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だみをのブログ一覧

2013年03月03日 イイね!

アルファロメオ・ミト雑感(4)

今日、ここで書く記事は昨日会社のゴルフコンペのために遠乗りした話と最近考えていたこと、と決めていたのだが、しかし思いのほか今日は残念なことがあり、そのことを先に記述する。

というのもクルマを運転して20余年、初めてクルマでスピード違反で捕まったからだ。
簡単に言えば、家を出て国道に入り、そこが下りから上りになる部分で、ちょっと調子に乗ってDモードに入れ初期加速を得たところだった。前に車がおらず、十分に開いていて、しかもバイパスのような道路で交差点はなく、右折車もいない右側車線、というシチュエーションでの、それは出来事だった。背後の数台後ろには数代前のトヨタクラウンの覆面パトカーがいて、右車線で出て加速した私を目ざとく見つけて迫ってきたのである。

もちろん違反は違反であるし、私は悪くない、とかその取締りはなってない、などと言うつもりはない。ちょっと残念だった、という程度であるし、お金的には痛いがそれも税金というなら違反金はもちろん払うので、ぜひとも何かの役に立てていただきたい。世の中的には3月になって春の交通キャンペーンなのか、それから片道1時間強のドライブの中ではパトカーやら白バイやら果ては待ち伏せている警察官まで、今日はよく見かけた。皆様も是非とも安全運転には気をつけられたい。

さて、かように1.4Lのミトと言えど、Dモードは侮れない。私的にはそれは3.2LのGTAのレスポンスと加速に匹敵するものを感じるくらいである。私はしかし滅多にそれを使うことはなく、日頃はおとなしくNモードで走っている。そのほうが首都圏の多くの一般道、あるいは近所の狭い道では合っているからで、GTAのときにはずっと違和感を感じていた。逆に昨日は、いくつかの場面でDモードを入れたので、昨日の話の中でそれは報告する。

昨日は、下道を20km、そこから高速を60km、さらに下道を10kmといったようなルートであった。
朝が早かったので、下道は狭い1車線の道だが、混んではいなかった。高速は左側車線を流れに乗って走り、その先の下道も混んではおらず、要はスムースな遠乗り、であった。

結果、この運転状況での燃費は満タン法で15.68km/Lと、ミトに乗り始めてから最高の燃費を記録した。先に述べたようにDモードはほとんど使ってないのだが、逆にDモードを使ったのは帰りの高速に乗るまでの一般道であった。その道はさすがに夕方はクルマが多く、信号も多いが基本バイパスのような道なので加減速がよく出るシーンであった。こと加速ということではミトのNモードは辛い場面がある。周囲の日本車についていけない、あるいは手際よく車線変更していくようなシーンではプリウス並みに辛いことがあるからである。こんなときDモードは有難い。0-50km/h強まで何の不満もない加速を得られるからだ。それ以上は気をつけないと冒頭の私のような結果になるので注意が必要である。そのことさえ気にならなければ、Dモードをデフォルトにしてもよいくらいで、実際乗るときには基本Dモードで乗る、というミト乗りの方もおられるようで、そうするとミトの印象もかなり変わることだろう。このバイパスでの状況は、その後夕暮れにかかる首都高速に入って、やや渋滞したり解消したりを繰り返して加減速が出るシーンでも同じであった。加速が必要となるシーンでは、Dモードは実に有難い装備である。

逆に、私のクルマは私が乗ることよりも家人が乗ることが多い。それは毎朝私を駅まで送ってもらうためを筆頭に、近所までの買い物や送り迎えである。特に冬の場合、アイドリングも早々に出発して、ヒーターがようやく効きはじめるか否か、くらいで到着してしまうような、いわば片道10分の狭い道である。このような運転状況下での燃費は、10km/Lを割って9.7とか9.9km/Lくらいに留まってしまう。きっとクルマにとっては最も厳しい条件の一つかもしれないが、しかしそれが我が家のクルマのメインの使い方であるから、仕方がない。これがGTAだった時分には5km/Lを割っていたので、それでもガソリン代に関しては助かっている。ちなみに冬の寒い日、エンジンが暖まるまではシートヒーターがあるのは有難い。これは冬が-15度くらいになるドイツに住んでいるときにもそうだった。VWなどはシートヒーターの温度調節(3段階)が付いていたくらいである。一番ホットなモードでは腰にも優しい(気持ちいい)という特典もついていた。

