
この1ヶ月は
クアラルンプール、ホーチミンシティ、
奥出雲ダム巡り、
東京出張と同窓会、
鯖街道ダム巡りときて、
今度は香港から広州へ出張です。
例によって伊丹空港から出発
新大阪駅やおおさか東線を見下ろして
九十九里を超えて
成田で乗り継ぎ香港へ。
そして機場快線で九龍…
いつも香港はエネルギッシュで面白いですね。でもこのブログでは、香港は何回も取り上げたので、今回は10月に開通したばかりの広深港高速鉄道に乗ったお話。
MTR西九竜駅がその始発駅。いままでのホンハム駅からではありません。
ちなみに地下鉄や機場快線を走らせてるMTRが高速鉄道線も運行しています。
香港の地下によくぞ作った、巨大要塞の様な駅です。
駅の入口にはバスターミナル、地下にはタクシーなどの車寄せ。
駅入り口近くには券売機もありますが、
利用には香港や中国のIDが必要で外国人は使えません。
有人の窓口は長沙や昆明そして上海までも結ぶ長距離用と・・・
わずか17分の深圳や48分の広州への近距離用があります。
改札を進むとまず、香港側の保安検査を受けます。
そして出国審査場へ
まるでユーロスターに乗った際のロンドン、セントパンクロス駅みたいな、手続きの流れです。
でも、ずっと広い。
出国したら、様々な言葉で香港から見送られます。
その先は免税店舗が
ここから先の領域は中国本土の管轄 でもホントはまだ香港の地下なんですが・・・
中国側でも保安検査と入国審査がありますが、香港側と違って物々しく撮影できる雰囲気ではありません。
ようやく巨大な吹き抜けの待合室にたどり着きました。審査手続きは割にスムーズですが、でも、はじめの改札から20分ほどかかりました。
改札は列車別です。空港と同じシステムですね。
発車15分前にホームに案内されます。
この電車は香港側の車両で、もとをたどればJR東のE2系です。2等は5列シート。
1等は2列。そのデザインはシックな中にも中華風味で、かなりアカ抜けてます。さすがは国際都市香港。
でもシートは固くてビジネスライク。この辺は日本の新幹線ではなく、ヨーロッパの列車みたい。
(ちなみに帰りで乗った中国側の電車の内装は、むしろJRみたいでした アベコベです)
車両はCRH380A型(香港仕様) 「動感號 」の愛称で
JR東E2系ベースの最新型です。
運転台ギリの窓は展望室らしいので、入って見たかったのですが、賑やかな中国の団体が占拠…
保安上これより前には出られず、電車正面の撮影はダメ。警備員が(なんと日本語で)「中国側の駅は撮影できます」 と案内。お国の事情から考えると、これもアベコベな感じです。
電車は出発しても九竜島内は地下区間、130キロ位で進みます。地上に出ると、すぐに深圳北站
居並ぶ新幹線電車は手前から
CRH380A(中国仕様) 和諧号 JR東 E2がそのベース
CRH1AーA 和諧号 ボンバルディア が開発した ゼフィーロ がベース
さらには
CR 400AF 復興号 中国オリジナル
CRH 380A(中国仕様) 和諧号 JR東 E2ベース
曲がりなりにも和諧号は外国技術がベースとの認識はあるようですが、復興号は100%中国開発という位置付けらしい。だからか、形式も協調を表すH がつかない?
深圳を離れると速度を上げて300キロ台に
悔しいけど、日本の新幹線より滑らかな走り。車両のベースは同じなので路盤の差でしょうか。
あっという間に広州南站
このCRH380A型 を見ると、運転台サイドの肩部ラインなど確かにJRのE2系の面影を感じるデザインながら、運転台直後にも客室があるなど、オリジナル性もあります。
こちらはCRH380B型 見ての通りシーメンスのICE3がベースです。
まんま、ドイツのこれですわ。
広州南站では乗車してきたCRH380A 動感號 先頭車の撮影もOKでした。
かえって人だかりになるけど (^^;
広州南駅は3か所ある広州主要駅の一つで郊外にあり、新幹線専用ですから新大阪みたいなもの。
広州は巨大な都市ですが、幸い、駅からうちの会社の広州オフィスには近いので、車で移動(ホントは地下鉄も興味あったけどね)
ところでウチの社用車、ビュイックのエンブレムで上海通用のバッヂがあります。GL8 II という車でしょうか?
