山梨交通といえば、いすゞしかいない、ある意味バリエーションが少ない事業者というイメージが付いて回ります。
特に、縄張りを同じくする富士急系は偏りはあるものの4メーカーを導入しているため、よりいっそうそういうイメージが・・・
・・・というわけで、山梨交通の保有している車輌を
マニアックな領域まで踏み込んで分類してみたいと思いますw
まず、大型車編!その中で今回は
キュービックを主題にします。
山梨交通といえば、60年代よりいすゞBU系を多く導入していました。
BU05 1968年式(廃車済)
最終年式ははっきりしませんが、1977年前後に新車は中型のCCM/CDMにシフトされたようです。
その後、
89年にP-LV314Kが導入されるまで大型車は導入されていません。
P-LV314K C594 1989年式(廃車済)
これが約10年ぶり、平成元年に導入された大型車です。
前後ドアで
リーフサス、
低床シャーシで登場しました。
ラインナップのうち最も短い
K尺のショートオーバーハング仕様です。この長さで前後ドアを選択すると最前列の窓が嵌め殺しになるようです。
ハイバックシートがずらっと並び一見ハイグレードですが、シートピッチはさすが路線車!
P-LV314K C610 1990年式
翌年に導入されたグループも基本的には同じ仕様ですが、低床シャーシから
標準シャーシに変更されているようです。前ドアのステップの高さが89年式とは全然違うのが分かりますかね?
U-LV324K C622 1991年式
キュービックはここでマイナーチェンジを行い、平成元年排出ガス規制に適合して外観が変わっています。ですが、仕様は90年式とほとんど変わりません。最前列の窓が開閉できるようになり、屋根上のエアコンユニットがなくなりました。
この仕様は91年に4台のみの導入に留まっています。
そして93年にはガラッと変わったこの仕様になります。
U-LV224K C646 1993年式
このグループから再び低床シャーシに戻りました。エアサスになり、入り口が後から中へ、引き戸から
グライドドアに変更、さらに中ドアに
リフトを装備しています。
メッキバンパーが廃止されたのがこのタイミングです。同じ仕様で95年まで増備されました。
この後、キュービックは平成6年排出ガスに適合し、V8エンジンを搭載しますが、
山梨交通には1台も導入されていません。
そして、時は流れ2000年前後、それまで新車のみの導入だった山梨交通ですが、
国際興業をはじめとする各方面から中古車がやってくるようになりました。そのうち、キュービックは多岐に渡ります。ここで紹介できるのはそのうち
7種類です。
先陣を切ったのは新車導入されなかった9m車で国際興業からでした。
P-LT312J C689 1989年式(廃車済)
87-89年式だそうです。同時期にごく少数P-LV314Kも来ているようですが、撮影を始めたのが廃車時期だったため、撮影はこれ1台しか出来ていません(しかもリヤのみ…)。
カラーリングも基本的に国際興業のままです。
U-LT332J C716 1991年式
U-LTも来ていますが、いまいちパッとしない雰囲気です。
エンジン音がLV系とは全く違う上、エアコンユニットの大きさが見分けポイントです。
U-LV324K C713 1991年式
3種類目、これが一番多く移籍してきました。
前中ドアのLVです。
低床シャーシで
リーフサスです。内装は廃車発生品を使ったのか、車ごとにシートが違う仕上がりです。
山梨交通の新車導入車とはギヤ比も違い、
5速がオーバードライブとなっています。そのせいか、エンジン音もかなり違って聞こえます。
U-LV324K C725 1994年式
4種類目、上のキュービックとほとんど変化ありませんが、
フロントオーバーハングが長くなっています。
むしろ純粋なK尺とも言えるこの長さですが、上のC713号車と見比べるとドアとフロントフェンダーとの間隔が広く、94年式のみこの長さを選択したようです。
テールランプが米粒型から角型に変わったのもこのあたりです。
U-LV324K C729 1992年式
5種類目、これはかなりイレギュラーな仕様です。
唯一、
富士重車体で
逆T字窓という都会的な見た目をしており、IK製でサッシ窓ばかりの同社内ではかなり目立つ1台です。この年式でシフトにフィンガーコントロール式を採用しているのも都会的です。
川崎市交通局から1台のみやってきました。
U-LV324L C766 1995年式
6種類目、国際興業からやってきた1台ですが、違和感たっぷりですね…
若干長いL尺な上、
ワンステップで
リフト付きです。顔つきも違います。画像では隠れてしまっていますが、前後にはアンドンが装備され、都営バスと同じ
「リフト付き超低床バス」と誇らしげに書いてあります。1台のみ在籍。
LV832L C758 1998年式
はい、泣く子も黙る、
フルノンステップバスですね。これも国際興業からの中古車ですが、98年式と山梨交通が保有するキュービックでは最も新しい車輌です。
カラーリングは国際興業のノンステップ色のままです。どうやら
試作試験車のようで、型式にKC-の冠が付かないそうです。燃費が悪い、トラブルが多いなどの噂を耳にするLV832系ですが、これからも末永く使っていただきたいものです。3台移籍しましたが、この1台以外は廃車されています。
はあ、長かったですwww
ここまで書くのに時間がかかるとは思いませんでしたw最後のほうは若干雑になってしまいましたが、これでこの記事はおしまいです。
最後まで読んだ人は相当な人だと思いますwそれでは!
参考文献:山梨交通60年史
Posted at 2015/11/18 18:45:35 | |
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