偽善者

　今日　近くの側溝付近でカルガモとおっさんが騒いでいた　おっさんに尋ねると　「側溝にカルガモのヒナが落ちて親鳥が心配してないている　大変だ！」と騒いで　警察や市役所に横柄な態度で　「早く助けたらんか！可哀想やろ！人間やったらどうすんや！」と　捲し立てていた　野鳥は　専門機関以外は　法律で勝手に触ったり　保護してはいけない　と決められ要る事を説明しても　理解出来ず激高してきた　暫くすると気の毒に警察と市の職員が来た　おっさんは　正義の味方気取りで　「おまえ等遅いやないか！」 と　捲し立てていた　気の毒に　警察官と市の職員は　重たいグレージングを何カ所か持ち上げ近所の方々も手伝ってカルガモのヒナをタモの方へ誘導していた　勿論僕も手伝わせて頂いた　おっさんは　なにもせず　「カモが可哀想やろ！」とか騒ぐだけでなにもしない　　小一時間たって警察官も泥まみれになって何とか捕獲した　おっさんは　騒ぐだけで　泥まみれになって警察官や職員が助けたカモのヒナの写真を携帯で撮影していた　最後まで口だけで自分は何一つ手助けはしなかった　最後迄　自分は　何一つしなかった　携帯で写真ばかり取り　泥まみれになった警察官や職員に感謝の言葉もかけずヒーローずらして周りに「俺が助けた！」みたいな事を言いながら立ち去った　おっさんは　汗もかかずちり一つなく　携帯の写真をとっただけのくせに英雄になった　色々と為てくれた近所の方々は　「お仕事以外の事で大変でしたね！お疲れ様です！」と　ねぎらいの言葉をかけてくれて　泥まみれになった警察官や職員に　タオルを貸してくれたり汚れた服や装備品を拭いてくれた　皆で外したグレージングを元に戻し安全を確認して解散為ていった　その頃にはおっさんは　いなかった　おっさんは　何一つせず　汗もかかず服も汚れずさっさと立ち去り英雄になった　皆の胸の中では　世界一の卑怯者！偽善者！になっているのを知る日は　そう遠くない！