
みんカラでスタッドレスや雪に関するブログを読むと私の脳裏に浮かぶ恐ろしいできごとがあります。
その昔、
ギャランVR-4という今の
ハイパワー4WDの元祖ともいえる車に乗っておりました。
初めて買ったのもこの
VR-4の中古で、ある悲しいできごとで廃車となり、悔しいので廃車となった3日後にさらにグレードアップしてWRC優勝記念限定車
「2.0DOHC TURBO SUPER VR-4」を中古で買うほど愛していた車種でございます。
当時、私は関東に暮らしており、今の相方と交際しはじめたころでございました。
相方はスキー大好きな人で、私は関西人らしく小さい頃にちょっとかじったことがある程度でしたが、そこはハイパワー4WDに乗りスキー大好きな彼女をゲットしたいきがかり上、
「そうだ!!苗場に行こう!!スキーに行こう!!」
という自然な流れになったのでございます。
「フフ。スキーはいざ知らず。やっとこれで東京の街では解き放てなかった我が愛車のおそろしいまでのポテンシャルをぶちかませるぜ!!」
と独り言を声に出していうほどの鼻息でございました。
当時、スタッドレスは今のように普及しておらず、ナイロンチェーン全盛で、いそいそと旅行前に装着練習を反復し、5分で装着できるほどの腕前になるほどこの
雪中旅行にいきごんでいたのでございます。
そして、当日関越越後湯沢ICを降り、
「すごい。チェーンまくの速い!!」
との相方の言を
「当然ですがな」
と無言の背中で語り、意気揚々と雪山に突入していったのでございます。
順調に山を登り始め、道路も雪で真っ白になってきたころ目の前に、ラリー好きがよだれを垂らすような
ヘアピンカーブ!!
「待ってましたーー!!なめんなよ!!カーオブザイヤー獲得車の実力を!!」
とばかりにするどくブレーキング。。。。。。。
のつもりが、
浅田真央もびっくりの3回転半。。。きれいに来た方向に鼻先が向いておりました。まるで、帰宅するかのようです。。。
「す・すまん。雪をなめていた。もうちょっとゆっくり運転するわ。ごめんな相方。」
そして、びびった私は超安全運転に切り替えたのですが、実際はそっからが地獄でした。
ブレーキングするたんびに少なくとも半回転はスピンするのです。。。
素人見解ですが、どうもブレーキディスクをはさむタイミングが左右の車輪であっていないようなのです。。
普段の道ではまったく気付かなかったのですが、
白い悪魔=雪はだませませんでした。
前後に車がいないのを確かめて進むしかありませんでした。
半回転しては、Uターンできる地点まで戻りまた牛のごときスピードで登る、この繰り返ししかございません。。。
後ろから車がくるたびに先を譲り、
地元の牛乳配達の軽トラがスイスイ登っていくのを涙でかすんだ目で見送るしかございませんでした。。
しまいには、
地元の高校生の部活らしきランニングの一群にも道を譲るありさまです。。。
WRCチャンプ車の見る影もございませんでした。。。orz
なんとかかんとかスキー場にはたどりつきましたが、私も相方も、帰り道のことを考えると憂鬱になりスキーをしていても上の空だったような気がします。
あれ以来苦しいことがあると
「苗場を思い出せ。あれよりつらいか今?あの時の恐怖と屈辱に比べると今の状況なんて屁みたいなもんだぞ!!」
いうのが私と相方の合言葉になっております。
(追伸)3泊のところを2泊にし、道の雪が解けていそうな真昼間にスキーそっちのけで帰宅するという私の絶妙な判断のおかげで無事下山することができました。
Posted at 2011/01/13 22:28:15 | |
トラックバック(0) |
徘徊・珍道中 | クルマ