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2016年01月15日

【サーキット走行の勧め:閲覧注意】スレンダーが考えるTC2000 1分9秒台への条件

【サーキット走行の勧め:閲覧注意】スレンダーが考えるTC2000 1分9秒台への条件 こん○○は!
このネタ、いつかは書こうと思ってたのですが、リクエストをいただいたので頑張って書いてみようと思います。

今回のネタはTC2000の走り方の話ではありません。
私レベルでは、ドラテクが…とかラインがどうこうレクチャー出来るレベルじゃないので…あくまで車体のポテンシャルや発生する力学的な要素がTC2000で10秒切るレベルに達するにはどうすれば良いのかを表現しようと思っています。

今回のネタをご自身の走りと比較するにはロガーデータが必要になりますのでご了承ください。



今日のはヤバいです…数式と妄想のテンコ盛りです。

そして…長文です(爆)


まず最初に…
サーキットでのタイムに重要なのは
・パワーウェイトレシオ(以下PWR) (車重/馬力で計算)
・最大に発揮できる縦横のG
大きくこの2点なので、この観点で分析を進めてみたいと思います。

今回ターゲット車両のクルマの性能を下記のように決め打ちで設定しちゃいます。
・NA2Lレベルの車両:最大180馬力(実測値)
・車重:1350kg
・ガソリン満タン:50kg
・ドライバー:70kg

この条件だとPWRは8.2(kg/ps)となります。
多少の差はあるものの、大体アルテッツァ、アコード、RX-8、シビックセダン辺りがターゲットになると思います。

PWRは一般的に変更が難しい(パワーアップや軽量化が必要)と思います。
ですので、今回は最大縦横Gをどのくらい発生させれば良いのかにフォーカスを当てて検証してみます。
尚、今回の計算は機械式LSDは装着していない車両を対象とします。

ここで、いつもの…

タツゥさんお手製のTC1000サーキットシミュレータを使います。
※本来はTC2000のシミュレータがあるといいのですが、持ってないので…TC1000用で代替します。

TC1000とTC2000では、相関係数があって
TC1000タイム:TC2000タイム=1:1.6
が相場となっているようです。

事実、過去の自分のタイム比率(同時期&同仕様での比較)を見てみると
TC1000TC2000タイム比率備考
43.369.21.5982014年夏
42.668.31.6032015年春
41.866.41.5882016年冬
アテにしてよい値だと考えられます。
自分の場合は、ややTC1000の方が苦手だとは思っていますが、係数1.6から大きくずれる事はありませんでした。

ちなみに…
みん友さんでデータが簡単に確認できた○ありすくん(GDAインプ乗り)を題材にすると…
TC1000TC2000タイム比率備考
43.369.21.598季節ズレご容赦m(_ _;)m
とまあ大体あってるので、やや乱暴ですが係数1.6で良しとさせてください。A^^;

故に、TC2000で1分9秒9を出すためのTC1000のタイムは
69.9/1.6=43.68
余裕を鑑みるとTC1000では43.5秒を切れればTC2000で9秒台が出せる可能性が高いと言う事になります。

どうなるとTC1000で43.5秒が切れるでしょうか?


PWRは前述で定数化した通り8.2(kg/ps)とします。
この性能を前提にシミュレータで計算してみると
・最大横G:1.1G
・最大減速G:0.7G

を各コーナーで適切に発生させる事が出来れば、43.29秒≒43.3秒でTC1000を走る事が出来る様です。
※前提として、しっかりアクセルが踏めるとか大体のレコードラインをトレースできる事が必要です。


最大減速Gが0.7Gって言われてもわかんねーよ!(怒)


『Gがこんなに凄いなんて…ああぁ…』
とか言ってる場合じゃねーっ!という声が聞こえてくる気がしたので、分かりやすい表現を考えてみました。

例として、TC1000洗濯板前のフルブレーキを例にして最大減速Gを求めてみます。
今回のシミュレータで作成したTC1000の加減速曲線です。見にくいですが赤太線が今回計算した43.3秒で走った場合のグラフです。

