
こん○○は!
みんカラでは殆ど需要がないであろう、オーディオ話を久しぶりに書きたいと思います。
今回はエレキットのTU-8200という真空管アンプの組み立て日記です。
#TU-8200でのボリューム交換ネタが意外とネットにないので、情報を探してる方の手助けになればと思います。
事の始まりは…
後輩『スレンダーさん、私も(比較的)ちゃんとしたオーディオで音楽聴きたいんですが、お勧めありますか?』
と相談を受けたので…
スレ『予算○○だったら、アンプなんて組み立てキットの真空管アンプ買ってきて作るのがお勧めよ~♪』
後輩『んじゃ、それ買ってくるんで
スレンダーさん作ってくださーい(^^)/』
とめっさ明るく言われたので…久しぶりにハンダコテを握りました(笑)
#写真撮り忘れてイキナリ基盤が出来上がってますが…勿論一つ一つ取り付けましたです。
私が選定したのは、EKジャパン社のTU-8200という出力管に6L6GCを使ったシングルA級アンプです。

出力は定格8W+8Wですが、過去経験からA級シングルなら3Wも出てれば音量的には十分なので、8Wもあれば能率高めのSP(85db以上)で慣らせば10帖くらいまでの部屋なら十分です。
選定理由はこんな感じ。
・過去自分が購入したキットの後継機であること
(音質だけなら10万円くらいのプリメインアンプに引けを取らない)
・キットに入っている安いボリュームは…きっと交換できるだろう
(という甘い考え)
・(過去実績から)3結への改造も…きっと簡単だろう
後輩が購入し、直接拙宅に宅配してくれまして(笑)
箱を履けてみると
部品点数…多っ!?
(シングルアンプなのに前モデル(TU-879S)の1.5倍以上ありそうな感じでした。。。汗)
とはいえ、説明書通り組み立てれば10時間くらいのボリューム。
「まあ改造もVR交換くらいで
すぐ終わるだろうw」
と言いつつ…結構な期間公私ともども忙しくて数カ月放置…
すまん…後輩よ…A-_-;;
回路図と取説みると…
『す、すげー、ジャンパーで
UL、3結、5極の接続が選べるようになっておる…』
恐らく、過去のシングルアンプキットで上記に改造する人が(自分含めて)多かったのでしょうが、それを設計に入れてくれるなんて、EKジャパン様素敵過ぎる♪
このお陰で、ボリュームを質の良いモノに変えるのと、気になる人はカップリングコンデンサ変えるくらいのプチ改造で十分な感じです。
#一番音質に効くのは出力トランスだと思いますが、このキットには価格なりのモノがついてるようで一安心(^^♪
エレキットの最大の泣き所は…

このやっすいボリュームなのです。これをもちっと良いのにしてくれれば、普通はほぼ不満のない内容です。
と言うことで製作開始!

作り始めると、熱中してあーっという間にこうなります☆彡
こういう趣味は
作って楽しい♪
鳴らして楽しい♪
弄って楽しい♪
と3拍子揃ってて…クルマ遊びに通ずるところがあると思います(笑)
仕事終わりの深夜…寝る間も惜しんで結構ガンガンにビール飲みながら作っておりましたたところ…
基板間をつなげるコネクタ部分で
まさかの作業ミス…ぎゃー~~(爆)
ミスった場所が40か所はんだ付けする必要のある鬼門ポイントだったので…基盤から取り外すのに一苦労( ;∀;)
#やっぱり、酔っ払ってる時に精密作業はやっちゃダメです…orz
自分でミスっておいていうのもなんですが…
このTU-8200というキット、初心者の取り付け精度のばらつき対策として、基板間の取り付けなどは基本ソケット形式になっています。ですので…組み立てが簡単な反面、ミスった時のリカバリやちょっとした改造などは少々しにくい構造になってると思います。
まあ、ミスったら秋葉へGOすればいいだけでございます(^^

今回ミスったのはLピンヘッダ取り付けなのですが、秋月か若松に行けば余裕で売ってますので大丈夫(^^)b
補修パーツ購入と交換するボリュームの選定のため…
久々に行ってきました。ラジオ会館内の『若松通商』

ボリュームの値段的にはこの辺が候補になると思います。
・東京光音2CP601 約2,500円
・アルプス電気RK27 約850円 …大きさ的に入らないかも(汗
仕様はキットのボリュームが50kΩなので、同じものを買えば大丈夫。
交換するボリュームもお好みですがAカーブがお勧めだと思います。

今回は過去使ったこともあって、ノイズもギャングエラーも少なく耐久性バッチリな「東京光音2CP601」を大奮発!
#すっごく安くて性能が良いと噂のマルツR1610Gあたりを使ってみたかったのですが…