今日のドライブの目的は、先日メンテナンスをお願いした、バイシクルショップ玄、まで出かけて整備の終わった自転車を引き取ってくることだったのだが、コンパクトなミトは後部座席を倒しても全体的な前後長が不足するため、自転車を積み込むのは至難の業である。コンパクトなクルマが好きな私だが、その点だけがちょっと残念な点。もうひとつ、コンパクトさゆえの欠点として、後部座席の特に座面長が不足しているのはちょっと辛い。この点では147のほうがずっと優秀であり、それは3ドアか5ドアかということとは無関係で、私は3ドアをむしろ好むが、147のときには後部でも実に快適に座っていられた。これはヘッドクリアランスに関しても同様である。

なので私がアルファロメオにお願いしたのは、この後部座席の環境改善である。これは多分、クルマの根本的な大きさによらず、ほんの少しの改良で大きく改善しそうだから、である。それは、座面長をあと3-4cm程度伸ばすこと。147のように座面上面だけを前に少し伸ばすくらいでもかなり変わるはずで、仮にそれによって一見、見かけの足元広さが減っても、それは実用上は無視できる程度であると思う。近年のヨーロッパ小型車は、どうもこの点でおかしな設計になっているものがドイツにいていろいろ乗った時分にも感じられた。どの車種とは言わないが、5ドアで後部にも人が乗ることを考えているはずの車種ですら、そうなのでこれは一種の悪しき流行みたいなものである、と見た。考えてみたら、私の人生初のクルマであるVWゴルフIは、今やポロくらいの大きさでしかなかったが、後部座席は大人が十分に座れるくらいの広さがあった。ミトにはジュリエッタとは異なる需要(3ドアが欲しい)があると考えて、そこは真摯な設計変更をお願いしたいものだ。

もう一つ、後部座席関連で言えば、せっかく最近日本導入モデルを5人乗りにしてセンターのヘッドレストやシートベルトを追加しているのであれば、フロアマットはセンター部分にも欲しい。どのみちフロアマットはオプションなのだから、だったらセンターマットだけも買えるようにしてくれれば、4人乗りとして使う人と、5人乗ることがある人とで選択肢もあるではないか。

以前述べたように、私の中ではミトは現状唯一の3ドアのアルファロメオであり、それは小さなGTである。このミトの立ち位置はアルファロメオだってフィアットとの差別化を考えるまでもなく十分認識しているはずなので、価格差も結構だが、是非とも考慮してほしい部分なのである。
Posted at 2013/03/03 23:26:20 | コメント(0) | トラックバック(0) | アルファロメオ・ミト | 日記
2013年02月17日 イイね!

バイシクル・ショップ玄にルネエルスをメンテナンスに出す

バイシクル・ショップ玄にルネエルスをメンテナンスに出すミトの方にも少し書いたのだが、今日の一番の目的は私の自転車をメンテナンスに出すことだった。ドイツにいた時分には結構あちこち乗り回したのだが、乗っている間にいくつか気になる点があったのだ。クルマでも同じだが、さすがに古いものはメンテなしでは乗れない。

クルマでもバイクでもカメラでも時計でもそうなのだが、このメンテナンス、特にマニアライクなモノに関して言えば日本、特に東京や関西などの大都市圏というのは、世界的に見ても多くの専門店が揃っている。そしていずれも日本人特有の細やかさで、本来の性能を出すべく、いろんな知恵を絞ったり、その機械としての本質を探求してくれたりして、我々一般人から見れば大変ありがたい状態だ。海外に住んでみると、日本のイイところというのはいろいろと見えてくるものであるが、ここのブログ的に言えばそれはこういうメンテナンスの話になる。

そして今日出かけて行ったのは、最近いろいろな自転車雑誌で紹介されている、東京都北区にあるバイシクルショップ玄。私は初めてのお店なのだが、大変きさくで私のワケの分からない質問にも丁寧に対応いただいて、日曜日の午後、ついつい長居してしまった。

しかしご主人は的確にいくつかのポイントを指摘してくれ、私も改めて勉強になった次第。逆にこれから何がどうなるのか一抹の不安もあるが、しかし春先、暖かくなるまでには必要な機械的メンテは終了して、今年は日本でサイクリングに行ける予定である。
Posted at 2013/02/17 22:22:47 | コメント(0) | トラックバック(0) | ルネエルス | 日記
2013年02月17日 イイね!

