ホンダ車両の価格値上げ!!

ホンダは23日、主力の多目的スポーツ車（SUV）「ヴェゼル」など
6車種を7月から値上げすると発表した。
仕様変更を伴わない乗用車の値上げは4月以降で2回目。
値上げ対象は国内で販売する全車種の8割に広がる。
国内では中堅の自動車メーカーを中心に昨年度から
費用増を転嫁するため値上げを進めてきた。
コスト増が長期化の様相をみせるなか、
値上げが販売台数の多い普及車にも広がりつつある。


7月27日からヴェゼルのほか、「シビック」や「フィット」など6車種を1〜5%値上げする。
ヴェゼルは4〜5%の上げ幅で、227万9200円の車両の価格は239万9100円（11万9900円増）になる。

ホンダは4月、軽自動車「N-BOX」やミニバンの「フリード」、「ステップワゴン」の3車種をそれぞれ1〜2%値上げした。
仕様変更を伴わない乗用車の値上げは初めて。国内で販売する12車種中、9車種の価格を引き上げることになる。

ホンダは値上げの背景として「円安で海外から輸入する原材料の調達コストが高騰していることが背景」と説明する。
価格引き上げは4月の3車種だけにとどめようとしていたが、
コスト高の状況に変化がないことから、値上げの対象車種を増やす必要に迫られたという。

ホンダは取引先の部品会社に例年実施している部品の値下げ要請を2023年度は見送る方針を決めている。
原材料価格高騰が部品会社の収益を圧迫していることにも対応する。

国内の自動車メーカーでは値上げの動きが相次ぐ。
昨年度、三菱自動車やマツダなど中堅メーカーが値上げに踏み切ったのに続き、日産自動車が4月、
SUV「エクストレイル」など5車種を、5月には主力小型車「ノート」をそれぞれ値上げした。
上げ幅は2〜10%。スズキの鈴木俊宏社長も5月、「適正な利益を確保するために（値上げを）やる必要がある」とし、
国内で軽を含む全車種の値上げを示唆した。

各社が引き上げるとしているのはメーカーが設定する希望小売価格で、店頭価格は販売店によって異なる。
国内の新車市場では新型コロナウイルス禍で広がった世界的な半導体不足の正常化などで、
受注から納車までの期間は短くなっている。供給不足の状態が徐々に解消されつつある。

一方、商品供給が正常化に向かってはいるが、店頭価格が急速に下がる動きにはなっていない。
トヨタ車を取り扱う販売店幹部は「納車までの期間は短縮してきているが、
正常化には至っていない。人気車種だと納車まで1年かかるケースもまだある」と話す。

トヨタ自動車は直近では、現行モデルの値上げはしていない。
一部改良時など機能拡充に伴って価格を引き上げており、
コスト上昇が続くなかでも1台あたりの採算性を重視する。

21日に発売した高級ミニバン「アルファード」「ヴェルファイア」の新型車は、
それぞれ最上位とそれに次ぐ新グレードの2種類で発売し、
下限価格で比べると従来より1.5倍高い。車の機能を高めたり、
装備を変更したりして価格を引き上げる動きは他の自動車メーカーでも広がりつつある。


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