2011年02月24日
荷重ブレーキとコーナリングの姿勢作りとは?
ブレーキングの種類を大雑把に捉えると以下の3つ
■フルブレーキング/減速のブレーキ
■旋回ブレーキング/曲げるブレーキ
■荷重ブレーキング/荷重を発生させるブレーキ
今回は、最後の荷重ブレーキの解説です。
これに至っては、もはやブレーキングと言う私達アマチュアの概念では無くなります。減速や停止をする仕事では無いからですよね。
タイトルにもあるように、コーナリングの姿勢作りの領域になります。
コーナリングの姿勢作りとはなんぞや?
簡単に言うと
「タイヤの性能を活かす為の準備」
が、目的で、手段としては、車に発生する「荷重/G」を利用して車の姿勢(路面に対して物理の法則の基本)を、整えるのに、ステア、アクセルペダル、ブレーキペダルの3つを操作する。に、なります。
さて、荷重ブレーキとは、車速を落とさぬよう、ブレーキを少し踏むことにより、フロントに荷重を発生させてサスペンションを下げてタイヤを路面に押し付けて、曲がるための前準備です。
筑波では、主に、ダンロップコーナー。そして車種(2リッタークラス)によっては最終コーナーで使う場合があります。
私達、アマチュアは、コーナリングに関して「面で大雑把に捉えている」ので、点や線の細かい考え方による、コーナーの組み立ての基本を、えいや!「根性」で、うっちゃっている傾向にあります。
サーキット走行とは「物理の法則」の真理を、車の3つの操作で近づける事です。
その為に、コーナーの侵入の前準備である姿勢作りをおろそかにしては、ダイナミックな運転の歓びの感動が、なかなかやってきません。コーナーの侵入は、なんとなく「怖い」「緊張する」の呪縛からも離れられなくなります。
コーナーの侵入は、物理の法則を知り、それを操作する事により「怖い」「緊張する」から、ワクワクし楽しいというマインドに変わります。
さて、荷重ブレーキは細かく言うと2つの連動で効果を発揮させます。
■アクセルオフ
■荷重ブレーキ(速度は減速しないブレーキ)
アクセルオフで、フロントに荷重が発生しサスペンションを押して、タイヤに面圧をかける力が一瞬微妙に発生します。さらに、フロント荷重/タイヤに面圧が欲しい場合と、サスペンションのストロークを旋回に活かす為にサスを沈める用に、ブレーキを「ちょん」と入れてそれらの現象の強さの調整し誘発させます。
★ポイント
2つの操作は、ステア操作と連動させるのがポイント。つまり、思ったよりも侵入の奥で、その操作を待たなければいけないと言う事です。
私達アマチュアで、よく見かける非効率な■アクセルオフ■荷重ブレーキ(速度は減速しないブレーキ)は、コーナー手前で行ってしまう事です。公道の移動運転の癖で、随分手前でアクセルを抜くことが、条件反射で染み付いているので、侵入のスピードに「怖い」「無理かも」と言う勘違いからくる心理が働いて、ついついやってしまうようです。そうなると、折角、侵入の姿勢作りに発生させた、フロント荷重が、実際の侵入前で「ぴょこん」と荷重が戻り、姿勢が作れなくなり、曲がれる速度でも、フロント荷重が足らず、また、サスの沈み込みが足らないので舵角も一定にならず、タイヤの性能が活かせずアンダーステアに陥ります。
例えば、ダンロップコーナー、2リッタークラスを例に取ると
■1.Sタイヤ仕様だと、アクセル全開で回られます。
■2.スポーツラジアルタイヤだと、アクセルオフのフロント荷重発生で回られます。
■3.ランフラットタイヤだと、タイヤの横が弱いのと、ノーマルサスペンションのストロークを縮めて舵角を一定にさせるために、アクセルオフと、ちょんブレーキで荷重を発生させて回っていきます。
やり方は
■1.ステアの入力とラインをラウンドを利用して、入力時にフロント荷重を左タイヤに乗せます。
■2.アクセルオフをして、左フロントタイヤに荷重が少し乗った処に合わせてステアを切って、姿勢を整えます。
■3.アクセルオフをして瞬時にブレーキをちょんと入れた間髪に、ステアを切り込み、左フロントタイヤ、サスに荷重を乗せて、コーナー侵入姿勢を作る。
と、大雑把に書きましたが、2つの操作は、ステアを切り込む「きっかけ」となるようなタイミングで行うので、効率的な操作がポイントです。
ここで、心理的に引っかかるのは「コーナリング」の侵入スピードの恐怖。この速度で曲がるとどうなるか、怖い。ですよね。これは、後々、ブログで恐怖克服の簡単な方法を解説していきますのでしばしお待ち下さい。
■トレーニング練習/癖付け
交通法規に則って、安全で健全なトレーニング練習のご紹介。
見晴らしの良い、優先道路の交差点や、曲がり角、コーナー等。
ブレーキ減速も必要の無いコーナリングの区間と言うのは、移動している「いつもの道」で遭遇すると思います。そこで行います。
法定速度で侵入、周りをよく確認(ゾーンの訓練)しながら、安全にコーナリングを完了します。
このときに、CP(クリッピングポイント)これを意識する練習にもなるのですが、ステアを切り込む手前で、アクセルをオフしてちょんブレーキを経て、瞬時にステアを切り込んで安全に旋回していきます。
至極簡単に思われますが・・・これ
むつかしいーーーですよ。
ポイントは、3つの連動操作の癖付けです。奥まで侵入、アクセルオフ→ちょんブレーキ→ステアで旋回。意識するのは、フロントタイヤに荷重が掛かっているかの、身体センサーの開放。
何が難しいかと言うと、荷重が微妙すぎて見過ごします。脚周りセットの決まった車だと、そんなことをしなくても、車が勝手に曲がってくれるからです。
クリップもちゃんと見ないと荷重の二度抜けを起します。一発で荷重姿勢をつくり、旋回していく事ができるようになるまで、半年はかかります。
これまでの、ブレーキングのゾーン練習、曲げるブレーキの練習と、連動させるようになるまで、やはり、1年は必要ですが、これが毎日通勤や移動運転をする楽しみになるのは明白です。
商用車やファミリーカーでお出かけするのが、楽しくて仕方なくなります。そりは、脚周りがフワフワなので、愛車で感じられなかった、荷重コントロールが、自身で積極的に操作しているのをダイナミックに感じられるからです。
ちょんブレーキの踏力の調整の仕方はまた後日
つづく
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事前トレーニングの課題 | 日記
Posted at
2011/02/24 11:42:48
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