アルファロメオ・ミト雑感(3)3333km

アルファロメオ・ミト雑感(3)3333km今週は土曜日がまたまた洗車、そして今日は自転車のメンテナンスに行ってきた。
自転車の話は別に書くとして、まずは今日たまたまメータを見たら3333kmのぞろ目だったので写真を撮っておいた。だが見ていただきたいのは、オドメータではなく、アイドリングストップになっている状態。

インパネの中に黄色く光る”S”の文字。これがアイドリングしトップしたときに光るマークである。もちろんタコメータを見ていただくと針がゼロにあることからもエンジンは止まっていることは分かる。再起動方法は、踏んでいるブレーキペダルを離すか、Dに入っているシフトを左へ倒すか(これで任意の変速ができるようになる)、それともハンドルにあるパドルを引くか、である。平らな道や下りであれば、ブレーキを離せばクリープ現象と共にクルマは進んでくれるから、発進が楽である。

気をつけないといけないのは、登りの場合で、取扱説明書によれば「5%を超えている場所で止まった場合」にヒルアシストシステムが働くことになっている。これはオートマでないツインクラッチのミトの場合、過去のセレスピード同様、坂道発進はサイドブレーキと共にやらないと基本的には「下がって」しまうので、1秒間だけ下がらないようにクルマを保持してくれる仕組みだ。基本的にはこれ、大変便利な機能である。ただ稀にヒルアシストが効かないような場合もある(5%かどうかを人間が検知するのは難しい)。なので、登り坂でガソリンスタンドへ入ろうとするようなシーンで、左折しようとしたら歩行者がいて、一旦停止したらエンジンが止まり、しかし後続車両に迷惑を掛けまいとブレーキを離してエンジンが掛かるや否や、アクセルを踏んだら・・・ほんの0.何秒なのか、下がってしまったことがある。それ以来、後ろが確実で安全でない場合、ヒルアシストは100%ではないから、セレやMTと同様、サイドブレーキを引いてブレーキから足を離してエンジンを起動して発進するか、動き出す従前にパドルを引いてエンジンを起動しておいて、やはりサイドブレーキで発進するようにしている。

ところで自転車の話は別に書く、と言ったのだが今日分かったのは、やはり車両サイズ(特に長さ方向)が小さいミトの場合、後部座席を倒して自転車を積み込もうとしたら、大変だったこと。ドイツにいた時代には結構よくこうして後部座席を倒して自転車を積み、湖だのお城だのへ出かけていって、そこで自転車を乗り回して帰る、なんてやったのだが、一度も積めなかったことはなかったので、これにはちょっとアセってしまった。考えたらドイツではVWゴルフかそれ以上のサイズのクルマにしか乗らなかったので、実際VWポロとかBMWミニのクラスのミトでは、確かに乗らないようである。

しかし今日は乗らないというわけにはいかないので悪戦苦闘して、最後は運転席もやや前に詰めたら何とか収まってくれたので助かった。よく言われるのがミトはリアハッチの開口の大きさも小さいし、何よりその高さが高いので、大きなモノを入れようとするとなかなか大変だったりする。仕事柄、海外出張の多い私の場合、重量級になっているスーツケースを詰めるのもなかなか難儀だったりするのだが、これはまぁ仕方がないと納得するしかないのだろう。147に比べても明らかに開口は小さく、そして高い。その分、ボディ剛性に寄与しているはず、などと納得しているのは私だけか。
Posted at 2013/02/17 21:57:43 | コメント(1) | トラックバック(0) | アルファロメオ・ミト | 日記
2013年02月10日 イイね!

アルファロメオ・ミト雑感(その2)

アルファロメオ・ミト雑感(その2)3連休の中日、というのは悪くない。

幸い天気もいいことだし、これはもうミトでどこかへ出かけるしかないと思ったのだが、残念ながら子供二人はそれぞれ用事があるだの、ドライブには行きたくない(泣)だので、結局妻と二人で出かけることにした。