当たりはずれ結構あるらしいのと…外すととっかえひっかえの作業がめんどいので今回はパスしました。人柱的に流石に後輩のでは悪いので、そのうち自分のアンプで試してみたいです。
ということで、今回のメインであるボリューム(VR)の交換手順です。
※ネットで調べたらTU-8200ではあまり事例を載せてくださってる方がいないのと、ハムが出て基盤利用を断念したという記事を見つけ…下調べせずボリュームを買ってきてしまったことに恐れおののく(滝汗)
この『切り取るな』とこれ見よがしに書かれているこの基盤を切り取ります。

個別に基板を作ってもかまいませんが、切り取った「VR取りつけ基盤」はそのまま使えるのでコレを使います。
サイズはあってませんが、VRをちょっと強引に差し込めばOK。

はんだ付け後余計な足は切り取りましょう。
切り取っちゃったこのVR取り付け様の基盤を、

こんな感じで結線します。
標準より大きなVRを入れると、この基盤に削り加工しないといけないのですが、

この削った部分に配線入っておりアース用のネジ付きスペーサーと短絡してしまうので、念のためビニールテープで絶縁しておきます。

こんな感じに収まります。
懺悔すると、この後火入れしたとき作業ミスもあり盛大にハム音が鳴り響きわたるは、ボリュームは全然効かないわ…大慌て(TT;
VRノーマル戻しやらなんやらで結構デバッグした結果…B電源周りが小さなゴミで短絡してた模様。
修正後はバッチリとクリアな音が鳴り響きました♪
このアンプとの組み合わせにDALIのZENSOR PICOを勧めたのですが、

後輩は素直にそれを購入。
手元にあるのでそれでテストしてもよかったのですが…普段聞いてるSPの音じゃないとセッティング含めた変化や良し悪しが判断つきにくいので…

長年使ってる手持ちのALR/JORDAN EntryS(インピーダンス8Ω/能率87db)で色々テストしました。
デバッグ後は何ら問題なし。ホッと一安心。

ということで、すこし人柱感のあった、TU-8200+東京高音2CP601(50kΩA)の組み合わせは全く問題ないという事で良かった良かった。
バリ音どころかホワイトノイズも殆どしない(左右独立FETリップルフィルターの恩恵かしら?)、この値段の真空管アンプとしては素晴らしいクリアさ。
やっぱりVRは絶対ちょっとだけ良いモノに変えた方がいいです。
労力が少ない割にアンプの実力アップ感半端無いので(^^)v
この手のアナログアンプは各素子が落ち着くまでエージングに数十時間くらい鳴らしたいところ。
エージングがてら手持ちのCDをいくつか聞いてみましたが、JAZZのピアノ中心のトリオとか、小編成の音楽の再生能力は本当に素晴らしい。
音像定位もVRの性能アップ効果も手伝い、ボーカルものは見事にセンターに音像が出ます。
この時点で…自分がこのアンプ欲しくなってきましたw
キット標準の6L6GC
(ELECTRO-HARMONIX製)も十分良いと思いますが、このアンプには「アクティブオートバイアス調整機能」という素敵過ぎる機能が付いており、手動によるバイアス調整なしに、出力管をKT66、KT88、6550、EL34等に変更出来ちゃうのであります♪
取り敢えず、テストがてら手持ちのKT88/Svetlana(右の大きい方)に変えて鳴らしてみると…

全然エージングしてない6L6GCに比べ、予想通り低音がパワフルになり中域も中々の伸びです。

JAZZやロックを聞くならやはり定番のKT88の方が良さそうです。
それにしても「アクティブオートバイアス調整機能」すごくよく出来てると思います。
一手間必要とは言え5万円ちょいで買えるアンプでこの音質と機能があれば満点だと思います。
羨ましい~~
久々にオーディオ弄りしてたので、書いてて楽しかったです。
そのうちサーキット走行の勧めならぬ…真空管アンプの勧めでも書いてみようかしら…
ホントか?A^^;
それはさておき…
後輩の元に送るまで、もうちょっとこの素敵なアンプと楽しい時間を過ごしたいと思います。
<おまけ>
ちょっと前の真空管アンプ(市販品)は、偶にふたを開けて

出力管の経年変化に合わせて、定格に合うようにバイアス調整しないと性能が変わってしまうのであります…A-_-;
この写真のアンプ(TRV-35SE)は出力管差し替え可能なタイプではありますが、その際はバイアス調整する必要があり…簡単なんだけど自分の様な無精には面倒なのであります。