
まず初めに、約1ヶ月間にわたりモニターをさせていただいたことに感謝申し上げます。
モニター期間中は、カーナビの進化に驚き、その一方でスマホの操作感に慣れた身としては、もっと便利になればなぁ、と感じることもありました。
その上で、
3つの要望を挙げさせていただきたいと思います。いずれも、ソフトウェアの改良で実現可能なものを挙げました。
(1)フリーワード検索の結果を、施設検索だけでなく、住所検索にも反映させる
https://minkara.carview.co.jp/userid/951067/blog/30508736/
→0009CSは、通信モジュールを介してクラウド上で音声解析を行うため、iPhoneのSiriにも匹敵する素晴らしい解析性能があります。その結果を住所検索に反映しないのは勿体無いです。これができれば業務目的にも活躍でき、著しく便利になると考えます。
(2)車間距離接近時に警告する機能
https://minkara.carview.co.jp/userid/951067/blog/30679494/
→現状では前方車両が発進したことを知らせる機能がついています。これも便利ですが、前方車両と接近し過ぎた時に警告してくれた方が実用的で、かつ、追突事故防止にも役立ちます。車両誤認識のために実現が難しい意見もありますが、低速走行時に限定することで自動車メーカーは実用化に積極的です。この機能は低速域での追突事故防止に大きな効果が期待できるだけでなく、アクティブセーフティに注目が集まる昨今、CSモデルの商品力アップに大きく貢献するはずです。
→警告する車間距離を「遠め→近め」任意に設定できるとよいと思います。
(3)ふらつき運転時の警告
https://minkara.carview.co.jp/userid/951067/blog/30626648/
→現在は、◯秒間車線をまたぐと警報音が鳴る設定になっていますが、音が鳴るタイミングが遅いと感じます。
→警報を出すまでの時間を「長め→短め」と任意に設定できるとよいと思います。
→ふらつきを自動認識して警告する機能が追加されると便利です。他車では搭載している車がありました(ホンダフィットハイブリッド等)
約1ヶ月間、最新のサイバーナビを使用して来ました。おそらく店頭で「金に糸目はつけん、一番良いナビをくれ!」と言えば、間違いなくサイバーナビが出てくるでしょう(笑)。
具体的にサイバーナビのどんな点が良いのかは、他の方々のレビューやネット上の記事を見れば、これでもか、というほどの情報を見つけることができます。ですので、私はそれを踏まえた上で、「ここを改善すれば、もっと良くなるぞ!」という点を主に記してきました。
ただし、本モデルの目玉機能であるスマートループ・アイについては、現状では残念ながら実用性はほとんどありません。
スマートループもサービス開始時には同様の状況だったと思いますが、スマートループ・アイの場合は、カメラという比較的大きな投資が必要になることから、スマートループと同じように「時間が経てば解決する」といった楽観的な見方はできないと思います。
サイバーナビアカデミーでは、この問題を解決するために、タクシーやトラック等の事業者へ働きかけを行なっていることをパイオニアの方が述べていました。職業ドライバーの方が一日に走行する距離は、我々よりもはるかに多いわけですから、この取り組みには大いに期待したいものです。
ところで、スマートループ・アイの「この先の渋滞状況を画像で確認する」「レーン別の渋滞状況を知る」といった使い方が出来るようになるためには、0009CS以上のモデルが売れなければなりません。
ここで一つ、気になる記事を見つけました。
http://response.jp/article/2013/07/22/202649.html
サイバーナビアカデミーにもいらしていた、サイバーナビの開発担当の佐藤智彦さんのインタビューです。インタビュアーが、佐藤氏に対し「スマートループ・アイの品質向上のためには、アップロードされる情報が増えないと難しいのでは?」
と質問しています。
記者:スマートループ アイのサービス品質を向上するには、アップロードされる頻度や枚数がある程度増えないと難しいということはありませんか?
