに近づかないように言われました。裏で『ウォンウォン』という声、たまたま当時、我が家に新規導入となったカセットテープの片隅にほんの数秒だけ残ってます。
ある日、親父からエディと散歩に行く、と言われて、一緒に喜んで歩きました・・・それがエディと最後の別れになるとは夢にも思わず・・・・
ある建物の傍に来ると、親父がエディのリードを建物の入り口近くにある杉の木にくくりつけて、エディを置いて帰ろうとしました。もちろん、私は親父に「エディは?」と訪ねましたが、とにかく強引に私は引っ張られてまた家に歩いた帰りました。
振り返った時、エディがぽつんと座り、私らのほうをじっと眺めていました。こころなしか目がウルウルしていたような・・いや、気のせいでしょう・・私がウルウルしていたのかも・・・・
その後の記憶があまりないのですが、数年後に知ったのは、そこが福岡市の保健所であったことでした。
エディは蚊に刺されて、もはや病院でも助からないと見捨てられていたようです。それで、これ以上苦しませないようにと・・・・それを知った時、親父を責めましたが・・・・責めても仕方ないですね・・・うちも貧乏でしたし・・・・
薬も治療費も高かったでしょうし。
それから、我が家で生き物を飼うことはご法度になりました。少なくとも、昭和時代から平成5年までは・・・・・
エディ・・・あの頃は全く子供でよくわからなかったのですが、今ならもう少しエディの気持ちが理解できたのかも、そして、エディを助けるために何か役に立てたかも・・・僕の保母さんみたいな犬でした。
散逸した写真を最近見つけてアップしたのがこのブログです。
昔は、我が家にエディが警察で活躍した時にもらった表彰や登録証があったのですが、引越しを繰り返してからはもう、何も残ってません。形見はこれら数枚の写真とカセットに残った数秒の声です。
でも、恩人ならぬ、恩犬のエディをこれからも心のなかに抱いて、いつか虹の橋のたもとで逢える日がくることを念じつつ、偲びたいと思います。
エディ号よ、ありがとう!
Posted at 2012/08/02 00:23:39 | |
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