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塩見 智のブログ一覧

2011年01月29日 イイね!

なぜパジェロのシートは離れているか

なぜパジェロのシートは離れているかああそうか、パジェロはSUVじゃなくクロカンだった。

三菱パジェロ(ロング)スーパーエクシードに乗り始めて数分、右の肘をドアに何度かぶつけたところで、このことを思い出した。フロントシートが外側に設置されていて窮屈なのだ。けれど、大きなクルマなんだからもう少し左右のシートを内側に寄せればいいのに……などと不満を漏らしてはいけない。パジェロはわざわざフロントシートをできるだけ外側に設置しているのだ。パジェロは日本でこそ、ほとんどがSUVっぽく使われるが、行くところへ行けば、それこそ命を託す相棒。ほんの数センチでも狙ったラインを外せば崖下へ落ちるようなシーンも走らねばならない。そういう場面では、窓を開け、身を乗り出し、右フロントタイヤの位置、角度を直接目視しながらクルマを進めるのが、オフロード走行のセオリー。そのため、パジェロだけでなく、ジープ・ラングラーだって、高級SUVに生まれ変わる以前のランドローバー各車だって、フロントシートはできる限り外側に設置されているのだ。

突然ですが、『Bagnole』は、現状iPadをお持ちの方にしか読んでいただけません。「他のデバイスでも読めるようにしてほしい」というご意見を多数いただきますが、一方で「内容や雰囲気がわからないから『Bagnole』を読みたいかどうか判断できない」というご意見もいただきます。なので「僕らはこんな記事を載せます。例えば、パジェロだったらこんな風にインプレッションします」ということをわかっていただくため、ここにパジェロのインプレッション記事を載せました。「iPadをわざわざ買ってでもすぐ読みたい」と感じるか、「興味はわいたが、他のデバイスで読めるようになるまで何ヶ月か何年かわからないが、待とう」と感じるか、「読まないでいいや」と感じるか、判断の参考にしてください。なぜパジェロか。たまたまです。それでは続きをどうぞ。

フロントシートが外側に設置された副産物として、コンソールボックスとその蓋を兼ねたアームレストは大きい。これは、だから最初のドライブで、往路は互いの手がちょっと触れただけで恥ずかしくて引っ込めていたのに、復路ではそれをきっかけに、ぎゅっと手を握り、手を握るだけじゃ我慢できなくなって……という恋愛ゲームの場として大きめに設定されているわけではない。ただし、あなたがようやく誘った助手席の女性が「この真ん中の箱はどうしてこんなに大きいの? こんなに大きくなくていいから、シートをもう少し内側に寄せてくれればいいのに」と言ったとしても、「いいかい。パジェロはSUVじゃなくクロカンなんだ……」と、まだチューもしてないのにうんちくを披露してはいけない。「そうだよね」と答え、間髪入れずに「そういえばさぁ……」と話題を変えよう。

久しぶりにパジェロに乗って、コンソールボックスのことを書きたかったわけではない。今回借り出したパジェロには、3.2ℓ直4のディーゼルターボエンジンが搭載されている。最高出力190ps/3500rpm、最大トルク45.0kgm/2000rpmのパワースペックは、3.8ℓV6のガソリンエンジンに比べ、最高出力が62ps下回る代わり、最大トルクは10.5kgm上回る。体感上の力強さは最大トルクの値によるところが大きく、だからディーゼル・パジェロはガソリンエンジン搭載車に比べ、相当速い。2.2トンを超える車体をグイグイと前へ進める。

ただ、音はうるさくて、始動直後には振動も感じる。「最新のクリーンディーゼルはパワフル、静か、かつ振動も少ない」といった記事をどこかで目にし、おかしいじゃないか! と感じた方もいらっしゃるかもしれないが、おそらく、それらはメルセデスのE350ブルーテック、もしくはML350ブルーテックの記事のことだろう。あちらは6気筒だし、そもそも車両価格が約800万円のクルマだ。800万円以上の値をつけるなら、ディーゼルだろうが、石炭だろうが、高いレベルの静かさと振動の少なさが要求される。そこへもってくると、476万7000円のパジェロは、決して安くはないが、プレミアムブランドではない。開発者だって「カッコいい」「高級だ」と言われるより「質実剛健だね」と言われる方が本望だろう。だからガソリン車と間違えるほどの“音・振対策”は施されていない。