周辺は、ちょっと南国感ある小奇麗な街並みです。
広州都心には立ち寄ることなく(´・ω・`)
仕事を済ませて、再び広州南站から香港へ帰ります。ホント巨大な駅に圧倒されますね。
新幹線だけでこれ、28番線あるよ (*゚∀゚*)
1階は到着、2階がホームで3階が出発ロビー、 4階は駅ナカ店舗です。
いやはや、すごい数の人々が列車を待ってる。
ホームに入駅してきたのはCRH2C型 和諧号
後期型なのでヘッドライトは窓下ですが、屋根の構造やパンタカバーなど、オリジナルのJRのE2系とそっくりです。
しかしホームの先、いったいどれだけの方向に分岐してるのか、線路がいっぱいデス。
こちらの和諧号は、CRH380B ですね。 3つのライトはヨーロッパ 鉄道の規則らしいですが、それにしてもドイツのオリジナルICEに近いイメージなのは、ライセンスの条件が日本より厳格なのかな?
我々が乗る列車の改札が始まったので、ホームに向かいます。
帰りに乗るのは、中国から香港に相互乗り入れする車両です。
CR 400 AF 型 復興号
奥に停車するオレンジ色の香港側のCRH380A 動感號とは色だけでなく、形も微妙に異なる。
折良く手前に香港のと同型の中国仕様のCRH380Aが来ました。よく見ると運転台キャノピーの角度が違いますね。
デザインは変えても運転台自体の構造はなかなか触れないから、これが川崎重工の設計を引き継ぐCRH380A と、中国オリジナルとは言え、元はボンバルディアの流れを汲むCR400AFの違いを生んでいるのでしょうか。
ホームの反対側にはCRH1A 型 と CRH2A 型 がいます。いずれも和諧号ですがベースとなるお国が異なると、デザインも、全く異なりますね。
CRH2A型は比較的初期のタイプで川崎重工の色が濃い。でもオリジナルのJRのE2系に比べ、乗務員室扉がないですね。
では出発!
1等車の内装は、落ち着いた色使いで、椅子の座り心地も我がグリーン車風のゆったりしたもの。
中華風派手派手とは無縁で、好感がもてます。
でもね、
座席に配置してある高速鉄道路線図に、台北~高雄の台湾高鐵まで記載・・・(*_*)
一つの中国と言いたいのだろうけど。
1等の上に、さらにビジネスクラスがあるのは、JRのグランクラスみたい。残念ながら一番奥に見えるその区画には入れませんでしたが、バックシェル付きの大きなシートが見えます。
そりゃ上海まで乗るなら快適かもしれません。
広州南を出ると、しばらくは3複線。右手にはボンバルディアがスェーデン向けに作ったレギナ型がベースとなった、CRH 1A型の和諧号が並走します。
言うなれば、新幹線が阪急の梅田から十三駅までの様な走り方をする。さすがに中国はダイナミックやなあ!
帰りはなんと深圳も通過のノンストップで、香港に帰ってきました (帰りもパスポートコントロールは全て香港側、広州は手荷物検査だけ)
全体的に思うのは、中国のデザインセンスが半端なく凄い。お金かけて、ノイマイスターさんなど一流デザイナーにやらせてるだけでなく、細かいノウハウも向上してる感じ。でも鉄道としてのサービスや接客はまだまだ。改札も香港側は笑顔なのに、中国は仏頂面とか。
冒頭に示したチケット見ても分かりますが、磁気カードなのに広州南駅では入鋏したり検札スタンプ押したり、なんともアナログ混在。
とは言え、ソフト面でもいずれは日本を追い上げてくるのでしょう。我が国もウカウカしてられません。中国を侮ることなく日本ならでは、のきめ細かな対応を磨かないと。
と思いながら香港からの帰り便。
やっぱり日系は全然違うわ (*゚▽゚*)