そういえば昨日は本屋へ行って、久しぶりに福野礼一郎氏の執筆のある特選外車情報F-ROADを買うついでに、いつものガソリンスタンドへ行って洗車をしてきた。先日はランボルギーニに出会った、あそこである。ここは家からは比較的近くて、何よりいいのは自動洗車が300円でできることである。もちろんもっと高級なコースもあるのだが、私は一番安い300円の洗車で十分。そして洗った後には「お手入れコーナー」があり、ここにクルマを止めて雑巾で拭きあげる。室内の掃除機は5分100円だが、マット洗い機はタダなので、これで十分クルマはきれいになる。そして一通り拭きあげてキレイになったら、GSに併設されている喫茶店で一服する。そしてそこのウェット紙おしぼりを一つ持ってクルマへ戻る。何をするのかと言えば、内装の掃除である。特にハンドル、ドアの取っ手、ギアとサイドブレーキを拭く。これら手が触れる部分というのは、思ったよりも汚れているのである。真っ白いウェットおしぼりは意に反して茶色くなる。そして拭いたあとの、ハンドルの何と気分のいいこと。クルマは外装ばかり洗っていても仕方がない、と思う瞬間である。

昨日はここに娘を連れて行き、いつものようにマット洗いは任せて私はボンネットを上げ、ドアのヒンジ周辺などを拭いていたら、となりにVWパサートにお乗りの御仁がいらした。同じように外装を拭いているのだが、ときどき私のミトのエンジンルームを覗いている。何か気になっているのか、と思っていたらとうとう声を掛けられた。「ミトってこんなエンジンでしたっけ?」それからしばらくはミトのモデルについての話になった。何でも昔75のツインスパークにお乗りの友人がいて、それ以来アルファロメオは気になっているのだ、という。何年か前に勤め先の近くのアルファのディーラーへ行ってミトも見てみたらしい。ついでにドイツのVW事情の話もした。ドイツではVWはもちろん日本のトヨタのように多いのだが、実はパサートはあまり見かけない。多いのはもっぱらポロとゴルフで、いわゆるB~Cセグメントのクルマが(当然といえば当然だが)多いのだ。VWについで最近多いのは、フォードである。ついに日本にも新型フォーカスが上陸したが、ドイツでもフォーカスをはじめ、フォードは売れているようだ。私も通勤車として何台かのフォードには乗った。最後に私が「でも機械としてはドイツ車のほうがいいと思いますよ」というと、その御仁は「私はずっといつかイタリア車に乗ってみたいと思っているんですよね」と仰せられ「まぁ、そんなものなんでしょうね」と言って別れた。もちろんミトやジュリエッタがかつてのイタリア車とは比較にならないほど、お勧めできることも忘れず伝えておいた。

ということなので、今日の晴天にバッチリ合わせてミトはきれいになっていた。ハッチバックだから147のときも同じだったが、リアハッチが一番汚くなる。そして白いボディだとそれはすごく気になるので、ちょくちょく洗車することになるのである。

昨日のアド街ック天国を見ていたら奥飛騨をやっていて、その温泉風情がよかったので、近場で温泉へ出かけることにした。なんだかんだでこの10年、私はほとんど日本で暮らしてないので、こういう極めて日本風情な温泉などに妙に惹かれたりする。そういえば2007年ころにはつい先日日本を含めて世界を震撼させた、アルジェリアにも1年半ほど住んでいた。場所と会社は違えど、私は同じリスクを背負って責任者として滞在していたのである。だから、なんぞのニュースのコメンテーターなんかよりもあのリスクについてはよく分かるつもりだ。お亡くなりになられた方々には、追悼の意を表するしかないが、しかしあの頃だって同じような事件は規模は違えど起こっていた。今回が格別過激だったことはあっても、別にその危険度やリスクは変わっていないのである。そしてそれは住んでみた人にしかわからない。

さて、結局出かけたのは国道413号沿い、道志みち、と言われる道路を走って「道志の湯」である。
ここを最後に走ったのは2007年に最初に買った147GTAで、その前は2005年に息子を乗せてベスパで走った。いずれの印象も大変よかったのだが、それ以来行ってないので、すっかりどんなだったか忘れていた。ややゆっくり目の朝食ののち、まずは津久井湖へ向けて出発したが、幸いクルマは混んでいなかったので、快適なドライブだった。津久井湖から先、413号へ左折するとそこからは道幅が狭くなり、道はワインディングになる。一瞬Dモードへ入れてみたのだが、先行車のペースもゆっくりだったし、道が狭くてここを攻めるには大変危険であるので、そのままNモードでのんびり行った。