佐藤氏:集まってくる画像の多寡でサービスが“成立する”、“成立しない”、とは考えていません。2011年にクルーズスカウターユニットを世に出したときの例ですが、渋滞学の見知を持ち込みました。つまり10台に1台でも“車間を維持して走る”という意識をもって運転していただければ、渋滞を抑制する方向に働くというものです。
「スマートループ アイ」に関しても、私たちがご提供する画像情報がすべてではなく、事前に目的地までの予測をして運転することを意識してもらう、ちょっと周りを意識してもらうためのきっかけにしてもらうことで、よりスムーズなドライブを実現してもらいたいという思いがあります。
むむむ?
集まってくる画像の多寡で、サービスが「成立する」「しない」とは考えていない?
いやいや、チョトマテクダサーイ、サトーサン!
むしろ、集まってくる情報量と質が、スマートループ・アイの「命」でしょう。
現在のように、何時間、もしくは数日前の情報を見ても、
「事前に目的地までの予測をして運転することを意識する」
「周りを意識してもらうためのきっかけとする」
ということには結びつきませんよ(-_-;)
組織人としての苦しいインタビューであることがひしひしと伝わってきました。私は信じてますよ、サトーサン!
画像を共有するという素晴らしい仕組みを作り上げたのですから、もっと自信をもって◯台普及すれば統計学的に◯分前の情報が表示されるようになります。と言い切ってもいいと思います。もちろん、この数字を達成することが、すぐには難しいことを佐藤氏は承知してるからこそ、このような形で言葉を濁したのだと信じたいと思います。
さて、私はこのナビを使い始めてから、助手席に色々な人を乗せて体験してもらいました。
すると、ナビに慣れてきた私があまり使わなかったり、使えないなぁと思う機能に、同乗者は強く惹かれることに気付きました。
たとえば、前方車両をロックオンするときの音、横断歩道の検知機能、そして、現状ではまだ使いものにならないスマートループアイ・スポットの画像などに、同乗者は驚き、強く惹かれます。
これらの
未来的演出や、現状では利用価値が薄い機能でも、購買意欲を強くそそるという点では、大きな効果があるのです。
この不景気な時代に、わざわざ高価なナビを購入する層、Innovatorsは、このようなガジェット的なしかけが大好きですから。
しかし、
Early AdoptersやEarly Majorityに対しては、ネット等で口コミや評判を十分に吟味し、投資額に見合った製品かを判断して購入します。
彼らを取り入れるためには、ガジェット的なしかけの強化もさることながら、
基本性能の向上、すなわち「カタログ受けしない実用性能」の機能強化が必要だと考えます。
そこで、私は
ソフトウェアの改良で実現可能な3つの提案をさせていただきました。しつこいようですが、もう一度意見を述べさせていただきます。
1:フリーワード検索の強化
2:車間距離接近警告
3:ふらつき運転警告
一番にお願いしたいのが、「フリーワード検索の強化」です。
現在、フリーワード検索の結果は、駅や病院などの「施設」にしか反映されません。
せっかく、「とうきょうとちゅうおうくはるみいっちょうめ・・・」といった長い住所も認識するほどの、高度な音声認識エンジンを持っているのですから、これを素直に住所検索に紐付けて欲しいと強く願います。
ナビを使ってどこに行こうか?と考える時、それはレジャースポットだけではありません。友人の家、仕事の取引先など、住所検索から目的地を探すことは、いまだにカーナビの一般的な使われ方です。特に業務利用では必須です。
個人的に、
今回のモニターでサイバーナビを使用して、一番感動したのが「フリーワード検索」でした。そして一番がっかりしたのが、検索結果が施設名に限定されていたことでした。フリーワード検索で住所が検索出来るようになれば、他社が単にスクロールの速さに重点をおく中、「検索の速さ」といった実用面で、圧倒的なアドバンテージとなるはずです。

↑これが認識されたときには思わず「おおおっ!」と叫んでしましましたよ!