加速度aの計算式は以下で求められます。
a=(v-v0)/t
・vは加速した後の速度
・v0は初速度(m/s)
・tは経過時間(s)
・aは加速度(m/s2)


これらのパラメータは、洗濯板手前からのフルブレーキング部分から
・初速度(v0)=113.5km/h
・経過時間(t)=1.75秒
・減速後の速度(v)=70km/h

大体こんな値が抽出出来ます。
※この辺はご自身の実走データからパラメータを作っていただけるとより確実なシミュレーションが出来ると思います。

70(km/h)=113.5(km/h)+a*1.75(s)
a=(70-113.5)/1.75=-24.85km/h/s=-6.90(m/s2)
-6.90(m/s2)/9.8(m/s2)≒-0.70(g)


とまあこんな計算をするのですが、今の世の中にはこんな便利な計算サイトがございまして…
http://keisan.casio.jp/exec/system/1161228700

このサイトを使って、先ほどのパラメータを入力してポンと押すと…あっさり0.7Gと出ました。
態々計算したオレは一体…(>_<;)

ロガー上でGの値が出てるからそれ使えばいいじゃなか?
と言うご意見もあると思いますが、ロガー上のG表記は実際より大きく数値が出る傾向がある様なので、Gの計算については速度と時間から求めた方が正確な値が出せると思います。

113.5km/hから1.75秒程度で70km/hまで減速出来ると大体0.7Gの減速Gが発生できるのですが、TC2000で10秒切るなら、このくらいのブレーキングが必要…と言うのが今回の結論になります。


折角なので、更なるタイムアップについてもシミュレートしてみます。


<減速Gの向上>
タイヤの性能アップやブレーキング技術の向上でより減速Gを向上させた場合どうなるか?
最大減速Gを0.8G掛けられるようになると、PWRや横Gのパラメータは同じでも
43.3秒→42.9秒とタイムが0.4秒もアップします。


更に最大減速Gを0.9G掛けられるようになると
43.3秒→秒42.7秒
TC2000の場合は、42.7x1.6=1分8秒3位で走れる事になります。


このグラフ(赤太線)は、最大減速Gが0.8Gの時での計算結果ですが、PWRが同じでも1コーナーでの最大速度が0.7Gの時より2km/hほど伸びてますし、全体的に速度が上がっています。
減速Gを上げること=短い時間で止まることが出来き、余裕が出来た時間を加速に使えるという事です。

このグラフの実走データ(水色太線)はスレンダーの実走データ(42.6秒)です。インフィールドにて多少ラインの違いはありますが、おおむねイイ感じにシミュレート出来ていると思います。

<PWRの向上>
これ…非常に興味深いですよね。エンジンをパワーアップさせるのは中々難しいと思うので、今回は100kg軽量化した場合をシミュレートしてみます。
※実際には軽量化するとブレーキング技術が軽量化前と同じでも減速Gが大きくなるはずですが、今回計算上Gの値は変えてません。

結果43.29秒→43.17秒と0.12秒程速くなります
…って誤差じゃんと言ってはいけません。TC1000での0.12秒はTC2000での0.19秒に値するからです。
更に軽量化に伴う加速・減速Gの増大を加味すると、TC2000では0.2~0.3位タイムが違ってくると思います。
とは言っても…100kgもの軽量化に手を出すのは自分は無理ですが…A^^;


と言う事で…いくつかグラフと数字を出してみましたが、パワーや重量、縦横Gによるタイムの相関、TC2000で10秒を切るための条件が少しイメージしていただけたのではないでしょうか?

結論です。
全重量1470kg、
180馬力のクルマで1分9秒台を出すためには…
・TC1000において最大減速Gを0.7G(最大横Gは1.1G)発生出来ること
・各コーナーで適切にそのGを引き出せるセッティングと技術があること
・上記を駆使してTC1000で43.5秒を切れること

これらが条件となると考えられます。


実際はTC1000とTC2000ではスピードレンジが違い、特に80Rや最終コーナーといった高速コーナーでのスピードがタイムに大きく効いてしまいます。
緊張なども重なり実際はTC1000と同じようなドライビングをするのは難しい
のですが、あくまで車両性能や計算上の数値からはこの様な結論になると言う事です。