ところで、ディーゼル・パジェロが日本で売られるということは、このディーゼルエンジンは最新の排ガス規制「ポスト新長期規制」をクリアしているということ。この規制は世界で最も厳しい規制であり、クリアは容易ではない。欧州勢自慢のディーゼルモデルがほとんど入ってこないのは、この規制をクリアできないからだ。正確に言えば、小さな日本市場のために多大なコストをかけてまで対策する意味がないからだが。現在、日本市場でポスト新長期規制をクリアし、販売しているディーゼル乗用車は、国産車では日産エクストレイルとパジェロのみ、輸入車ではメルセデス・ベンツのE350とML350のブルーテックだけだ。これはハイブリッドに非常に優しく、ディーゼルに厳しい国策の結果。ここで、この政策が間違いであるというつもりはない。政策によって、日本には数年前までディーゼル乗用車がいちモデルもない時代が続いていたが、その代わり東京の大気汚染は確実に改善された。

クルマ好きは、ディーゼル乗用車のドライバビリティを経験したくて、ディーゼルのラインナップの拡充を日本メーカー、あるいはインポーターに望むかもしれないが、日本でのクルマの主な使われ方を考えると、今後もヨーロッパ並みにはディーゼルラインナップは充実しないだろう。けれども、クロカン、パジェロにはディーゼルがよく似合う。用途としてもマッチする。助手席の彼女との距離が遠いパジェロ。それなりにうるさくて振動もするが、トルキーなパジェロ。安くはないが、10年間、ヘビーデューティな使い方をするのであればリーズナブルな価格のパジェロ。結構よかったな。また借りて乗ろ。

いかがでしたでしょうか。繰り返します。これは『Bagnole』がどういう内容かをわかっていただくために掲載したもので、パジェロを借りたはいいけれど、タイミングが合わず本誌に掲載しそびれた原稿を復活させたわけではありませんので、ご注意ください。
Posted at 2011/01/29 20:07:26 | コメント(8) | トラックバック(0) | クルマの記事 | 日記
2011年01月27日 イイね!

有楽町で逢いましょう

有楽町で逢いましょう今晩19時〜、東京・有楽町のドコモスマートフォンラウンジで、トークショー「今月のBagnole(バニョール)裏話」を実施します。

このイベントは今回で2回目。『Bagnole』は現状、iPad専用デジタルカーマガジンですから、ドコモのスマートフォンと直接は関係ないのですが、今後大きな成長が見込まれるスマートフォン(タブレット端末を含む)全体を盛り上げようと我々に声をかけてくださったことで実現しました。ドコモ太っ腹!

前回は創刊したばかりの『Bagnole』がいったい何なのかについて……、いやデジタルカーマガジンなんですが、どんな中身で、どうやったら購読でき、今後どうなる? といった全体的かつ説明的な内容に終始しました。にもかかわらず、満員御礼。お越しいただいた方々、ありがとうございました。

今後は、クルマそのものやクルマ文化に関する内容を楽しんでいただく劇場版『Bagnole』をお届けしていきます。そして、今回のゲストは徳大寺有恒さん。昨日、用賀の木曽路で打ち合わせしてきました。お願いしたトークテーマはモーターショー。なんといっても今年は東京モーターショーイヤーですから。2009年の前回、リセッション直後の開催となって、海外メーカーが軒並み出展を取りやめ、入場者数が激減してしまった東京モーターショー。今秋(といっても冬の近い時期の開催だそうですが)はどういうテーマ、内容で臨むのか。気になります。応援の意味を込め、徳大寺さんに東京モーターショーや海外の主要なショー取材での思い出を語ってもらうつもりです。

問題は、わずか1時間の間に徳大寺さんのエンジンがかかるか。クルマも徳さんも、冬は暖気に時間がかかります。前半の僕の苦闘ぶりも楽しんでいただければ幸いです。無料です。