お昼前の道志の湯は人も少なく、そんなに広くない温泉は半ば貸切状態だった。しかもここは横浜市民だと割引があって、大人は380円と大変リーズナブル。そんな貸切状態の温泉に浸かりながら、私は今日のドライブとミトのことを考えていた。津久井を超えて道志へ来ると、さすがにまだ道端には雪が残っていて、だから青い空で気温も7度くらいなれど、空気はやはり冷たい。だからお湯は本当に暖かく感じる。そんな露天でボケッと空を見上げながら、私はミトのことを考えた。これは大変至福な時間である。

まず思ったのはミトとはアルファロメオにとっての何なのか、ということ。フィアットのグランデプントをベースに、乱暴に言えばアルファのかぶせモノをしたのがミトの成り立ちだが、しかし2010年にエンジンとトランスミッションが変更された。ここでミトは一度生まれ変わったと思う。フィアットがベースにあることには変わりはないが、しかし同じ名前とアピアランスで、ミトは第二世代になったのだ。

自動車評論というものがある。あれは一体どういうことなのか。5行で説明すると、我々が書くブログの記事並みに中身のない説明になる。曰く「ピッコロアルファ」「運転して楽しい」みたいなアレである。その一方で真摯にアルファロメオについて語ると、それは決して褒め称えられることばかりではないようだ。つい先日もジュリエッタに関するかなり辛辣な評論を読んだのだが、そこで引き合いに出されていたミトは「機械の出来がかなりとっ散らかった」と言われていた。果たしてそうなのか?
そういえば、自動車評論だけでなく、およそ世の中の評論家の中には、元はただのモノ好きでいわゆる専門家ではない人たちがたくさんいる。それでもいろいろと勉強して、特にクルマの評論家の中には、きちんと論理だって、そしてエンジニアリング的に説明してくれる人もいる。私もエンジニアのはしくれとして、そのような文章を読むのは大好きだ。しかし、例えばある評論家がミトについて書くとき、それは何を基準に書いているのか。一番多いのは、他車との比較である。次に多いのは、要素技術としての部分を取り出して、良い悪いを批評しているケースである。だがそれも言ってみれば他車との比較だ。他はだいたい読むに値しないか、メクラめっぽうに褒めてあるものを自分の気分を盛り上げるために読むくらいのものだろう。つまりたいていの自動車評論とは、比較ありき、なのである。簡単に言えば、アルファロメオはVWやアウディと比べるとどうなのか。どこの出来が悪いのか。あるいは、サスの作りはどうなのか。高級なのか安物なのか、要素技術に関して語る、ソレ、である。

私は道志の湯に浸かりながら、ミトとは何なのか、を考えていた。先に結論を言ってしまえば、ミトは小さなGTカーである。GTとは、もちろんグランドツーリング。人と荷物を載せて、ゆうゆうと長距離を行く。GTカーには少しのスポーティさも必要だ。それをコンパクトなボディとリーズナブルな価格で実現した。これが一言で言えばミトの本質なのではないか。GTカーだから、人は2人でなく4人もしくは5人乗れるようにしておきたい。GTカーだから、それなりに走るエンジンが必要だ。GTカーだから長距離でも苦にならない、上質な乗り心地が求められる。GTカーだから室内の静寂性も必要だ。そしてGTカーだから2ドアでもいい。GTカーには、優雅で美しいアピアランスがあるといい。妻と二人で出かけた今日のようなシチュエーションでは、ミトはGTカーだったのである。

アルファGTの生産が終わり、アルファロメオにはGTと名前の付くクルマがなくなった。しかし近代アルファロメオの歴史はGTカーの歴史だ。そして我々にはコンパクトなGTカー、ミトがある。どうか、一人くらいはミトを自動車評論として取り上げる際に、GTカーの視点で論じてみてほしい。アルファロメオ=イタリア車=エンジンが官能的なスポーツカー、というステレオタイプなモノの味方だけではミトの本質は理解できない。

そのことを理解すると、今フィアットが日本において着々と進めているアバルトブランドとは何なのか、も見えてくる。アバルトは言うまでもなくフィアットのチューナーとして草レースで一躍有名になった。フィアットという実用車を、レーシーに仕立て、ルマンやニュルブルクリンクなどの大舞台でなく、イタリアの街や峠を走り抜けるようなレースで大活躍したのだ。だから今のアバルトも、そのオプションのドレスアップカタログを見ると、好きモノがそれと感じることのできるパーツが揃っている。アバルトの595は2本だしマフラーなのに、なぜミトのコンペティツィオーネは楕円1本出しのマフラーカッターなのか。それはもう説明の必要がないではないか。

Posted at 2013/02/10 20:55:04 | コメント(0) | トラックバック(0) | アルファロメオ・ミト | 日記
2013年02月09日 イイね!