自分の当面の目標は1分6秒切りですが、その場合TC1000で41.2秒程度で走れないといけない事になります。…今時点では全く見えてません。A^^;

と言う事で…ココまで読んで下さる方は…この記事にたどり着いた方の内、きっと1割程度だと思います。こんなマニアックな情報を最後まで読んで下さりありがとうございました。
少しでも参考になると幸いです。(*^^*)/


≪おまけ≫

さて…ここまで数字の羅列をすると気になるであろう横Gの求め方も記載しておきますね。
TC1000の場合、1コーナーが25R、2コーナーが60Rの複合コーナーですが、皆さん1~2コーナーを合わせてコーナーワークすると思うので、ザックリ45R位のコーナーとして考えちゃう事にします。

自分の場合は、42秒台だった時の1~2コーナーのボトムが大体80km/h程度だったので、その数字を使うと横Gはこんな計算になります。

遠心加速度は”a=v^2/r”で求められます。
時速80km=秒速22.22m
a=22.22(m/s)^2/45=10.97(m/s^2)=1.12G

この計算結果を持って、シミュレーション上の最大横Gは1.10Gで設定しました。
ブログ一覧 | サーキット走行の勧め | 日記
Posted at 2016/01/16 01:07:13

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この記事へのコメント

2016年1月16日 7:57
おはようございます♪

早速のUPをありがとうございます(^^

とても分かりやすい表現と分析でした。
理解と実行は別物ですがスレンダーさんの分析結果を念頭に置いて走ってみます(汗)
コメントへの返答
2016年1月16日 14:15
こんにちは~。

楽しく読んでもらえれば何よりです。(^^

仰る通り、理解と実行は別ではありますが、タイムが出せる条件が頭に入ってるともしかすると少しずつ実行も変わるのかなぁ…なんて思います。

自分もログを眺めて…今度はこんな風に走ろう!と思って、いざサーキットに行くと忘れている事しょっちゅうですが、それでも少しずつドライビングが改善されていると思いたいです。。A^^;
2016年1月16日 9:09
おはようございます。

自分のデータ見ると、最大Gは縦、横とも出せるけど、全部のコーナーで安定して出せないようです。

特に1コーナーと最終コーナーのブレーキングポイントが手前過ぎでした。

走っている時の感触でわかってはいたけど、ビビリミッターが作動しちゃうんですよね~。

DSC ONでも6秒台出るのがわかったので、無理せず少しずつ詰めてみます。
コメントへの返答
2016年1月16日 14:18
こんにちは~。

ですね~。
私たちも走り始めたころは、記事にも挙げたタツゥさんに減速の傾きは各コーナー一定の減速Gを発生させるべしと言われました。

ビビリミッター、正しいと思いますよ。
自分もそうでしたが、段々止められるようになってくるので少しずつでイイのだと思います。

エイトのDSCはホント優秀ですね。
しかしながら…自分的にはそこでベストかよ~と若干涙目でした。A^^;
2016年1月16日 18:29
こんばんは。

大事なことなので3回再読しました(笑)
やはりポイントはブレーキングですね。
走り方を再度見つめ直すことが必要だと痛感しました。
筑波係数の例外にならないよう、頑張らないとだな(爆)
コメントへの返答
2016年1月16日 18:42
こんばんは。(^^

3回も読んで頂いてありがとうございます!
ですね~。自分も暫く仕様変更してないのですが、ブレーキングのレベルと共にタイムが向上出来てると思います。

実は私もTC1000が苦手で、筑波係数を考えると41.5秒くらい出せないとダメなのですが…中々難しいですね。A^^;
2016年1月17日 18:04
ううう(^^;) む、難しいです。スレンダーさん、頭良すぎで、私頭悪すぎ(泣)
コメントへの返答
2016年1月17日 22:09
こんばんは!
ベスト更新おめでとうございます☆

いやいや…大したこと書いてなくて、ちゃんとクルマを止められれば9秒は出るよ~という話です。
41秒台で走ってるtonnelさんならちょっと慣れたら10秒切りはあ~っという間だと思います。
それどころか、自分もあっさり抜かれそうな気がしますA^^;

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