この結果を住所検索に反映できないのは勿体なさすぎです。仕事で使用している人などは、住所検索を使うことが多いですし…
次に、
「車間距離接近警告」と
「ふらつき運転警告」機能です。
詳細は上記ブログを参照していただくとして、今後はスマホアプリにも当たり前のように搭載される機能です。
カーナビメーカーの中には、スマホと対峙せず共存していく、などと体の良いことを言うこともありますが、
消費者の視点からは、無料のスマホアプリでできることが、高価なカーナビ専用機で出来ないことがあってはならないのです。これは「ふらつき運転警告」についても同じことが言えます。
↑車間距離の警告イメージです。もちろん、「警告音」が必要です。
これらの3つの機能は、標準ではサイバーナビのCS以上でしか使えない機能です。サイバーナビの下位機種と、CS以上の機種で、どれを購入しようかと悩んでいる層が意外に多く、
彼らをスマートループ・アイ対応機種に取り込む動機付けにもなると思います。
最期に、今回のモニターに選ばれた時、私は同じパイオニアの楽ナビliteを購入したばかりでした。5万円で最上級機種が使える!と思って応募したのですが、冷静に考えると、楽ナビでも特に困ったことは何もなかったのです。
再度、取り付けるのも面倒ですし、一時は当選の権利をキャンセルしようと思っていたくらいでした。
そこで、近くのカー用品店へ実機を見にいきました。ARビューやスマートループアイの実演映像が流れていましたが、私は「これは、まだ実用的ではないなぁ」と冷たい目で見ていました。言い換えれば、たった5万円でも要らなかったのです。
しかし、大きく私の心を動かしたのが2つありました。
一つは、何度も言いますが「フリーワード検索」の存在でした。
店員さんに聞いてみると、通信モジュールを接続しないと使えないとのことで、レスポンスは分からなかったのですが、自分の中ではSiriやしゃべってコンシェルが頭に浮かびました。
カーナビを使っていて一番不便だと感じていたことは、あの「あいうえお順」並んだキーを、ちまちまと入力していく不便さです。
もしくは、県名を選択し、◯◯市を探し、町名をスクロールさせて選択して・・・という、10年前から全く変わっていない住所検索の面倒くささです。
しかし、サイバーナビならば「この煩わしさから開放される!やったぜ、しゃべってコンシェル!」と思ったのです。(後で裏切られる結末となりましたがw)
もう一つは音質の良さでした。
その店舗にはカロッツェリアのAVIC-MRZ009とAVIC-ZH0007が同じスピーカーに接続されていました。
すなわち、楽ナビの最上位機種とサイバーナビの最下位機種です。
そこで、同じ設定で同じCDを聴かせてもらった所、おもわず「おおおっ!」と声が出ました。
サイバーナビの最下位機種なのに、楽ナビの最上位機種を凌駕している!
この二つの体験によって、すぐにモニターを了承したのです。
つまり、私の購入の動機は、サイバーナビの売りである、スマートループアイやARスカウターモードではなく、「使いやすそうな検索機能」「音の良さ」といった基本機能の部分でした。
今は、本当に気に入って使用しています。そして、友人にもサイバーナビを購入するように強く薦めています。
すでに2人が購入を決めました。ただ、カー用品店の定価で購入するか?と言われれば、貧乏人の私にはまだ悩むところです。
「フリーワード音声検索」で住所が検索できるようになれば、文句なく購入すると思います!ナビを業務でバリバリ使用している人にとって、これほど便利な機能はないでしょう。
サイバーナビは、地図データだけでなく本体の機能もバージョンアップすることが可能です。実際に、昨年モデルのバージョンアップが実施され、起動時間等が短縮されたとの声も聞きます。ぜひ、2013モデルのサイバーナビも、機能面でバージョンアップして、永く使っていきたいと思います。
パイオニアの関係者の方々、カービューの方々、ありがとうございました!