ミトのファンなら是非

ミトのファンなら是非今日は以前からここで紹介しようと思っていたネタを披露する。

しかし最近はクルマ雑誌を買わなくなった。思い起こせば物心ついたころからクルマが好きで、小学校のころには「いつかスバル360を買って乗ろう」と思い、それは中学生になると「トヨタ2000GT」に変わり、高校生のころにはそれが日本の旧車になり、大学生になるころには創刊前の「ノスタルジックヒーロー」誌やら(あれは当初は単発雑誌だった)「オールドタイマー」誌やらを買うようになり、大学生になって「GT Roman]と出会ってからはイタリア車一直線で、「いつかはアルファロメオ」と思い、バイトしてベスパを購入して念願のイタリア車乗りとなり、その後2000年代になってようやくアルファロメオになり今に至るのだが、その間に買ったクルマ雑誌の数はそれこそ数限りない。

そういえば雑誌というものは、いわゆる書籍とは違って「立ち読み」であったり「読み捨て」られるものである、というのが一般的な話かもしれないが、私の場合、本屋で雑誌を買う場合でも「払った金額に見合った内容があるか」を吟味しないと買えない性格で、結局たった数百円の雑誌ごとき?に1時間も悩んだりすることもあるのだが、しかし自分の中では定番化してしまうと、毎月発売されるのを首を長くして待って購入したりしていた。その代表的なものはカーマガジンだったり、福野礼一郎の連載があったころのくるまにあ、や特選外車情報F-Roadだったりしたのだが、アルファロメオとイタリア車一直線になって以降、最近はそれも少なくなった。

一つは前述のとおり中身を吟味して買ったものは、なかなか捨てることができなくて結果、自宅の自分の部屋が雑誌と本だらけになって本棚に入らなくなったこともあるが、もう一つは最近アルファロメオの専門誌(Alfa&RomeoやSolo Alfa=後者は引き続き出してほしいものだが=)も出なくなり、輸入車のクルマ雑誌はイタリア車が出る頻度が下がってドイツ車ばかりになったこともある。もっとイタリア車には頑張ってほしいが、そもそも雑誌が売れなくなった、と言われて久しい昨今では、それも難しいのかもしれない。

自分で買ったアルファロメオ関係の雑誌やムックでは、大学時代に「いつかはアルファロメオ」と思って買った、ネコ・パブリッシングの”I LOVE ALFA ROMEO”や二玄社の「アルファロメオ」(カーグラフィックのアルファ記事の抜粋版で、①が付く前のもの)などがあり、これらはもちろん今でも私の本棚の一番重要な部分を占めているし、Auto Technoの’93年10月号「イタリアン・スポーツの60'sと現代」なんて特集号もときどき思い出しては読み返す1冊である。

2008年にオーストラリアへ仕事の関係で移住してからミトは発売となり、2010年に帰任したときには2年間の滞在中に毎日ネットで探した147GTAを買い直し、それで大満足していたころにミトはマルチエア・TCT・QVのモデルが上陸したのだが、147GTAいのち、だった私はブックオフへ行っては147GTA関連記事の載った、「買ってなかった」雑誌を買いなおしていたくらいで、だからミトは全くノーマークに近かった。今でもそうなのだが、ミトが雑誌に紹介されるときには「ピッコロ・アルファロメオ」だの、「乗って楽しいイタリア車」みたいな、一日千秋な記事ばかりで、一体その記事を読んでアルファロメオを買う人はいるのだろうか、と思うほど、イタリア車とアルファロメオが好きな私も、何だか飽きていていた感もあった。

しかも時代はリーマンショック以降、不景気にもなり、今に続くプリウスを筆頭とするハイブリッドブームもあって、輸入車の中でもドイツ車と比べて品質・ステータス・その他モロモロで商品性の劣るイタリア車は雑誌に載る頻度も下がり、それはミトがTCTとアイドリングストップを搭載しようが、続くジュリエッタが5ドアハッチバックになって商品性が上がろうが、変わることはなかった。だから本屋へ行ってクルマ雑誌を買わなくなったのは、何も私の本棚事情だけではない。露出が下がり、たまさか自動車ガイドに出ても先述のとおり、5行でミトやジュリエッタの魅力など述べられても、私的には全くお金を払って買うようなものではなかったのだ。