詳細はこちら。
http://www.dcm-spl.com/cool_events/2010/11/-bagnole.html

なお、忙しい、有楽町は遠い、マリオンでフラれたことがあるから有楽町には近づきたくないといった方々のため、当日の模様をUSTREAMで生中継します。「Bagnole on USTREAM」で検索してみてください。えーと、ちょっと待ってください? なるほど。その時間帯のライバルは「ニュース7」と「クローズアップ現代」(NHK)、「vs嵐」(フジテレビ)、「いきなり黄金伝説」(テレビ朝日)あたり。いずれも相手に取って不足はありませんが、徳さんなら、クロ現並みのドキュメンタリー性、嵐に負けないカリスマ性、お笑い芸人の発するギャグなど足元にも及ばぬハプニング性を発揮してくださるはず! “ながら視聴”でいいのでPCもオンラインでよろしくお願いします。←弱っ。
Posted at 2011/01/27 11:20:51 | コメント(6) | トラックバック(0) | お知らせ | 日記
2011年01月25日 イイね!

クルマでオンナにモテるか。モテたい。

クルマでオンナにモテるか。モテたい。あーオンナにモテたいな。あ、失礼。ツイッターのしすぎで本音から書きだすくせがついてしまいました。

昨年7月1日、電子専門出版社「NRMパブリッシング」を設立し、同年10月25日にデジタルカーマガジン『Bagnole』を創刊しました。4号目となる2月号を発売した本日から、みんカラスペシャルブログに参加させていただきます。よろしくお願いします。

Bagnoleは「クルマ」を意味するフランス語で、読み方は「バニョール」です。「自動車」に相当するのが「voiture」だとすれば、こっちはもっとくだけた「下駄」とか「ポンコツ」に相当する言葉。超高級車を揶揄して用いることもあれば、自分のクルマを謙遜して使うこともあるそうです。

昔、取材でパリを訪れた際に初めてこの言葉を耳にし、その響きが耳に残り、言葉のニュアンスを知ってさらに気に入りました。いつか日本のクルマ好きに紹介したいと思っていたので、馴染みのない言葉だと思いつつ、思い切って誌名にしてみました。雑誌とともに、クルマ好きの間に広まってくれるといいな。もちろん、雑誌でポンコツを扱うという意味ではありません。愛を込めてすべてのクルマをbagnoleと呼びます。

さて、2月号は「2011年、クルマでオンナにモテるか」というテーマを特集しました。しかし、アレですね。普通に考えたらクルマでオンナになんかモテません。いいクルマに乗っていればモテるのであれば、男としてはむしろ楽です。貯金さえすれば、ローンさえ組めばいいクルマは手に入るわけですから。顔がむちゃくちゃな奴にでも、ディーラーは笑顔でクルマを売ってくれます。

けれども、現実はそうではありません。顔さえカッコよければ、愛車がヴィッツでもモテるどころか、100%大江戸線デートでもモテる一方で、カッコよくない男がカッコいいクルマに乗っていると、フツーのクルマに乗るよりも、大怪我をすることがあります。「似合ってねー」と。

けれど、カッコよくない奴が一矢報いるには、面白いとか、金持ちとか、むちゃくちゃ性格がいいとか、とにかく、どこか素敵な部分がないといけないわけです。その図式は、しかしこれまでに数々のカッコよくない男に成功をもたらしてきました。悔しい気持ちが「純白のメルセデス、プール付きのマンショ〜ン♪」を目指す原動力となって。世の中、うまくできているものです。皆さんも僕と一緒に頑張りましょう!

と結びたいのですが、カッコいい奴が努力しちゃったら、もうかないません。けれども、そういうことを何度か痛感してから、男の本当の人生が始まるわけです……って何の話でしたっけ? ともかく『Bagnole』2月号、よかったら読んでみてください。

carviewの編集長は何を書いてもいいっておっしゃいましたが、こんなんでもいいのかな?
Posted at 2011/01/25 16:56:50 | コメント(10) | トラックバック(0) | 日記
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