そんな私だったが、ある日会社帰りの時間潰しのコンビニでたまたま手にした雑誌があった。晋遊社という、MONOQLOという雑誌を出している会社の、「マイカー完全ガイド 本音のクルマ選び」。ちなみにMONOQLOという雑誌のシリーズには、時計やら家電やらいろんなバイヤーズガイド本があるが、いずれも売りは「広告一切ナシ!」で、我々素人ですら今や「提灯記事」などというつまらない言葉を知ってしまうほど、雑誌と広告の関係は切っても切れないものらしいが、それがない、つまり「言いたいことを言って書きたいことを書いている」を売りにしているものである。

イタリア車とアルファロメオいのち、な私が、あの時間潰しで、かつ他にめぼしい雑誌のなかったコンビニでなければそんな雑誌を手にすることもなかったかもしれないが、パラパラとめくって見て驚いた。ホチキス止めのその雑誌は、だからパラパラと開くと、すぐに中心のページに行ってしまうのだが、そこからは「クルマのプロ25名が選んだ 300万円以下限定 [激辛] マイカーランキング100」と題した、いかにもありがちな、クルマランキングだった。

繰り返すが、イタリア車とアルファロメオいのち、なのだから、一般的なクルマのランキングなどには興味はない。だいたいランキングなんてものは、「何を主眼にするか」によってどうとでも変わるものだ。変な話だが、「販売価格に比べてコストがかかっているクルマランキング」だったら147GTAなんてかなり上位に食い込むのではないかと思うほどである。

ところがその記事を見て驚いたのは、1位:マツダCX-5、2位:トヨタプリウス、3位:ホンダCR-Zという最初のページの次をめくったときだった。それが冒頭の写真、これをよく見るとなんと 6位:アルファロメオ・ミトとあるではないか!ちなみに4位はスズキ・ワゴンR、5位はインプレッサG4なのだから、3位のCR-Zよりもミトに違和感があるのは私だけではないだろう。一体どういうランキングだ、これ?

評価は加点方式で、項目としてはスペックから「パワーウェイトレシオ」「燃費」「エコカー減税」「安全装備」、識者ポイントとして「コストパフォーマンス」「ドライバビリティ」「ロングツーリング性能」「取り回し性」「スペースユーティリティ」「特別加算」となっていて、評価項目としては、まずまず真っ当だ。

国産車・輸入車を問わず300万円以下という括りだけで、しかも評価項目としては真っ当なランキングでミトが6位。これは輸入車では一番上で11位にゴルフ、12位にベンツのBクラスとポロ、14位にアウディのA1、15位にUp!、17位にThe Beetleといった具合の結果になっている。素晴らしい。ちなみに盟友ジュリエッタは300万円以下ではないから出てこない。

繰り返すが、私はそのランキングそのものには余り興味がない。もしもクルマを機械として考え、その目的に「後部座席も含めて乗員が快適で燃費よく安全で(価格比で)高品質で信頼性高く、ついでに運転して楽しい」クルマを選ぶのだとすれば、日本車が一番ではないか、と思うからである。

しかし2012年の終わりごろ(発刊は2012年12月)、アルファロメオ・ミトが識者25人が選んだマイカーランキングで輸入車1位、日本車を合わせても6位という栄冠に輝いた、というのは、世間一般的には認知度が低いかもしれない私の愛車の、輝かしい記録ではないか、と思う。または、とある客観性を若干持った視点から冷静かつ公平にクルマというものを眺めたとき、そこに何の恣意性も持ち込まなければ、ミトというクルマはこういうポジションに来てしかるべきなのかもしれない、と思う。

この雑誌を日本全国の誰が手にして、6位にあるミトのことを認識して、そのうち何人かが興味を持ってくれるのかは分からないが、ちょっとだけうれしい気分である。少なくともこのブログを読んでいただけるような、アルファロメオ好き・ミト好きの皆様にはぜひともこんな雑誌と記事があったことを知っていただきたくて、ここに(長々とだが)書いた次第である。
Posted at 2013/02/09 22:57:59 | コメント(1) | トラックバック(0) | アルファロメオ・ミト | 日記

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初めまして、だみを、と申します。 愛車はべスパ2台とルネエルス含め自転車3台です。 (車は諸事情あり、今は持っていません) クルマはイタリア、音楽...
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